しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「罪のゆくえ」  バーバラ・シャロピ 

2013年05月01日 | 読書
「罪のゆくえ」  バーバラ・シャロピ    創元推理文庫
 Blameless              小津薫・訳

ダイアナ・マーカスは境界域人格障害専門のセラピスト。
3年に渡る治療の末、数か月前に別の医師に引き継いだ患者ジェイムズ・ハッチンスが自殺する。
ジェイムズはグループ・セッションを受け快方に向かっていたが、イーサン・クルーズの参加がマイナスになる。
手に負えなくなったジェイムズを手放したことに、責任を感じる。
そんなダイアナを、ジェイムズの姉、ジルが医療過誤で訴える。
自殺は、ダイアナが見捨てたからだと言う。
そして、ダイアナの診療室に何者かが侵入して、日記だけを持ち去る。
それは、治療に際し、患者に感情移入した気持ちを整理するために書かれた日記だった。
その日記が公に出れば、ダイアナは破滅しかねない。
そんな時、イーサンからジェイムズの死に謎を投げかけるメッセージが届く。






あまり知る事がなかった、セラピストが主人公の物語。
その仕事内容も。
サスペンス度も結構高い。
しかし、盛り上げておいて以外とあっさり解決してしまうこともある.
少々肩透かしの感じも。
登場人物の精神状態も、上がったり下がったりと忙しい。
何かはっきりとしないモヤモヤ感がずっと漂う。
そして、意外な結末。
それまでの流れで、こんな結末が来るとは思っていなかった。
そしてその後、もう一押しの結末。
やはり、1番大事なのは自分自身だ。

主人公のダイアナの日記は、いまひとつ理解出来ないのだが。
セラピストの感情移入についてはある程度理解出来るが、なかなか難しい感情。
実際に当事者でなければ理解出来ないものかも知れない。

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