「ウィンター家の少女」 キャロル・オコンネル 創元推理文庫
Winter Hause 務台夏子・訳
ニューヨーク、セントラルパーク西通りのブロックにある時代錯誤のような屋敷ウィンター家。
急勾配の屋根に天窓のドーム、意思の壁にはガーゴイルが彫り込まれていた。
そのウィンター家で1人の男ウィリー・ロイ・ボイドが殺される。
屋敷にいたのは70歳のネッダ・ウィンターと、40歳前後の小柄なビッティ・スミス。
ボイドは保釈中の連続殺人犯で、胸を裁縫用の鋏で刺されていた。
側にはアイスピックが落ちていた。
暗闇で泥棒と遭遇して、刺したネッダの正当防衛とも思えた。
しかし、矛盾点があった。
かつてボイドを逮捕したのはキャシー・マロリー巡査部長だった。
ボイドの武器はハンティング・ナイフで、それは脚に留めたままだった。
「凶器がひとつ多い」と。
そして、このウィンター家は、58年前惨劇があった屋敷だった。
ネッダの父親と継母と5人の子どもと子守りと家政婦の9人が殺され、その凶器がアイスピック。
その場から12歳のネッダは行方不明になっていた。
「キャシー・マロリー」シリーズ第8弾。
マロリーがいつになく個性全開で面白かった。
マロリー対チャールズ+ルイ・マーコヴィッツの友人たち。
このシリーズはずっと読んで来ているが、結構間が開くので読んでいて思い出し、なんだか懐かしく感じたりもする。
チャールズとネッダ・ウィンターとの接し方で対立。
ちょっと嫉妬が入っているのかと思われるが、そんな感情はやっぱりないようなマロリー。
ただ、事件解決の道を突き進むのはいつもと同じ。
事件の方もかなり興味深い。
ウィンター家の惨劇は、58年前の事だから少しずつ状況が分かって来るのだが。
幼い子たちの場面など、想像すると胸が痛くなる。
結構複雑な様相で、少々見失いそうになったが。
結局はお金。そんなにお金が欲しのか。
それも1人ではない。
もっと呪わしい過去でも出て来るかと思ったが、以外と単純にお金。
いや、命を失い、人生を狂わされているのだから、十分忌まわしいか。
事件解決かと思ったら、マロリーはもう一つの事実を見つけていて、思わぬラスト。
最後まで気を抜けない展開。
ネッダ・ウィンターの人生があまりにも悲しい。
それでも、チャールズが味方せずにはいられない魅力的な女性になっている。
Winter Hause 務台夏子・訳
ニューヨーク、セントラルパーク西通りのブロックにある時代錯誤のような屋敷ウィンター家。
急勾配の屋根に天窓のドーム、意思の壁にはガーゴイルが彫り込まれていた。
そのウィンター家で1人の男ウィリー・ロイ・ボイドが殺される。
屋敷にいたのは70歳のネッダ・ウィンターと、40歳前後の小柄なビッティ・スミス。
ボイドは保釈中の連続殺人犯で、胸を裁縫用の鋏で刺されていた。
側にはアイスピックが落ちていた。
暗闇で泥棒と遭遇して、刺したネッダの正当防衛とも思えた。
しかし、矛盾点があった。
かつてボイドを逮捕したのはキャシー・マロリー巡査部長だった。
ボイドの武器はハンティング・ナイフで、それは脚に留めたままだった。
「凶器がひとつ多い」と。
そして、このウィンター家は、58年前惨劇があった屋敷だった。
ネッダの父親と継母と5人の子どもと子守りと家政婦の9人が殺され、その凶器がアイスピック。
その場から12歳のネッダは行方不明になっていた。
「キャシー・マロリー」シリーズ第8弾。
マロリーがいつになく個性全開で面白かった。
マロリー対チャールズ+ルイ・マーコヴィッツの友人たち。
このシリーズはずっと読んで来ているが、結構間が開くので読んでいて思い出し、なんだか懐かしく感じたりもする。
チャールズとネッダ・ウィンターとの接し方で対立。
ちょっと嫉妬が入っているのかと思われるが、そんな感情はやっぱりないようなマロリー。
ただ、事件解決の道を突き進むのはいつもと同じ。
事件の方もかなり興味深い。
ウィンター家の惨劇は、58年前の事だから少しずつ状況が分かって来るのだが。
幼い子たちの場面など、想像すると胸が痛くなる。
結構複雑な様相で、少々見失いそうになったが。
結局はお金。そんなにお金が欲しのか。
それも1人ではない。
もっと呪わしい過去でも出て来るかと思ったが、以外と単純にお金。
いや、命を失い、人生を狂わされているのだから、十分忌まわしいか。
事件解決かと思ったら、マロリーはもう一つの事実を見つけていて、思わぬラスト。
最後まで気を抜けない展開。
ネッダ・ウィンターの人生があまりにも悲しい。
それでも、チャールズが味方せずにはいられない魅力的な女性になっている。
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