しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「仮面病棟」 知念実希人 

2017年01月13日 | 読書
「仮面病棟」 知念実希人   実業之日本社文庫     

外科医の速水秀悟は週に1回、療養型病院の田所病院で当直バイトをしていた。
田所病院は、1階は受付と診察室、2階は透析室と当直室、3、4階に病室、5階に院長室と倉庫があった。
元精神科病院で、2階に上がる階段は鍵が掛かる扉があった。
たまたま当直を変わった日、事件が起こる。
ピエロの仮面を被った男がコンビニ強盗をした後、人質を連れて病院に逃げ込んで来たのだ。
ピエロの男は誤って撃ってしまった人質の若い女性、川崎愛美を助けろと速水に要求する。
幸い、弾の傷は腹部の表面だけで、縫合だけで済んだ。
この時、速水は始めて、古い田所病院に最新鋭の設備の整った手術室がある事を知る。
ピエロは、朝の5時に職員や業者が来る前には出て行くと言い、速水達を2階に上げ扉を締めて鍵を掛ける。
病院には速水の他、看護婦の東野と佐々木、たまたま残っていた田所院長と65人の患者がいた。
速水は何とか警察に通報する方法を探ろうとするが、田所はそれに反対する。
患者の安全を1番にと言うが、何かを隠しているように速水には思えた。









閉ざされた病院で起こった事件。
主人公の速水は、犯人と味方のはずの病院側の両方と敵対する形に。
味方は人質となって病院に来た川崎愛美。
2人で病院の謎も探って行くのだが。
病院の謎は、その病院には不似合いな手術室とある患者から直ぐに推理出来る。
そして、行動が怪しげな登場人物もいて何となく筋は見える。
だから、最後は衝撃的な結末と言う程ではなかったのだが。
最後の人物消失トリックはなるほどと思った。
結構重いテーマだと思うが、以外と軽く感じられるのは何故だろう。
世の中、金次第か。
実際に行われている事なのだろうか。


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