しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「シティ・オブ・ボーンズ」  マイクル・コナリー 

2017年07月16日 | 読書
「シティ・オブ・ボーンズ」  マイクル・コナリー   早川書房   
 CITY OF BONES     古沢嘉通・訳

ハリウッドの丘陵地帯の奥深く、人骨らしい遺物が発見される。
一匹の犬がそれを咥えてきた時、死因は鈍器による頭部への殴打であることがわかった。
ハリウッド署の刑事ハリー・ボッシュは、殺人事件として捜査にあたるが、手がかりは乏しく、捜査は遅々として進まない。
だが、まもなく現場付近に住む逮捕歴のある小児性愛者の男が捜査線上に浮かび上がる。
ボッシュは取り調べにあたるが、男の前歴が外部に漏れ、容疑者としてテレビで報道されてしまう。
男は無実を訴え、不当な取り調べを糾弾する遺書を残し、自殺してしまった。
有力容疑者の死亡という最悪の事態に、警察内部にはボッシュを早期に解雇せよとの不穏な空気が流れ始め、彼は窮地に立たされる。
そんな時、ある女性から骨について新しい情報が入るが・・・・・・。
哀しき運命に翻弄された骨のため、ボッシュは刑事生命を賭けて事件の真相に迫る。
   <単行本カバー見返し側より>

ハリー・ボッシュシリーズ、第8弾。







犬が見つけて来た骨から始まる物語。
20年間、誰にも知られず埋められ、虐待の痕跡のある子どもの骨。
それだけでも心がざわつき、辛い物語が展開するのが分かる。
ボッシュの気持ちも落ち着かない。
何故そこに埋められていたのかという事件の物語、周りに住んでいる人たちの物語。
事件の他に、色々なドラマを感じさせてくれる。
そして、ボッシュの物語。
やはりエレノアと別れてしまったのか。
‟誰かに側にいて欲しい寂しがり屋“のボッシュのイメージが出来上がっていた。
だから新しい出会いがあり、良かったねと思っていたら、また悲しい事が。
そう、悲しい事が多い。
世の中、そんな物なのかも知れないが、寂しくなる。
天使の街のはずのロサンジェルスは、骨の街なのか。

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