しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「偽りの楽園」   トム・ロブ・スミス

2016年05月03日 | 読書
「偽りの楽園」   トム・ロブ・スミス   新潮文庫   上・下巻
 THE FARM     田口俊樹・訳

両親はスウェーデンで幸せな老後を送っていると思っていたダニエルに、父から電話がはいる。
「お母さんは病気だ。精神病院に入院したが脱走した」。
その直後、今度は母からの電話。
「私は狂ってなんかいない。お父さんは悪事に手を染めているの。警察に連絡しないと」。
両親のどちらを信じればいいのか途方に暮れるダニエル。
そんな彼の前に、やがて様々な秘密、犯罪、陰謀が明らかに。
            <文庫本上巻カバー裏より>

母と対面したダニエルは、スウェーデンの片田舎で蔓延る狂乱の宴、閉鎖された農場で起きた数々の悪事を聞かされる。
しかも、母は持ってきたショルダーバッグの中から、それぞれの事件の証拠品を次々と提示していく。
手帳、写真、新聞の切り抜き……。
ダニエルは、その真相を確かめるべく、自身がスウェーデンへと向かった。
そこで彼を待ち受けていたのは、驚愕の事実だった――。
             <文庫本下巻カバー裏より>









母親が語る、スウェーデンであった出来事が真実なのか。
それをダニエルと一緒に耳を傾ける。
怯えている母親は、自分のペースでしか話しをしない。
ダニエルと一緒で少々イライラさせられながら。
始めの方は、それが真実に思えた。
そして、バランダ―シリーズの「目くらましの道」を思い出した。
こんな田舎でも、と。
しかし、段々母親の話しに疑いが生まれる。
それは、母親の行動があまり常識的でない所。
父親の行動も何となく怪しいので、どちらを信じるかは難しい所。
ダニエルは判断して、決断を下す。
そして、スウェーデンへ。
明らかになる実際に起こった事と、そうでないこと。
ここからは展開が早くなり、過去を含めて色々な事実が浮かびあがる。
驚愕を言う程ではなかったが、辛い過去には違いない。
しかし、実際に出会ったホーカンは、やはり嫌な奴だった。
実際に父親とホーカンの関係や、キノコ事件はどうだったのだろう。
妄想には引き金があると言っていたが、これではスウェーデンに行って直ぐに始まった事になる。
そうだったのだろうか。
あまりすっきりしない。

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