散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

昨日の事今日の事

2007-06-10 10:01:50 | 思考錯誤
今朝は頭上一面白っぽい色で塗りつぶされている。青空が透けても見えない。
雨が落ちてきそうでいてまだ落ちてこない。一日こういう空の下で過ごすと、たちまち憂鬱になってしまうので、元気付けに少し大きな音で音楽をかけてみる。(E・S・T / Good Morning Susie Soho)
こういう空はじっと眺めていると、何故か真っ白のテレビ画面を眺めているような気分になる。空いっぱいのTV画面なんて思わず想像したらちょっと気が遠くなるね。
目の奥が痛くなる。







昨日は30度を越えた一昨日に比べてそれほど暑くは無かったが空気がもったりと重たくなっていた。

遅い午後に展覧会場に顔を出すと、庭にだされたテーブルの周りに幾つかの知り合いの顔が並んでいた。孔雀や(この孔雀、ある日突然やって来て住みつたらしい。孔雀が突然舞い込むというのはなかなかある事ではない。)頭上にもふさふさと黒い毛が生えた珍しい可愛い雄鶏がトコトコ歩いている庭でのんびりコーヒーなどを頂いてしばらく時間を過ごした。

その後、隣町のNeussでKulturnacht(カルチャー・ナイト)と言う企画があったのでまわってみた。

先ずランゲン美術館へむかう。
Langen FoundationはNeuss市郊外にあった、NATOのミサイル発射基地の跡地に建てられた新しい美術館で安藤忠雄が設計している。
この建物はなかなか良い評判を得ているようだが、私は今まで見学する機を逃していたのでこの機会に覗いてみる事にした。
自然の。。。と言うより何も無い畑と草原の中にガラスに包まれたコンクリートの箱が建っている。
半分埋まったように作られた建物の軽い透明な感じは良いとして、中の展示室に入ると私の頭に浮かんだ言葉は”霊廟”だった。コンクリートの質感の所為なのか、空間は広くとってあるのに少し重たい。または展示の仕方で感じは変わるのだろうから建築の所為ばかりではないかもしれない。展示されていたのはこの美術館の創立者のコレクションの一部。軽く流して鑑賞。
続いて街の中にあるClemens-Sels 美術館を見学。
エドワード・バーン ジョーンズ、モロー、ロセッティなど象徴主義の作品もちらほら並ぶ小さな美術館だが、薄暗い部屋が蒸し暑く空気もよどんでいたので、息苦しくなって間もなく外に出た。
こういう天気では締め切られた空間に長居するのは辛いものだ。
他にもイヴェントはあるようだったが切り上げて帰宅した。








ランゲン美術館へ向う畑の中の一本道。