和名の〝ギボウシ-擬宝珠”は蕾の形が宝珠に似ていることから来ている。
我が家では今、2種類のギボウシが咲いていて、どちらも紫の宝珠だ。
盛夏には白花のギボウシが百合に似た素晴らしい芳香を放つことだろう。
日本に居た頃ギボウシを特に好んだわけではなかった。こんなにも美しい葉であるというのに、その頃の私の視線は日陰に茂るギボウシの上をただ通り過ぎていたようだ。
こちらに住み付いて間もなくの事。浅めの大きなテラコッタの鉢にギボウシの大株が植えられて低い煉瓦塀の上に飾られているのを見た。それは記憶にあるギボウシと違って明るい日差しの下で豪華な青緑色の花の様であった。
それ以来ギボウシが好きだ。
くるり巻いた若芽を湯がいて食べると美味しいらしいのだけれど食べた事は無い。山菜としての名を〝ウルイ”と言うらしい。これほどに美しい葉を食べてしまうのは忍びないと我慢している。
それなのに我が家のギボウシの葉は〝蝸牛とその親戚達”によってかなりの痛手を受け穴だらけになってしまった。私が”食べないでおいた葉”を食べるとは許せないではないか。(食べられそうになっている植物にとったら私のほうがカタツムリより恐いだろうけど。)葉の根元を入念に点検をしているといきなり、バラバラと大粒の雨が降ってきた。
今年は日本の梅雨のような日々が続いていてザアーッと降っては止む。
ギボウシの葉に雨粒が落ちるとパラパラポツ と小気味良い乾いた音がした。
紫の宝珠。
我が家では今、2種類のギボウシが咲いていて、どちらも紫の宝珠だ。
盛夏には白花のギボウシが百合に似た素晴らしい芳香を放つことだろう。
日本に居た頃ギボウシを特に好んだわけではなかった。こんなにも美しい葉であるというのに、その頃の私の視線は日陰に茂るギボウシの上をただ通り過ぎていたようだ。
こちらに住み付いて間もなくの事。浅めの大きなテラコッタの鉢にギボウシの大株が植えられて低い煉瓦塀の上に飾られているのを見た。それは記憶にあるギボウシと違って明るい日差しの下で豪華な青緑色の花の様であった。
それ以来ギボウシが好きだ。
くるり巻いた若芽を湯がいて食べると美味しいらしいのだけれど食べた事は無い。山菜としての名を〝ウルイ”と言うらしい。これほどに美しい葉を食べてしまうのは忍びないと我慢している。
それなのに我が家のギボウシの葉は〝蝸牛とその親戚達”によってかなりの痛手を受け穴だらけになってしまった。私が”食べないでおいた葉”を食べるとは許せないではないか。(食べられそうになっている植物にとったら私のほうがカタツムリより恐いだろうけど。)葉の根元を入念に点検をしているといきなり、バラバラと大粒の雨が降ってきた。
今年は日本の梅雨のような日々が続いていてザアーッと降っては止む。
ギボウシの葉に雨粒が落ちるとパラパラポツ と小気味良い乾いた音がした。
