乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

ヴィエトリ・スル・マーレ(カンパニア州)

2011-07-07 | イタリア
 イタリア南部で乗り鉄していてナポリ近郊にあるサレルノ(Salerno)という駅で3時間近く乗り継ぎ時間ができてしまいました。
 どうやって時間つぶそうかな、と地図を眺めたところ世界遺産の観光地として有名なアマルフィ海岸が目に入ります。複雑な地形が美しいというのでバスにでも乗ろうかと思いましたがこの日は日曜日でした。イタリアの公共交通は日曜になると運休や減便が多いのであまり奥まで行くと戻って来れなくなりそうでちょっと心配です。

 そこで改めて地図を見るとサレルノから近いアマルフィ海岸東端のヴィエトリ・スル・マーレ(Vietri sul Mare)というところまで海岸線に沿って鉄道が通っていることに気づきました。線路は高いところっぽいので景色がよさそう、乗る時間はサレルノから10分弱と近いのでこれならちょうどいいと行ってみることにしました。
 サレルノ駅でFS(トレニタリア)の券売機に向かい切符を買おうとすると買えないのでちょっと面食らい、そこで「あ、そうか」と気づき駅構内のタバッキ(売店)に行ったところ無事に買えやれやれとなります。どういうことかというと、ナポリ近郊の公共交通は「Unico Campania」という各社共通の乗車券システムになっているので、FSが運行している路線であってもこのUnico Campaniaの切符で乗る場合がありそれに該当したわけです。Unico Campaniaの切符は主に駅・バス停周辺のタバッキで販売されています。ナポリ方面を訪問される場合はご注意下さい。

 そんなわけでちょっとだけの乗り鉄開始です。サレルノの街を抜けるとコンテナ埠頭を眼下に望み、やがて青い海、と予想通り眺めのいいところを走ります。



 たった5km弱乗っただけなので降りるのがちょっともったいない気持ちになってVietri sul Mare-Amalfi駅に着きました。

 ホームからもよい眺望です。


 この駅は無人駅ですが駅舎は土産物屋として使われているので寂れた感じはありません。

 駅は街より高いところに位置しているので車道より近道になる階段を使って下りていきます。


 10分とかからず旧市街の入口にある広場に下りることができました。ヴィエトリ・スル・マーレは陶器が有名なのだそうで広場には駐車場と見晴らし台を前に陶器のお店が並んでいます。


 旧市街の目抜き通りは土地柄観光客が多く賑わいのある商店街です。陶器の町だけあり道々あるいはわき道にはタイルがよく目につきました。


 それほど長くない商店街を抜けるとテカっと光る丸い頭のサン・ジョヴァンニ教会がよく見えます。


 目抜き通りの後は建て込んだ旧市街に入ってみました。

 斜面で建て込んでいる旧市街なので方角がよくわからなくなりますが、そもそも意味なく歩いているのでその方が楽しくなります。


 ちょっとだけ広くなったら上から丸い頭が見えていたサン・ジョヴァンニ教会です。


 この旧市街はトンネル状の通路がたくさんあるのでいよいよ面白くなりました。

 こんなとこ続いてるのかなというような建物を貫く通路を抜けるのは立体迷路で遊んでいるようなものです。

 ひとさまの玄関先をむやみにウロウロするのはやや申し訳ないのですがやめられないとまらないになってしまいます。


 という具合に大した理由もなく寄ってみたらとても楽しい町でした。
コメント
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