乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

宜蘭のバスターミナル「宜蘭転運站」

2011-07-18 | 台湾
 台北から台湾北東部の宜蘭に行こうというとき、以前は道路事情が悪かったので鉄道が有利でした。しかし2007年にこの間をショートカットする「雪山トンネル」経由の高速バスが開業してからは高速バスも有力な移動手段になっています。
 この高速バスが絡む変化が2010年に起こりました。それはバスターミナル「宜蘭転運站」が開業したことで、宜蘭発着の各社高速バスがこのターミナルに集まるようになっています。この宜蘭転運站を先月初めて利用しました。

 宜蘭転運站の位置は宜蘭駅の裏口(宜蘭後站・東口)から「林森路」を右(南)に進み200mほどのところです。林森路に面してバス降車所があり、降車客をあてこんだ数台のタクシーが客待ちをしていました。


 転運站の敷地にはバイク置き場も設けられかなり広く、降車所から乗車所の建物までは100m以上あります。この乗車所は校舎路に面していて出札口や待合所が設けられています。


 この建物に乗り入れている高速バスは台北への高速バスを運行する葛瑪蘭客運・台北と基隆への高速バスを運行する首都客運・首都客運と共同で基隆への高速バスを運行する国光客運の3社です。出札口と乗車口は赤い色の葛瑪蘭客運側と青い色の首都客運に分かれていて、国光客運の基隆行きの切符は共同運行している首都客運側の窓口で扱っています。


 なお高速バスのみならず宜蘭を通る一般路線バスの多くもこの転運站に集まっていますが、乗り場は校舎路の路上にあり停留所の標柱が立っているだけでした。ただ停留所に通るバスの行先と時刻表が掲示されていたのであまりこの辺りの情報が詳しくないことも多い台湾のバス停の基準で考えれば詳しい方です。


 という具合に転運站の降車所と乗車所を見てみましたが、この転運站がある位置は駅の裏口側にあり、宜蘭の街の中心は台鉄の線路を挟んだ反対側にある駅の表口(前站・西口)側なので表口~裏口間の移動はどうするかという問題が残ります。通り抜けのために駅の入場券買うのもくやしい話ですし。
 その辺りを駅で聞いてみたら、転運站利用者には改札口で駅構内の通行証が渡され、これで表口~裏口間を無料で通り抜けることが出来るとのことでした。(通行証は通り抜けた側の改札口で返却)嘉義のターミナルで行われていた方式と同様です。

 無料で通り抜けできるようにしているのはとりあえず親切でありがたいのですが、宜蘭駅表口からそもそも遠い宜蘭転運站のそれも乗車所まで行こうとなると駅表口→地下道→裏口→降車所→乗車所、と駅構内の階段の上り下りをしつつ500mは歩くことになります。地元の人は広いバイク置き場にバイクを停めてバスに乗り換えるパーク&ライドとか、あるいは家族などに送迎してもらうという手も使えるでしょうが旅行者からするとタクシー利用が現実的になってしまいそうです。その意味では正直あまり便利ではない気もしました。

 宜蘭転運站の話はこのくらいにして以下宜蘭駅表口側のターミナル事情について少し付け加えておきます。まず宜蘭駅の表口です。


 表口を出ると左右に伸びる宜興路を渡るとすぐに雪山トンネル経由で台北まで行く乗合タクシーの看板が出ています。

 これも台北行きターミナルと言っていいのかもしれません。


 駅から宜興路を左(南)に300mほど歩くと国光客運の「旧宜蘭站」停留所があります。

 ここはその名の通りかつて国光客運のバスターミナルがあったところで、閉鎖されたターミナルの建物が残っていました。国光客運の前身「台湾汽車客運」「台汽」の文字が見え一昔前の雰囲気があります。


 というわけで宜蘭転運站・台鉄の宜蘭駅・乗合タクシー乗り場・旧宜蘭站と4つのターミナルの様子を見てみました。
コメント (6)
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