仕事の都合で、遠くへ転居した長いお付き合いの友人 時々、俳句のような簡潔な葉書で 私を楽しませたり、慰めたりしてくれます。ここ数年、彼女の実家の父母の看病と 仕事の両立を頑張っていましたが、珍しく夜間に電話がありました。酷暑の中で、お父さんが亡くなられたとの事 いつも明るい彼女の声がずいぶん トーンダウンしていました。誰にでもいつかは、両親との別れが来るのですが、咄嗟に慰めの言葉は 思い浮かびませんでした。
遠距離にかかわらず、妹さんとお二人で両親を看病された事 ほんとうにご苦労様でした。お父さんは、空の上でお母さんを 静かに待ちながら、あなた達を見守ってくださっていますよ。ご冥福を祈りつつ、お花をお供えしたいと思います。
花材 ・オリエンタルリリー ・ワックスフラワー ・エリンジュウム ・千日紅
花器 ・讃岐一貫張り組箱
スペイン・パルセロナから60kmのモンセラットに旅した時のこと。スペイン全土から、巡礼者が訪れるこのキリスト教の聖地は モンセラットと言う(のこぎり山)を意味する奇岩に囲まれて建つ、修道院です。大聖堂の中の黒マリア像は参拝の人が後を絶たない名所です。狭い階段を登っていくと黒光りした 聖母子象が慈悲深く私たちを見下ろしています。先に、参拝していた老夫妻が 横によけて「どうぞ、お先に」と言うゼスチャー、 言われるがままに、先に参拝を終えると またマリア像の足元で長いお祈りを捧げていました。
人が入ってくると、また退き 人が去るとまたお祈りをする・・長い時間そこで何を祈っていたのでしょうか。老夫人の顔は、悲しみの表情に溢れていて、横で夫らしき人が 優しく労わっている様子が伝わってきました。思わず、こちらも涙があふれそうでしたが この様に心から 信仰に救いを求められる人は 幸せだと思いました。堂の外の澄み切った青空に、そびえるモンセラットを見上げても暫くは このお二人の残像が心に沈んでいました。私はカトリック教徒ではありませんがスーベニール・ショツプで黒マリア像のメダイを求めてしまいました。
花材 ・オリエンタルリリー ・エリンジュウム ・アリアム ・かすみ草 ・ワックスフラワー ・ブルーファンタジー ・ブバリア
花器 ・白色陶花器
錦の名に相応しい、秋の紅葉。外国のそれとは違って、緑からオレンジ、紅色と変って行く様は いつ見ても美しい。春の桜にしろ、この様な美しい自然の色に 恵まれ育まれた日本の色彩文化が 世界の憧れであることを 誇らしく思います。
花材 ・蔓うめもどき ・オオニソガラム ・銀色石化やなぎ ・リンドウ ・スターチス
花器 ・備前焼竹型花器
夏の間、しっかりと陽射しを遮ってくれたジャカランダ、 少し黄色味を帯びた葉が 風に散って行きます。感謝をこめて、藤蔓で作ったボールに花をアレンジした物を飾り 行く秋を惜しみましょう。
花材 ・とうがらし ・菊 ・ピンクション ・蔓うめもどき ・スターチス・リンドウ ・オオニソガラム
花器 ・藤蔓ボール3個
いつもは、お土産の人形や置物が飾られている棚を 今日は少しの間、秋の花で満たして見たくなりました。パソコンやテレビ・オーディオなどあまり情緒的とは言えない部屋が、ひと時 秋の花の香りに包まれました。
花材 ・ほととぎす ・友禅菊 ・つるうめもどき ・リンドウ ・ピンクッション ・小菊 ・スターチス ・オオニソカラム
花器 左上から・虫明焼建水 ・唐津焼 ・ロシア製漆器 ・ガラス花器 ・焼き締め花器