半世紀も遥かに越えて 結婚57回目の秋を迎えました。久しぶりにジェームス邸でお祝いのランチを頂きました。
広い邸内と庭は数年前の春に妹が 私の誕生日にランチを祝ってくれた時と殆ど変わらず 静かに歴史を伝えています。
小高い丘の上にある庭からは、きらきらと光る須磨の海が見渡せました。
結婚60回はダイヤモンド婚だとのこと、又きらきらと光る海を見る事が出来る様に お互い元気に過ごしましょう。
花材 ・薔薇 ・ユーカリ ・ほととぎす ・テーブル椰子
花器 ・アンティーク 竹籠
半世紀も遥かに越えて 結婚57回目の秋を迎えました。久しぶりにジェームス邸でお祝いのランチを頂きました。
広い邸内と庭は数年前の春に妹が 私の誕生日にランチを祝ってくれた時と殆ど変わらず 静かに歴史を伝えています。
小高い丘の上にある庭からは、きらきらと光る須磨の海が見渡せました。
結婚60回はダイヤモンド婚だとのこと、又きらきらと光る海を見る事が出来る様に お互い元気に過ごしましょう。
花材 ・薔薇 ・ユーカリ ・ほととぎす ・テーブル椰子
花器 ・アンティーク 竹籠
反日感情が高まっている 最近の日中関係には不安を感じます。
私は父の家業の関係で 第二次世界大戦開戦の直前に 上海で生まれました。終戦までの5年間上海での数少ない記憶は とても断片的ですが それはかなり鮮明なものです。
戦況もかなり激しくなり街中が危険になり 家族は蘇州の日本軍が出入りしていた旅館の一角に疎開をしました。
その旅館の庭にはなつめの大木があり 秋の収穫の時期だったのでしょう、大人たちに混じって落とされたなつめを拾いました。落ちてくるなつめを避けるため お気に入りの花柄の防空頭巾を被っていました。その姿を周りの大人たちが笑っていたのを覚えています。戦時中の重苦しい空気の中での ひと時の笑いだったのかも知れません。
十数年前、姉が未だ元気だった頃 上海生まれの親戚や 私の家族と上海と蘇州を訪れました。
近代化の進んだ上海 そして観光地としての蘇州に 私は歴史の深さや文化の濃さを感じましたが 思ったほどの懐かしさは感じませんでした。
蘇州の虎丘を訪ねた時、姉が塔をじっと見上げていて 振り返った時その頬に涙が流れていました「お父さんと、何度も登ったことがあるの・・」若かった父と幼かった自分の事が思い出されたのでしょう。
小学校高学年だった 姉にとって 上海での少女時代の万感の思いがこみあげてきたのだと思います。
私は40歳から始めた太極拳をこよなく愛し生活の一部として続けていますが、その独特の動きや 中国音楽の楽器胡弓の音が不思議と心身に染み渡るのは 私の感覚の中に生まれた所の 空気や水を無意識に蘇らせているのでしょうか。
やはり上海は私の生まれ故郷なのでしょう。
花材 ・くるくま ・桔梗 ・薔薇 ・コニカルブラウン ・雪やなぎ
花器 ・アンテイーク ムラーノ・ガラス器
秋らしさが感じられる様になり 夏の初めにカットした髪も伸び カットをお願いしようと美容室に出掛けました。
マンションの近くにあった美容室から三ノ宮駅近くへ 独立し開店した男性美容師さんは私が 神戸に転居して以来のお付き合いです。
開店間もないお店は 程よい明るさと落ち着いた色調で 来店の人を心地よく迎えてくれる しつらえになっていました。
カットの後、さっぱりとした鏡の中の自分を眺めながら 店名「アリア」の由来を聞くと「 一人一人のお客様にスポットライトの中で、アリアを歌う気分を味わって戴く ひとときを提供したいと思いました」との明快なお答え。外観と同時に心に豊かさを提供すると言う事でしょう。
今、美容業界は厳しいと聞いていますが この「アリア」はきっと長く愛されて行くと思いました。
秋風の中さっぱりとした髪で帰路につきました。
花材 ・孔雀草 ・スプレー菊 ・エリンジウム ・カンガーポー ・ブルースター ・エバーフレッシュ
花器 ・津軽ビードロ花瓶
四季に磨かれた 私たちの国には 日本特有の美の感覚があると思います。
大きな大陸の陸続きの他国と比べ 海に囲まれ長く伸びた形の島国の我が国は、外の文化の影響を受けながらも 固有の文化を育ててきました。
外から見た日本を描いた映像文化は、違和感を持つことも多かったと思います。日本文化・習慣は ミステリアスで判りにくい事が多くあるのでしょう。
先日のエミー賞受賞の「将軍」はその疑問を解き明かす様な緻密な演出・演技で仕上がっていると思われます。
真田広之さんの長い年月の努力の結晶に 盛大な拍手を送りたいと思います。
おめでとうございます。
花材 ・オリエンタルリリー ・リンドウ ・細葉しますすき
花器 。掛け花入れ 馬川晴美作