一花一葉  NewTraditonal IKEBANA 

徒然なるままに・・季節の植物に 心を遊ばせて

1503- 旧山邑家のお雛さま

2015-03-31 | 生け花
 妹に誘われて、ヨドコウ迎賓館に出かけました。芦屋川から望む南斜面に建つフランク・ロイド・ライト設計の1918年に建てられた物です。周りの緑に、美しい調和を見せています。
 灘の酒造家山邑家の別邸として 建てられた後 淀川製鋼所の所蔵となりました。その和室に、この時期展示されているお雛さまは 八代山邑家の長女 雛子さんが生まれた時に 京の老舗人形店により作られた 百年の歳月を経たものです。
 緋毛氈の上に飾られた 30体近い人形や 調度品の 優雅さ・豪華さ・繊細さはいつまでも見飽きない魅力に溢れています。大谷石とマホガニー・銅板細工の窓飾りなど抑えた色調のインテリアに このお雛さまが一段と美しさを増していました。

 花材 ・シンビジウム ・菜の花 ・コデマリ ・スイートピー
 花器 ・織部創作花器










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1503- Marina of the Seas 寄港

2015-03-28 | 生け花
 神戸も桜の開花が始まって、観光客も多く訪れています。13万8千トン、3千人以上の乗客を乗せたマリナーズオブシーズが入港してきました。先ず、その大きさに驚きます。神戸に1日停泊の後、夕刻に出港すると言うので 見送りに行きました。
90%が中国の方々で、出港の4時を過ぎても街での買い物が終わらないのか 多勢の人々が余り時間を気にする様子もなく電気釜や、空気清浄機などのお土産を沢山持って 船に乗り込んでいます。1時間ほど遅れて出港となりました。
 市の消防音楽隊に送られて「再見・さよなら」デッキの上で別れを告げる多勢の人々に 私たちも航海の無事を祈って見送りました。
船は、ゆっくりと岸壁を離れ方向を変えながら次の目的地に向かって出港して行きました。

 花材 ・スチールグラス ・ニゲラ ・コデマリ ・シンビジウム ・ガーベラ
 花器 ・白花瓶




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1503- 白い放物線を見つめて

2015-03-26 | 生け花
 春の風物詩、選抜高校野球は百年の節目の年となり 順調に試合が進んでいます。
どのチームの選手も真っ直ぐ白球の行方を見つめ その若々しいエネルギーがテレビの画面からも伝わってきます。
 先日の新聞に、戦後70年初出場の『沖縄 糸満高校』の選手の話が掲載されていました。彼のお爺さんが「命が宝、今平和である事を幸せに思って野球をしなさい』と語っていました。
 世界中で、キナ臭い争いが絶えない昨今いつまでも少年達 そしてそれに夢を託す大人達の頭上に 平和の白球が放物線が 描いて行けますように。

 花材 ・コデマリ ・レッドジンジャー ・シンビジウム ・ガーベラ
 花器 ・丹波立杭焼 ブルー花器


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1503- 雨上がりの庭

2015-03-25 | 生け花
  暖かい春雨が降り続いた後の、久しぶりの晴天の朝のことです。
裏の椿の木の下に、沢山の紅色の落花・・・こんなに沢山の花が咲いていたのかと 新ためて梢を見上げました。
 しっとり水を含んだ暖かい土の上で、落花は自分がまだ散ってしまった事を知らぬかの様に 艶やかな紅色を放っています。
うららかな春たけなわのこの日、 命を終える花椿は幸せなのかも知れません。
 そして春を彩る次の花々が 咲いています。

 花材 ・伊予みずき ・白モクレン
 花器 ・相馬焼にしん鉢






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1503- 岬の春

2015-03-23 | 生け花
 一重の紅椿の花びらの周りが、くっきりと白で縁取られた「玉の浦」と言う名の椿が咲きました。十数年庭で育てて来ましたが、数も美しさも 最高のものです。
 数年前、五島列島へ旅した時 『玉の浦』の地名を地図の上で確認し このような西の果ての地で 自生しているのを知りました。
きっと今頃、玉の浦では沢山の花が 春の潮風を纏いながら 咲き誇っていることでしょう。
 美しい空と海、そして強い海風 キリシタンゆかりのあの島へ いつかまた出かけてみようと思います。

 花材 ・玉の浦椿 ・雪やなぎ
 花器 ・琉球ガラス 掛け花花瓶




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