長かった残暑も終わりを告げました。
今年の異常な暑さの中で、人の心も平常ではなかったのか 様々な事が起き 暑さに拍車をかけた日々でした。
そろそろ１０月の声を聞く時、人々の悲しみ 怒りなど すべてを優しく包んで秋風が 空を渡っていきます。
マンションのベランダから見下ろす、化粧品メーカーの芝生の庭や 薄く色づき始めた木々も 秋の剪定が始まりました。
花材 ・利休草 ・菊 ・藤袴
花器 ・虫明焼 掛花器
８月のお稽古が休みだったので、久しぶりのお稽古でした。
暑さを凌いだ生徒さんの元気な顔をほっとした気持ちで迎えました。
少し、色づき始めた野ばらの実や オレンジ色のケイトウ、夏の名残の百合は投げ入れの止めも 上手く出来 秋の訪れを告げています。
花材 ・野ばらの実 ・百合 ・ケイトウ ・ヒペリカム ・ドラセナ
厳かに美しく執り行われた エリザベス女王の葬儀の様子は 世界中の人の目をくぎ付けにした事でしょう。
私も何度もニュースで伝えられる葬列や寺院の様子を見て感動しました。
一般弔問の後、ウエストミンスター寺院に向かう葬列の棺の上に飾られた カラフルなブーケが気になっていましたが 女王がかって婚礼の際に用いたブーケの花々を育てたものだと知りました。
秋が訪れた宮殿の庭園に咲きそろった、季節を告げる草花のブーケは厳かな式典の中に 心優しい女王様の面影を偲ばせていました。
花材 ・野ばらの実 ・カーネーション ・グロリオーサ ・トルコ桔梗
花器 ・ブルーガラス花瓶
神戸東遊園地の近くのスポーツ用品店「パタゴニア」には、山好きの夫と共に年に何回か訪れる場所です。
随分以前から、買い上げた商品のパッケージ省略など地球環境に敏感なこの店の思い切った方針がありました。
先日、この会社の創業者が一族の持ち株すべてを 地球環境団体に寄付すると言うニュースを聞いて びっくりしました。
その創業者は「わが社の株主は地球です」と言うメッセージを発していました。急激に汚染されて行く地球環境を憂いてのことでしょう。
外国では、お金持ちが社会へ 富を還元する話が多いのですが 私が知る限りでは この様な思い切ったことは初めて聞きました。
パタゴニアの材質、デザイン共に好きな衣料品ですが益々ファンになりました。
身丈に会った環境を守る行動は大切だと思います。
花材 ・ニシキ木 ・野ばらの実 ・グロリオーサ ・ドラセナ
花器 ・線紋 花器
９月１５日から始まった 馬川さんの作品に添え花をしました。
都会的なシックな色合いとシンプルな造形美を想像して秋を感じさせる花材を選びました。
ビードロを掛けた透明なグリーンの釉薬の食器は、味覚の秋を堪能させる食材を より美味しそうに演出してくれそうです。
また、特徴的な小さな挿口の花瓶は 品よく爽やかな秋の草花とマッチして ギャラﾘｰに秋風を呼び込んでいる様です。
花材 ・野ばらのみ・吾亦紅 ・けいとう ・アスター ・一ッ葉 ・アナベル ・ドラセナ
