一花一葉  NewTraditonal IKEBANA 

徒然なるままに・・季節の植物に 心を遊ばせて

2408- 残暑 厳しく

2024-08-27 | 生け花

 8月下旬に入っても  厳しい寒さは収まらず 少し陽が傾いた夕刻から 友達と遊ぶ子供たちの歓声もあまりありません。

南側のヘランダの鉢植えはこの暑さにもめげず 野ボタンの赤紫の色、大きく育った千日紅が沢山の花をつけ クーラーの部屋の中の私にガラス越しにエールを送っている様です。

 今週は半ば過ぎ 大型台風が近づくとの予報、1メートル近くの伸びた千日紅を早めに切ってテーブルに生けました。

台風一過の涼風を期待します。

 

 花材 ・千日紅 ・玉しだ ・ゴットセイヤ

 花器 ・インドネシア バリ製 器

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2408- 茜に染まる

2024-08-22 | 生け花

 日の入りが少し早くなり、暑さも一時に比べて収まってきました。

日没前のほんの短い時間、空も海も建ち並ぶビルや橋 視界 全てが茜色に染まります。

何事もなく過ぎそうな一日に ほっとする一時です。

 

 花材 ・スプレー カーネーション ・カスピヤ ・ドセセナ ・ゴットセイヤー

 花器 ・木曽塗 ワインクーラー

 

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2408- 神戸リリー

2024-08-20 | 生け花

 最近フラワーシヨップでよく見かける新種の百合が 神戸で改良されて生まれたことを知りました。

ますます華やかに大きくなってきた百合と逆行する様に満開でも開きき切らず その花びらの先も丸みを帯びて 楚々とした奥床しさを感じさせます。

 酷暑の日々に、一服の冷たい湧き水を口に含んだような 清々しさと安らぎを覚えました。

 

 花材 ・神戸リリー

 花器 ・アンティーク ガラス花瓶

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2408- 夏 空

2024-08-17 | 生け花

 五山の送り火も終わり、夏の盛りもそろそろ峠を越す気配です。

日本中が 灼熱の暑さの中で迎えた 七九回終戦記念日も青空に入道雲が湧きたっていました。

 戦時下に特攻隊と言われた沢山の若人たちが 自身の想いの胸にしっかりと蓋をして 飛び立っていった日も この様な青空だったのでしょう。

甲子園の球児たちが夢や希望を込めた白球を青空に向かって放つ事が出来る 日々の大切さを改めて思います。

 

 花材 ・野ボタン 

 花器 ・壺屋焼 抱瓶 金城次郎作

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2408- 空の青・海の藍・・藍染との出会い

2024-08-09 | 生け花

  藍染めは世界各地で、その土地特有の藍色で人々の日常に溶け込んでいる様です。

私が藍染に興味を持ったのは、40代の頃でその染色の多様さを感じていたからです。

 徳島の藍師 外山正さんとは岡山の画廊の藍染展でお会いしたのが最初でした。

 その作品は澄み切った秋空の様な透明感のあるもの、また深海の神秘を感じさせる青色であったり その染められた布も麻・綿・ウール・芭蕉布・インドの布などなど 見飽きる事がなく長時間いた私に「藍染がお好きのようですね」と外山さんが声を掛けて下さったのがご縁でした。

 私が生け花をしている事、次回の個展の作品の中に藍染の布を使いたいと告げると 工房に誘って下さり 中国製の比較的安価なシルクの薄布にいろいろの染柄の物を8枚作って頂きました。春の個展に「はるごろも」と言うテーマで曙椿と生けました。

 その後、スカーフ大の藍染めの布は形を変えて幾度となく 私の作品の中で花材を活かしてくれます。

 岡山後楽園の鶴鳴館で 外山さん所有の作品の数々とのジョイント展では 多くの方に和文化を楽しんで貰ったと思っています。

旅先で出会う、その土地に伝わる藍染がその風土気質を表している様で面白いと感じます。

 生け花を通じて、神戸で知り合った若いご夫妻が藍染に魅せられ 外山さんとの出会いもあって愛媛県佐田岬で藍畑を作り藍染を始めて10年近くになります。

お二人が染める藍は外山さんのそれとは一味違って、岬の明るい空や海の色を映した様な若々しさに満ちています。藍の持つ、不思議な美しさが力となって次に引き継がれて行くのでしょう。

  今は、体調を崩されお目にかかる事は出来ませんが 藍のマフラーをネジネジにして首に巻いた 日焼けした外山さんの笑顔が思い出されます。

 

 花材 ・グロリオーサ ・パールブルー ・ドラセナ

 花器 ・黄瀬戸花器 

     藍染タペストリー 外山正 作

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