一花一葉  NewTraditonal IKEBANA 

徒然なるままに・・季節の植物に 心を遊ばせて

2112- 迎春準備

2021-12-31 | 生け花

 あと、数時間で今年も終わりです。

コロナの拡大か終息かと思える日々の繰返しの中で、日本中は必死に 人間らしく生きたいと努力してきた一年だったと思います。

テレビでは、東京芸術劇場での 久しぶりの第九の演奏に会場の人の鳴りやまない拍手の様子を映しています。

 今年のおせち料理は、近くのホテルから少人数用のものを 取り寄せましたが やはり食べ慣れた味の煮物や煮豆は作ることにしました。

 

 しめ飾りは、ここ数年来ネットからプリント・アウトした写真をドアに貼り付けています。

マンション20階の廊下はかなり強風が吹き抜ける事があり お正月早々ドアのしめ飾りが吹き飛ばされる事があり それ以来その様にしています。

 この一年、良い事も悪い事も生きて来た大切な時間だと思います。

新しい年のために生けた くろもじの枝は かなり固かった新芽を 少し膨らませて特有の香りを放っています。

 

 花材 ・くろもじ ・菜の花 ・ひとつ葉 ・おたふく南天

 花器 ・輪島塗 花器

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2112- サイレント・ナイト

2021-12-28 | 生け花

 昨年に続いて、今年の栄光教会のクリスマス・ミサもリモートとなりました。

コロナ以前は、クリスチャンの母の思い出も重ねて キリスト教ではないものの 私たち姉妹は毎年 教会のクリスマス・ミサに出かけていました。

 夫と私達の姉妹にとって、年末の楽しい行事でした。

 

 クリスマスの楽しみの一つは、妹が作ってくれるイチゴが何段にも重なったホールケーキでした。

今年も、ハートや雪だるまの形の可愛いマシュマロや 大粒の赤いイチゴ (佐田岬の若い友人からのプレゼント)  を前に クリスマス・キャロルを聴きながら静かなクリスマスとなりました。

 

 花材 ・モミの木 ・百合 ・ベラドンナ ・山帰来の実 ・ブルー ファンタジー

 花器 ・ブルー ガラス花器  点景 アンティーク 天使のお人形

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1212- ソウルフル・ナイト

2021-12-26 | 生け花

 兵庫クリスマスジャズ2021のライブの一つ、黒田卓也クインテッドを聴きに兵庫芸術文化センターへ足を運びました。

黒田さんは、20年程前にニューヨークに渡り、ジャズ・スクール大学で本格的なジャズを学び ニューヨークを拠点に世界に羽ばたいているトランペッターです。

NY仕込みの「サムライ・トランぺッター」と呼ばれているらしい舞台に現れた彼は 元気な金太郎さんの様な 親しみやすい容姿の男性でした。

 2014年には、NYブルー・ノートで日本人として初めて契約し 次々と自作アルバムをリリースしているとの事。

他のメンバーもそれぞれ、ソロ活動の出来る実力の持主です。長引くコロナの中で、圧縮されていたエネルギーを爆発させる様な 若きジャズマン達の演奏に 満席のホールは熱気に満ち満ちていました。

 

 客席を見渡すと、そのほとんどが中高年のカップルやグループ、エネルギッシュな演奏にスタンデング・オベーションもなく(立ち上がるエネルギー不足 ? ) しっかりマスク姿での盛大な拍手の嵐になりました。

 観客席を見て、若者のジャズ離れなのかと 彼らに今夜の演奏を聴いてもらいたいと思いました。

クリスマスに聴いた、国境を越えたソウルフルな音楽は私の弱り始めた体幹に大いにエネルギーを与えてくれました。

 

 花材 ・にしき木 ・山帰来 

 花器 ・金属製 花器 5本

 

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2112- 北陸の旅で出会ったもの

2021-12-20 | 生け花

 北陸旅行の宿で、思いがけないものに出合いました。

夕食後、旅館のお土産店で買い物をしていた時 焼き物を扱っているコーナーを見つけました。その店は、骨董品もあり九谷焼の本場であることから 数々の九谷焼が展示即売されていました。

 その中にひときわ、五彩の鮮やかな 古九谷風の徳利セットがあり思わず手に取って見ると旧知の作家さん 長谷川紀代さんの見覚えのあるサインが入っていました。

 桐箱に入っていた年表の書かれた栞から 彼女と知り合う以前の作品であることが判りました。多分、長谷川さんが30代から40代の作品だと思われます。

桐箱は、相当古びていましたが その作品は 彩鮮やかで膨らみも豊な 彼女の息遣いが感じられるものです。

 どの様な経路で、見知らぬ人から私の前に現れたのか不思議な出会いに驚きました。

今回の旅行ではスケジュールの関係で長谷川さんに会うことは出来ませんでしたがこの徳利が会いに来てくれたのでしょう。

 

 花材 ・ユーカリ ・百合 ・フリージア

 花器 ・古九谷風 瓢形徳利一対 長谷川紀代作

 

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2112- 時雨の北陸路

2021-12-18 | 生け花

 今年のいろいろな行事も、そろそろ終わり コロナも次のオミクロンが日本列島を伺ってはいるものの 少し落ち着きを見せた12月7日から9日 北陸の粟津温泉 法師の湯を訪ねました。

最寄り駅に着いた頃から、雨が降り初め これが冬の北陸の時雨であろうと覚悟をしました。

 送迎の車は20-30分雨の中を走り 宿に着くとそこはタイムスリップした古色蒼然とした処でした。千三百年の歴史を持つこの宿は、小堀遠州の庭の原型とも言われ その佇まいは 古寺の様であり 能舞台もある大名屋敷のようでもありました。

 館内各所に展示されている、秘蔵コレクションの数々も 見逃せないものでした。

養老二年開湯の46代続く先人に思いを馳せながら入るお湯は 透明で柔らかい たっぷりとした湯量で心身の疲れを流し去ってくれました。

 

 この宿は、かなり高級で我々庶民には なかなか手の届かない場所でしたが コロナのため客足の減少回復のため行政の計らいでかなり格安で宿泊する事が出来ました。

金沢市から、離れた小松の地に このような文化を散りばめたような場所があることに驚きました。

 

 花材 ・あせび ・百合 ・ドラセナ

 花器 ・アンティーク 塗手あぶり

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