一花一葉  NewTraditonal IKEBANA 

徒然なるままに・・季節の植物に 心を遊ばせて

1704- お雛様飾りと、端午の節句飾り

2017-04-30 | 生け花
 5月5日の子供の日が近い4月末、デザイン・クリエィティブセンター神戸に 展示されている雛飾りと端午の節句飾りを見に行きました。
どちらも大正期に神戸で飾られていたもので、美術的な価値のあるその豪華さは 当時の富裕層の富と栄華を極めた生活を 色鮮やかに伝えてくれます。
 その中で お雛様の勝手道具、江戸後期までは塗りの調度品が主であったものが 京阪地方では身近な台所道具が町家を中心として飾られ 嫁入り修行の道具とされたとか・・・。
「黒塗雛道具は お雛様のもの、白木の勝手道具は女児たちのもの」と言われ 親しまれていたようです。

 街を歩いて見ると、アパートのベランダに コンパクトな鯉のぼりが飾られ 矢車がキラキラと光っているのを見かけます。
男の子の誕生を祝う、若い両親の笑顔が目に浮かぶようです。
 時代は変わっても、子供の誕生は 格別の喜びと希望です。

 花材 ・フォーミディブル ・矢車草 ・ミニカーネーション ・キンギョソウ ・カスミソウ ・コデシヤ ・麦の穂
 花器 ・津軽ビードロ花器















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1704- バースデイ・プレゼントは古い砥部焼

2017-04-29 | 生け花
 四捨五入をすると、いよいよ八十路 ・・・。喜び半分と言うところです。
東京の兄から、五月末に計画中の花展に使って・・と送られてきたのはアンテーィークの砥部焼・舟徳利、焼き物が好きな兄が仕事の出張の度に集めた 大切な物の中の一つらしい。
 釉薬が垂れたような模様に盛り上がりは無く、限りなく深い 鈍い光が江戸末期または 明治初めの頃だと言う その器の遍歴を物語るようです。

 戦前に生まれた四人と、戦後に生まれた一人の 五人兄弟も今では三人になってしまった 私たち兄妹の事を考える時 長い年月を生きたと思い返しますが この徳利はそれ以上の長い年月を生き どのような歴史を見てきたのでしょうね。

 花材 ・シャクヤク
 花器 ・砥部焼・舟徳利



 徳利の底には、葉っぱの模様が刻印されていました

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1704- 爛 漫

2017-04-28 | 生け花
 兵庫県内の応募者の中から、10名の障害のある作者の作品190点を展示した「心のアート展」を偶然 鑑賞しました。
神戸市の総合福祉ゾーン「しあわせの村」で障害のある方を支援し 主催した展示会でした。
 会場のクリエイティブ・センター神戸は 神戸生糸検査場をリニューアルした建物も その展示方法もとても面白いものでした。
10人の作者の作品は、絵画・書・粘土細工・・どれも心の中から溢れ出る 純粋なエネルギーと才能を感じさせ 強い力で引き込まれる様でした。

 神様はやはり、とても公平に私たちに いろいろなものを与えて下さったと思います。
その事を受付の女性に告げると「その様な理解はとても有難いです」と とても嬉しそうに答えて下さいました。

 花材 ・フォーミデブル ・ヤナギ ・スプレーカーネーション ・麦の穂 ・シャクヤク ・矢車草
 花器 ・白色花瓶

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1704- 惜 春

2017-04-27 | 生け花
 心待ちした桜も 花吹雪を残しながら北上し、新緑が鮮やかな時を迎えました。

近くの公園の白い藤も、その香りを小径に振り撒き 昔ながらの赤紫色の つつじが開花し始めました。
 去っていく花を惜しむ心と、次の季節への期待が交錯します。

 花材 ・シャクヤク ・ポンポン菊 ・ゴットセフィアナ ・マトリカリヤ
 花器 ・塗り盃洗(アンティーク)




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1704- 春の野

2017-04-26 | 生け花
 二ケ月振りに、お茶の教室に伺いました。
時間が少し早かったのか、前の教室の生徒さんが未だお稽古中でしたが 先生が「どうぞ」と言って下さりお席に入れて貰いました。
 小学校四年生の時に初めて 今年高校入学のお嬢さんのお点前で 薄茶をいただきました。
とても落ち着いたお点前で 美味しく美しいお茶でした。

 棗の御銘は「春の野」、茶杓は春の名残りを思わせる「花筏」お菓子は「うたかた」、水色の水泡に一枚の桜の花びらが あしらわれたお菓子でした。
お点前さんを見ていて、和文化は静かに若い人に 受け継がれていることを思いました。

 花材 ・アリアム ・コデシヤ ・マトリカリヤ
 花器 ・ガラス器

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