ネパールに行ってきた。
四川航空のトランジットホテルには困らされたが、そこはムダに経験値だけは高い私のこと。
ピンチでも「ま、だいたい、なんとかなんねんけどな」という根拠のない自信と、
「いざとなったら空港で寝ればええし」
というパワープレイを保険にしてミッションをクリア。
普通はこういうとき、現地からリアルタイムでレポートするとか、おいしいお店やユニークなお土産を紹介するとか。
はたまた、美しいヒマラヤの映え写真をアップしたりするのだろうが、人生で「承認欲求」が「めんどくさい」を超えたことのない私が、そんなことをするわけがないのである。
とは言え、せっかく久々に旅に出たのだから、ここでネタくらいにはしないと損という貧乏根性もある。
そこで、旅行記はめんどいから、軽いメモを忘備録がわりにザッと書いていきたい。
「これからネパールを旅したい」
「広い世界に飛び出して、新しい自分を発見したい」
と思っている方にはプーみたいな内容なので、そういう方々は牛の糞でも踏んだと思って、あきらめていただきたい。
★カトマンズ
カトマンズは、かなりコンパクトな街。
特に旅行者が集まるタメル地区はホテル、飯屋、旅行代理店にATMからコンビニにおみやげ屋その他諸々すべてがそろって、生活するだけならここだけで事足りる。
その便利さと物価の安さ、ネパール人のおだやかな気質とあいまって、カトマンズは世界有数の「沈没」地で有名。
「沈没」とは居心地がよすぎて、あるいは「沼」的なアヤシサあまねきのため、図らずもその地に長期滞在を余儀なくされること。
昔はアフガニスタンのカブール、インドのゴアと並んで「ヒッピー三大聖地」として知られたそうだが、私の世代だと他にもタイのバンコクに、インドのバラナシ。
エジプトのカイロや、ケニアのナイロビ、バリ島など枚挙にいとまがなく、かくいう私もヤングのころバイトしてコツコツと貯めた金で
「ヨーロッパを1周するぞ!」
と意気ごみながら、なぜかパリで1か月もダラダラ過ごしてしまったこともあった。
ユースホステル(1泊1800円)に泊まって、毎日80円のバゲットかじりながら、ひたすら街を歩いていただけだけど、なーんか妙に、居心地のいいところってあるんですよねえ。
ただ、カトマンズは車が邪魔でうるさいのと、側道が深くへこんでいるため、足を取られて歩きにくいのがタマにキズ。
街歩きが快適かどうかが、個人的なこだわりどころなので、そこが軽くストレスではある。
なので、日中はタメルをはなれてインドラ・チョーク(カトマンズ有数の商業エリア)をひやかして、疲れたらダルバール広場でのんびりするというのが、黄金コース。
ただネパールは物価と比較して、観光地の入場料などがかなり割高。
このダルバール広場も入るのに1000ルピー(約1200円)と、なかなかな額を提示され、
などと、ちょっとビビるところもあるが、実は顔写真とパスポートを持っていれば「いつでも入り放題」にしてくれるシステム。
滞在期間に余裕があればモトは取れるわけで、毎日通ってお寺の木陰で昼寝でもするのがよい。
ネパールはバリバリ観光するよりも、ボーっとしながらマイペースで楽しむのが合っている気がするのだ。
あと、カトマンズは犬の街。昼日中からそこらじゅうで寝ている。
最初は数えようと思ったけど、多すぎて30分ほどであきらめました。
それくらい犬だらけなので、動物好きの人はどうぞ。
ただし、ゴロゴロするだけのボンクラ犬ばかりですが。嗚呼、まったく他人とは思えなかったぞ。