世界の激辛メニューを食べまくれ! タイのチェンマイ地元屋台編

2017年11月17日 | B級グルメ
 辛いものといえば、チェンマイである。
 
 辛いもの好きの私は、前回まで「トルコ唐辛子」「ラオス屋台飯」に食らった、強烈な「キック・アス」(でもおいしい)を紹介したが(→こちらから)、世界にはもっと様々なホットフードが存在する。
 
 今回紹介したいのは、タイのチェンマイで食べた激辛について。
 
 タイというのは、もともと辛い料理のイメージがあり、「カオパット」(タイ風焼飯)や、「パッタイ」(タイ風焼きそば)が主に白人旅行者人気なのは、唐辛子を使ってないものが多くて食べやすいのが理由であろう。
 
 私自身、バンコクなどで食べたタイ料理はさほど辛味を感じず、
 
 「タイ飯怖るるに足らず」
 
 なんて粋がっていたのだが、そこに刺客として飛びこんできたのがチェンマイ料理であった。
 
 チェンマイはタイ北部にある、首都バンコクに続く第2都市
 
 常夏国タイの中では比較的涼しく、また大学があるせいか文化レベルも高い。少数民族との交流も盛んなどあって、旅行者にも人気の街である。
 
 タイ旅行の際、当然のごとく私もおとずれたのだが、ここの思い出は歴史ある街並みでもツアーでもなく、
 
 「とにかく辛いチェンマイご飯」であった。
 
 タイにかぎらず、アジアの街は屋台食堂が充実していて、食うことには困らない。
 
 なので、食べ歩きしているだけでも楽しいのだが、こういうとき大事なのはやはり
 
 「地元民でにぎわっている店」
 
 観光客向けのレストランなどは、日本語メニューなどもあって便利だが、お値段も張るし、なにより味が外国人向けにマイルドになっていることが多い。
 
 それはそれで食べやすいのだけど、なんとなく物足りないところもある。やはり、せっかく外国にきたのだから、フラットな現地の味を食べたいもの。
 
 そこで、北門近くに宿を取っていた私は、おいしそうな地元向け屋台や食堂が集まる、スタジアム近辺の地域に出かけたのだが、これまさに「地雷」であったのだから、人生とは何が起こるかわからないものだ。
 
 くだんの場所では、5種類くらい店が出ていた。
 
 メンありご飯あり中華あり、デザートのフルーツも充実していて、仕事帰りのオジサンだけでなく、若い子などもキャッキャいいながら、都会の長い夜をエンジョイしていた。
 
 おお、モロに地元店だ。しかも、どのテーブルも満席である。
 
 期待値はマックスまで高まった私は、一通りいろいろ食べてみようと、タイ風うどん焼肉ぶっかけ飯、さらには手羽先の盛り合わせなども注文してみた。
 
 タイは一皿の量が少ないので(その代わりに、一日に5回くらい食事をする)、こういうときたくさん頼めて便利だ。料理が出そろったところで、さて一口とパクリと行くと……。
 
 そう、辛かったのである。
 
 それはまあ、すでに語っていることだから、別に意外でもなんでもないのだが、ビックリさせられたのが、その強度だ。
 
 辛いのはわかっていた。ここチェンマイに来る前は、ラオスビエンチャンをおとずれていて、そこでたらふく辛いものはいただいてきたのだ。
 
 だからあなどっていた。あのラオスのデッドゾーンをクリアした私が、少々のことではビビるはずもないと。激辛マスターなめんなよと。
 
 もう一度言おう。そう、私はあなどっていたのだ。チェンマイのメシがいくら強烈といっても、ひるむほどではないと。
 
 ここに告白する。チェンマイは辛かった。予想以上であった。どれくらいか。
 
 泣くくらい。とんでもなく辛い。ただ立ち尽くす辛さ。なすすべもなく辛い。
 
 体中からが噴き出す。あまりの衝撃に、脳裏に、「シカゴ大火災」「ゼットン火の玉」「地獄の業火」「核の脅威」。
 
 果ては「地球最後の日」というワードがグルグルこだまする。目にも止まらぬ辛さ。
 
 このときは、しみじみ、「嗚呼、タイって異国なんやなあ」と思いましたね。
 
 だって、絶対にないはずなんですよ、日本でこの辛さは。なのに、周囲のタイ人、みんなおいしそうにハグハグ食べてるの。
 
 おまえら、辛くないんかい!
 
 まさに異文化。私が「2回くらい死んだ」という辛さが、こちらでは「ふつう」なのだ。なんという落差。
 
 もうひとつおどろいたのは、これだけエグいのだから、きっと次の日は気持ち悪くなったり「」になったりするんではとおそれたものだが、それがまったくそんなことはなかった
 
 一晩寝たら、口の中も胃もスッキリで、むしろすこぶる快調なくらいだったのだ。
 
 「強度」はともかく、相性はよかったのか。そんな激辛を味わいたい人は、ぜひチェンマイ地元屋台へどうぞ。
 
 
 

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