泉涌寺は、真言宗泉涌寺派総本山の寺院で、山号は東山(とうざん)または泉山(せんざん)といいます。
本尊は釈迦如来、阿弥陀如来、弥勒如来の三世仏。
鎌倉時代の後堀河天皇、四条天皇、江戸時代の後水尾天皇以下幕末の孝明天皇に至る歴代天皇の陵墓があり、皇室の菩提寺として「御寺(みてら)泉涌寺」と呼ばれています。
伝承によれば、斉衡3年(856年)、藤原式家の流れをくむ左大臣藤原緒嗣が、自らの山荘に神修上人を開山として草創したという説、空海が天長年間(824年-834年)、この地に草創した法輪寺が起源であり、斉衡2年(855年)藤原緒嗣によって再興され、仙遊寺と改めたとするものという説などがあり、伝承を総合すると、平安時代初期に草創された前身寺院が平安時代後期には荒廃していたのを、鎌倉時代に再興したものと思われています。
大門(重文)
慶長年間(江戸時代初頭)造営の御所の門を移築したものです。
仏殿(重文)
寛文8年(1668年)、徳川家綱の援助で再建されました。
釈迦・阿弥陀・弥勒の3体の如来像を安置。
天井の竜の図と白衣観音図は狩野探幽の筆によるもの。
舎利殿
俊芿の弟子湛海が南宋慶元府の白蓮寺から請来したという仏牙舎利(釈尊の歯)を安置しています。