当初は肺結核疑いで入院した81歳男性は3日間の抗酸菌塗抹が陰性で、喀痰には多数の真菌を認めた。培養で、Candia albicansとCandida glabrataが10の7乗検出された。ABPC/SBTで治療を開始していたが、喀痰培養の結果をみて抗真菌薬(ファンガード)を追加していた。
炎症反応と胸部CTでの陰影が若干改善してきたので、1週間経過したところでファンガードのみで経過をみることにした。入院当初から痰がからんでムセることがあったが、先週末に呼吸が苦しいと訴えた時に吸引で食物が引けてきた。誤嚥性肺炎併発として、抗菌薬を再開した。
今日専門病院の呼吸器科の先生が来ていたので、相談した。いきなり真菌ですかと言われた。免疫抑制の原因は年齢以外にはなかった。誤嚥性肺炎を繰り返していたところに真菌感染併発?。週末に血痰が出たので、また抗酸菌検査(細胞診も)を再開した。発熱は抗菌薬再開で治まっている。
呼吸器科のある病院で診てもらった方がいいと思うが、誤嚥を繰り返すように患者さんだと、紹介しにくいきがする。家族の希望をきいて、このまま当院で診るか、紹介するか(引き受けてくれれば)決めることにした。