なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

診療を断わられる患者さん

2020年03月02日 | Weblog

 新型コロナウイルス感染疑いというわけではないが、診療を断られた患者さんが、内科外来を受診している。

 53歳男性は1週間前から高熱が出現した。鼻汁・咳はなく、咽頭違和感があった。発熱は4~5日続いて、その間に地元の内科クリニックを2回受診した。てインフルエンザ迅速試験を2回受けて、いずれも陰性だった。クラリスロマイシンが処方されていた。

 今日また受診しようとしたら、もう診れないので他の医療機関を受診するようにと言われたそうだ。他の医療機関に経緯を伝えるる、やはり診療できないと言われた。保健所に連絡すると、新型コロナウイルス感染ではないだろうが、当院で診てもらうように、と推薦された。

 昨日から解熱傾向で、今日は37.0℃になっていた。高熱で食欲低下があったが、昨日からは普通に食べられるという。ピークを過ぎて、治ってきているのだった。内科新患の先生が診て、血液検査では白血球数正常域だが、CRP 2と若干2の高値を認めた。

 不明熱的でもあり、胸腹部CTも施行していたが、左肺にわずかに気管支拡張と粒状影があるかもしれない。相談されて診察した。このままでも自然に治りそうですがと伝えると、抗菌薬を下さいと希望した(3日分出した)。特に今日受診しなくても良好な経過だったと思うが、医療機関で大丈夫と言われたかったようだ。

 

 咽頭痛(かなり痛い)と高熱で21歳男性が当院を受診した。耳鼻咽喉科の外来では、発熱があるので?内科で診てもらうようにと言われて内科に回ってきた。

 1週間前に同じ症状で、三連休の最終日に当院の救急外来を受診していた。日直の消化器科医が急性化膿性扁桃炎として、オグサワ(AMPC/CVA+AMPC)を2日分処方して、後は地元の診療所を受診するようにと伝えた。溶連菌迅速試験・インフルエンザ迅速試験は陰性だった。

 連休明けに診療所を受診して、クラリスロマイシンが処方された。オグサワ2日間の内服で解熱したが、その後クラリスロマイシン内服で症状が再燃していた。

 今日診察すると、両側の扁桃が腫大(元々もたぶん大きい)・発赤があり、白苔が付着していた。頚部リンパ節の腫脹・圧痛もある。咳はなかった。急性化膿性扁桃炎そのものだった。(内科外来の看護師さんは、扁桃炎は熱が出ますよねえ、と言っていた。)

 白血球数15000・CRP7.7と上昇して、肝機能検査は正常だった(EBVではない)。痛くて食事摂取量が低下しているというので(入院は希望しなかった)、外来で点滴と抗菌薬(セフトリアキソン)点滴静注を行った。内服はオグサワにして10日分処方した。咽頭培養を提出しておいたが、出るかどうかわからない。

 

 医療機関が過敏になっているなあ(当院を含めて)というのと、クラリスロマイシンはマイコプラズマ以外では(でも?)使えないなあ、と思った。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする