なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

交通事故~気脳症

2020年10月06日 | Weblog

 昨日の昼に、内科の別の先生と話していた。日曜日に病棟から呼ばれて病院に来ていたそうだ。昼ちょっと前に帰宅する時、病院から出て国道に入るところで、交通事故が起きていて、周り道をしたという。

 直進して来たオートバイが右折してきた車に衝突して、オートバイに乗っていた57歳男性が跳ね飛ばされた。救急隊到着時、心肺停止の状態で、心肺蘇生が開始されて、ドクターヘリが要請された。(心肺停止はドクターヘリでは運べないはずだが)

 ドクターヘリで来た先生も心肺蘇生を継続したが反応はなく、搬送不能と判断されて、当院に救急搬入が要請された。外科日当直の先生(大学病院外科から)が引き受けて、心肺蘇生を継続した。

 その事故に会われた方は首都圏から来て、戻るところだった。外科医が電話で家族に連絡して、心肺蘇生術約1時間でも反応がないことを説明した。夕方家族が来院して、事故と治療経過まで説明された。非常勤の先生には、ずいぶん時間をかけて仕事をしてもらったことになる。

 死亡確認後にAutopsy imagingがされていた。頭蓋骨・顔面骨・頸椎・肋骨・骨盤・下肢骨に多発骨折を認めた。脳内に気体を認めて、気脳症を呈していた。外傷性くも膜下出血があったのかもしれないが、判読しがたい。脳皮質・白質の境界が不明瞭で脳挫傷を来していると判断された。

 気脳症の画像を久しぶりに見た。当院は脳外科・整形外科の常勤医がいないので、通常外傷は軽症のみしか搬入されない。骨折を認めれば、即搬送になる。

 

 昨日、新型コロナウイルス感染症で入院していた患者さん2名が退院した(保健所管轄が別の地域の患者さんたち)。県内では数名ずつ新規患者が発生している。当地域では2名ずつ3か所で発生したが、その後の発生はない。

 内科病棟をどう使うか会議があったが、結局内科病棟は新型コロナウイルス感染症の診断確定例と疑い例のみの入院となった。病院改変で看護師数が減少しているので、残った内科病棟の看護師さんたちは、コロナなしの時は他病棟に勤務する。

 昨日は保健所依頼のPCR検査を8例行ったが(会食での濃厚接触者)、いずれも陰性だった。

 

 

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