なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

カテーテル関連血流感染症

2022年11月17日 | Weblog

 SLEで治療していた90歳男性のその後。プレドニンとプラケニル(ヒドロキシクロロキン硫酸塩)で軽快していたが、血管炎と思われる多発性脳梗塞を発症した。

 ヘパリン持続静注で経過をみることになったが、経口摂取できないため、内頚静脈からCVカテーテルを挿入して高カロリー輸液を開始した。

 発熱があり、血液培養2セット(カテーテルからと静脈)から表皮ブドウ球菌Staphylococcus epidermidisが検出された。メチシリン耐性でMRSE(MRCNS)になる。

 ショックではないので、カテーテルを抜去しないで少し経過をみることにした。バンコマイシン投与で解熱して、炎症反応も軽快していた。

 今週また37℃前半の発熱があり、コロナのクラスターが発生した病棟にいるので、コロナのPCR検査を提出した。結果は陰性だった。水曜日に39℃の高熱となり、カテーテルを抜去するしかなくなった。抜去して、カテーテル先端を培養に提出した。

 病状が良くないので、病室で大腿静脈からCVカテーテルを再挿入した。内頚静脈よりも感染を来しやすい部位なので、短期間それでしのげればという挿入になる。病棟の看護師さんの安心のために、コロナのPCRも再提出したが、やはり陰性だった。

 病棟で発生したコロナの患者さんを感染病棟に移動させて現在満床になっている。もう一人コロナになれば、一般病棟で診るしかない。来週月曜日にならないと感染病棟が空かないので、それまで新規のコロナを出したくない。

 

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