外来をやっていて、腰痛や下肢痛を相談されることがある。整形外科は外来はあるものの、常勤で相談できる先生はいない。
何でも紹介というわけにもいかないので、ある程度見当をつけて、必要に応じて紹介としたい。脊椎外科の本でわかりやすいものはないかと思っていた。
あった。非専門医(他科?)向けの本で、これなら読了できそうだ。
腰痛・(脊椎由来の)下肢痛の患者さんには、単純X線では対応できないので、MRIが必須になる。市内の整形外科医の先生方から当院に腰椎MRIの依頼をしていただいている。
70歳女性が、前日に転倒してから腰痛が続いて、日曜日に地域の基幹病院の救急外来を受診した(歩いての受診)。単純X線くらい撮影したかもしれないが、詳細はわからない(鎮痛薬の処方だけらしい)。
動くのが大変と訴えて、月曜日に当院の内科を受診してきた。担当医(大学総合診療科)が腰椎X線を撮影して、第2腰椎が少しつぶれているように見える。腰椎MRI検査を予約して再受診とした。
MRIで第2腰椎の圧迫骨折(単なる圧迫骨折というより壊れてるが)を認めた。現在、整形外科での入院はとれないので、保存的治療になる場合は内科系で診ている。(T1、T2、T2脂肪抑制)
慢性腎臓病もあるためか(血清クレアチニン3~4mg/dl台)、腎臓内科の先生に入院依頼がいって入院となった(若い先生が2名いるので、一般内科も診ている)。
緊急で椎体形成術を行っている施設はこの地域にはない。保存的に診るだけだと1か月程度の入院になるので、急性期病院では圧迫骨折の入院はいやがるようだ。 神経症状がなく、保存的に診えだけならば、当院は1か月単位の入院は問題ない。