7月5日(金)の昼前に発熱・体動困難の74歳男性が救急搬入された。その日救急当番は非常勤の外科医だった。
3日前から微熱があり、その日は38℃の発熱で動けなくなったそうだ。胸が苦しいと訴えたが、腹痛は訴えなかった。この患者さんは右肺に腫瘤影があり、肺癌疑いで大学病院に紹介・精査になる予定だった。
胸腹部CTで右肺の主腫瘤影と胸水を認めたが、腹部にfree airがあり、後腹膜まで広がっていた。胃の専攻ではなさそうで、いので、腸管の穿孔と判断される。穿孔性腹膜炎?。
担当した外科医は腹部所見からfree airではないのではといっていた。その日の当番だった内科医が少なくとも後腹膜にはfree airが出ているので、地域の基幹病院外科に救急搬送した。
腹痛を訴えなかったのと、圧痛として把握されなかったくらい腹部所見に乏しいのが不思議だった。消化器科医の相談すると、腸管気腫症なのではないかという。ただし4月に撮られたCTで見る限り腸管気腫症は認めない。
これまでも腸管気腫症でfree airを認めた症例があり、当院外科(当時)に入院したことがある。どう対応していたのか、確認することにした。
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