Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

外資の落とし穴

2017-06-07 22:19:00 | 異文化
オシゴトを変えて10日ほど過ぎた頃、前の職場で仲良くしてもらってたSさん&Hさんとコーヒーとケーキで近況報告しあいました。

変化のあったのは私なので、新しい職場のことを話すつもりでいたら、なんと、まだ私がいた時に勃発した「GさんによるSさん攻撃」が泥沼化してそっちの話で持ちきりに。。。(汗)

クレーム女王のGさんが「SさんはHさんにばかり説明して私にはしない。スーパーバイザーは全員に説明すべきじゃないですか。」と。

挙げ句の果てに、

「私は日本語が上手だと言われるんです。」
「私は管理には自信があります。」

とまで言い出したとSさんに聞き、びっくり・・・・

すぐにはどういう意味か私には飲み込めなかったのですが、どうやら「Sさんではなくて自分にこそリーダーの資質がある」とアピールしたということだそうで!

いやー、それはGさんの大きな誤解でして、

彼女はまず普段から何かと病欠や足腰の痛みで週に1回欠勤する。感情のコントロールができず大騒ぎしてミーティングを要請する。組織図というものが理解できてないのでトンチンカンな別の部署の上の人に仕事の話をして、マネージャークラスの間に揉め事を起こしたことがある。うっかりミスが多い。自分のミスは認めない。仕事は遅い。仕事の文句を言う。日本語はカナなら読み書きできる。

このような資質を備えたGさんに、Sさんは「リーダーの資格がない」と言われたようなもので、Sさんは原因不明の発疹ができてしまっていました。


・・・こんな変な人満載の職場なんて私も初めてでしたが、

Gさんや、私へパワハラしていたゴラム先輩が、なぜ勤務を続けられるのかが謎ですよね?

そこが外資の落とし穴で、多様性に対応しすぎた結果かと思われます。

日本の普通の企業だったら通用しないようなワガママも外人はいろいろ言ってくるので、Gさんやゴラム先輩も特別目立たず放し飼いになってしまった。


さて、このような緩い職場から、日本の大企業(派遣ですけどね)へと移ったワタシですが、

最初の2日間、先輩方の説明が3倍速に聞こえました

つまり、外国人もいる職場では私の日本語の能力が落ちていたと。しかも語学力のレベルに仕事の内容というのは比例するもので、複雑なことはマネージャーが処理して、現場では知的レベルの高いことは要求されなかった。どうりでラクチンだったわけです!

今転職して2週間が過ぎ、先輩の指示に耳が慣れて普通に聞こえるようになり、あ~よかった。私の脳が普通レベルに早く追いつきますように・・・









いちげんさん

2017-05-25 11:28:00 | 異文化
ネトフリが最近あまり見れてないのでちょっと契約を休んだのですが、その前に見逃しがないかとざっと作品リストを眺めていて見つけたのがこちらでした。

原作はスイス出身のデビッド・ゾペティの小説で、90年代に話題になったらしいし、当時の人気女優鈴木保奈美がヒロインなのだけど、私は小説も映画も全く知りませんでした。

「異文化」というブログのカテゴリーを持つうちとしては、これは見て感想を書かねばいけないような使命感に襲われたので頑張ります!(笑)


物語:

舞台は1989~90年の京都。スイス人の主人公は、日本の古都で常にガイジン扱いを受けるフラストレーションを抱えながら大学で日本文学を専攻していた。対面朗読のボランティアで知り合った盲目の若い女性/京子と恋に落ちたり、夏の暑さに耐えかねヒッチハイクで北海道に行ったり、通訳でヤクザと刺青の世界を見たりと日本の表裏を日本人よりも見る機会に恵まれつつも、大学では教授からトンチンカンな評価しかもらえず・・・


感想:

日本文学専攻の学生が朗読をするということで、森鴎外、安部公房、それにドフォルジュの背徳の手帖などが出てきて、それが違和感のない1990年代と言うよりも50年代までの日本文学や映画が持っていたような美しい日本語のセリフが主人公の口から語られる。

しかも、それがイギリス人俳優エドワード・アタートンによって。

まずここから私は混乱しました。映画の冒頭で主人公はスイス育ちで、家の外ではフランス語、家では英語とドイツ語を話していた、とありました。

すると3ヶ国語を話す人の耳は子音の聞き分けが自分の操る言語にある数だけできるはず。エドワード・アタートンはすごーく頑張ったと思う。だって一人称「僕」で綴られる話なので日本語のセリフの量がハンパない。

頑張ったけど、やっぱり英語訛りが入ってしまいました。もしフランス語ネイティブのキャスティングだったら違ってたと思うんです。フランス語の人の日本語発音の自然なことと言ったら、少しの間なら外国人だとわからないくらいの発音ですもの。

だけど本当に頑張りも評価します。よくある英語ネイティブの日本語アクセントやイントネーションは出さないように随分訓練されたと思われます。

スタッフにも、撮影は非日本人、それ以外にも日本以外で仕事をしたことのある人を入れて、客観的な(つまり主人公の)視点で日本を映像化するのに頑張ったのだな、と思う。

それで淡々と木々や桜などの日本の自然や家屋、銭湯、ヤクザの世界を絵のように切り取った映像が印象に残るように作れたのですね。絵と絵の間に真っ暗になる1秒の間をとったのもいい演出でした。

実際には狭い畳のアパート、ラーメン屋さん、カラオケ、一緒に写真を撮りたがる日本人、フィリピンパブ、大学の学生や教授(全員が敵のように見えた)などのごちゃごちゃした日常も出てくるのですが、美しい方の映像は見ている人も引き込んで共有できるように見せているのに比べ、ごちゃごちゃの方は外国人の目で見た世界という感じで出てくるので私にはあまり印象に残りませんでした。

原作は外国人による日本語の文学作品ですので、フラストレーションは感じながらも基本的に日本への大きな愛があるので、映画もそういう風に作ったのだと想像します。

脚本も原作に忠実にしたのだな、とは「1匹の兎、そして5人の学生と」という独白でも感じます。日本語ネイティブだと「兎1匹、そして学生5人と」という語順になりがちだからです。もっとも明治の日本文学だと翻訳調という文体もあるしその両方の雰囲気が感じられるかも。


さてさて、ではそろそろ内容へツッコミたいと思います(笑)。

美しい物語で映画なので、その分リアリティがありません。

だってね、ヒロイン京子は盲目、しかも電気が消えたりついたりしても反応がない全盲らしき。その彼女はどうも母一人娘一人で、お母さんも美人で綺麗に髪をまとめて着物を着ているんです。このお母さんは何者?!職業もお父さんはどうなったとかの説明はありません。

この母娘は東京から引っ越してきたとのことですが、古い一軒家に住んでいます。お母さんはお金持ちの内縁の妻なのかしら?着物の着こなしが自然だし高級芸者だったのかしら?

そしてなぜ京子がいくら小さい頃から盲目で慣れているとはいえ、「今まで娘が外国人と会ったこともないから留学生によるボランティアは友達を作る機会にもなる」と年ごろの一人娘を外国人の男とわざわざ友達になるよう仕向けたのか?

お母さんが2泊3日もひとり娘を残して外出するなんて放置しすぎじゃないでしょうか?

しかも娘とその男がテーブルを挟んでキスしそうになっているところに西瓜持って現れるんですね、絶対その状況に気づかないわけないですよ~!

とにかくそのお母さんの存在が私は気になって気になって、主人公にとっては目の見えない美しい京子が妖精のような存在だったかもしれないけれど、私にはお母さんの方がよっぽど妖精のように見えました。シェイクスピアの、恋のいたずらをするような。

そして私なりの本題です。

「王様の為のホログラム」だ。

西洋人の男が人生で壁にぶち当たり、異文化圏で異邦人として、現地の人にもとざされてるような世界も外国人だという特権で興味深い体験をする。しかし所詮は異文化圏に一体化はできない。そこへ異文化を受け入れる強さと賢さのある美女が現れ恋愛をする。

その彼女たちは好奇心旺盛だから異文化を受け入れるのだけれど、恋愛にもとても積極的。西洋人の男は美女を受け入れるだけでいいんです。これならば彼女と別れて自分の国に帰ってしまっても「蝶々夫人」にはならないでしょう?って声が聞こえちゃう。

男の美しいロマンだよね~と思いました。

あと、物語が1989年、明治の純文学の空気をギリギリ出せた最後の時代だったのじゃないでしょうか。

独白にも出てくるように、「まだドイツが二つ、ソ連も存在し、ネルソン・マンデラがまだ投獄されてた時」なんですね。(主人公はテレビでベルリンの壁が崩されるのをソワソワと見ていました。スイス近いもんね。ちなみに私はその頃ロンドンにいました)あの時代はまだPCもインターネットもなくて、大学の卒論が手書きです。(でもワープロはあったよね?あれは学生は使わなかったのかしら?私は卒論を書いたことがないのでわかりませんが)

あれから30年近く経って、この物語も古典のような香りがすでにするのです。鴎外のロンドンみたいな。






ゆるゆる職場の話

2017-03-07 23:16:00 | 異文化


私の職場は多国籍なので、日本式の堅苦しさがなくユルいのが気に入ってます。
楽チンです。

しかし、

そのユルさも底なしというのか・・・外国人なら日本の常識にあてはめられないけど、ではアメリカの常識で回っているのかと言えばそうでもない。

個人の不思議な価値観がほったらかしになっている状況とでも言えましょうか。


ufo例えばBさん。

日本人と結婚して孫までいるので最低でも20数年在日していますが、ブロークン日本語のままで、私は英語も混ぜて聞いて全体の文脈から彼女が何を言ってるのか判断するので、ハッキリ言って聞いてる方が疲れます。

でも私が入社した時「無理しなくていいよ」と優しい言葉をかけてくれました。

ご自分もまた無理のできない人で、避難訓練の時に、「階段を登させられたのよ!」とご立腹・・・どうやら彼女はふだんから階段は1階分足りとも決して使わないで延々とエレベーターを待つのです。

何をやってもそのスピードは人の半分くらい、というのも体が弱く、よく遅刻、早退、病欠をします。加えて用事があって休みもけっこう取るので、まるまるフルでシフト通りに出勤した週はない印象です。

それでも必ずギリギリでも連絡は入れるので、了承を得て欠勤している体勢は保っています。

朝も4割くらいほんの数分遅れるのですが、タイムカードは出社してすぐ業務開始の打刻をして、その後着替えたりお茶を飲んだりするので、一緒に仕事を始める私に負担がくるのでそれはマネージャーに報告しました。(イエローカードくらいは出てるかも)

まあそこまでは、いつものスローペースの延長みたいに思って私は慣れてしまって、逆に私の方が、業務開始時間のギリギリまで働かないようにして(なんとなく他の人たちは5~10分前から準備を始めているけど、私としてはそれは不要だと思ってるし)自分がイライラしないようコントロールしています。

それがつい最近、開始時間ぴったりに現れて頑張ったな、と思った朝、開始して1時間後、「さっきお水飲めてなかったから飲んでくる」とカフェテリアに出かけて行ったと思ったら、なんとパンを食べていたのをスーパーバイザーに目撃されました。

「だってお腹が空いたら働けない」

・・・・いや、それは誰でもそうだから、仕事が始まる前に朝ごはんは食べるということを彼女は知らないのだろうか・・・・

そういえば数分遅刻してきた日に「朝マック行った」としれっと言われて驚いたことも。

朝ちゃんと余裕を持って職場に来れないというのは、時間感覚の障害でもあるのかな?と思ってみたのですが、休憩に行く時間と退勤する時間は、時間ぴったりになる前に職場を離れる準備が完了しているので、やはり障害はない模様。


ufoGさんの場合は、

日本語はかなり上手で、お年寄りと接する機会が多いと見え、日本語でも英語でもちょっとおばあさんぽかったりオヤジぽい。実年齢は多分40代後半。更年期がどうのこうのと言ってたので。

思い込みが激しく、自分の間違いを決して認めません。

例えば、Gさんがファイリングを担当した日の伝票がないので、そのことを知らないかと私が聞いたら、

「絶対にそこに入れたよ。ないの?怖いねえ!」

私は何か怖いのかわからないので「何が怖いの?」と逆に聞いたら

「誰かが私を困らせようとしてとったのよ!」と・・・・

いやその発想の方が怖い。

お菓子の差し入れをもらった時のこと、「お米のクラッカー」と言われてもらって、私は「おこし」だと思ったんですね。でもGさんが「それフィリピンのだよ。」(Gさんはフィリピンとアメリカのハーフ)「そういうのあるのよ。見ればわかるもん。」と。

そのお菓子を休憩の時間に開けるときに包みをよく見たら『プラ』とカタカナが・・・・
やっぱり「おこし」だったんです!私も見ればわかったもん!


とまあ、ユニークな人材が揃っていて、価値観とか常識ってのは人の数ほどあるんだなあと思っていたら、ふと今日、あることに気づいたんです。

それは私の部署に君臨する悪のお局、ゴラム先輩へのみんなの感情です。

それだけは、全員一致してるんです!

ゴラム先輩の言動に誰かが腹を立てて陰口叩いてると、みんな「そうそう!!」と感情を共有できるんですよ。みんな突っ込みどころも嫌なところもそこだけは同じ・・・・

ある意味、バラバラな価値観をまとめるものすごい求心力を持つのがゴラム先輩でした。

つまりそれくらい強力ということでしょうか(笑)。



台湾旅行

2016-10-23 21:28:00 | 異文化
勤務先のパーティーで当たった台湾旅行へ行って帰ってきました。
賞品は、二人分のホテルSHERWOOD2泊クーポンと5万円までの航空券代。

調べてみたら、近い外国とは言え格安航空会社でないと5万円では行けないので、バニラ・エアというお安い飛行機で、初めて成田第3ターミナルから飛び立ちました。できればMJNで行きたかったけど、きっと5万では飛んでくれませんね。

成田第3は、第2ターミナルから徒歩またはバスで行くという、知らないと乗り遅れそうなロケーション。新しくてコンパクトでジェットスターなども乗り入れていました。イギリスでいうライアン・エアーやイージージェットが乗り入れるスタンステッド空港みたいなものですね!

東京ー台北は3時間30分。

初めての場所だというのに、目指すは5スターホテルだというのに、桃園空港からリムジンバスに乗りました。料金は83元・・・1元=3.5円。お安い!



ホテルのお部屋はシンプルで広く、日本人スタッフが部屋まで案内してくれました。テーブルにはフルーツと名物パイナップルケーキが用意され、私の名前入りで支配人からのメッセージカードが添えられていました。

なんと翌日、私がフロントに鍵を預けたらその総支配人が出てきて名刺を渡して挨拶されました。今年のアメリカ独立記念日に私の勤務先へ行ったと写真を見せられ、うちのジェネラルマネージャーとのツーショットも・・・ううう、やはりタダほど高いものはない・・・みたいな気持ちに。

気を取り直して街に。
メトロ1日乗車券150元なりを購入。片道一区間は25元なので迷った末でしたが、ワンデーパスに加えて、このパイナップル王のカードをくれて、なんと降りた駅でパイナップルケーキがもらえるクーポンだというのです!5個入り箱のがもらえて100元くらいの価値はあるので、結局お得でした!台湾は太っ腹。



メトロにはファンタスティック・ビーストの特大ポスターが貼ってあるし!
中国語タイトル「怪獣 なんとか産地」ってかわいい!

ツイッターでアップした「奇異博士(ドクター・ストレンジ)」のバスも街を走ってたし。日本に比べて西洋人モデルの宣伝ポスターやファッション雑誌は少ないのに洋画のこのメジャー感は羨ましいです。



ところでコンビニで売ってるドリンク、この豪華なボトルがいいでしょ?
濃厚系ミルクティー。

しかし別のコンビニ行ったら、このシリーズのアールグレイもあって、中国語で「伯爵なんとか」って書いてあるんですよ。「伯爵」も買いたかったのに、そこを逃したらもう見つかりませんでした。2泊三日は辛い。



ホテルの近くの脇道に入ったら、商店街を発見。
横浜やロンドンやオークランドの中華街と同じ!
違いは、食堂にブティックが入り乱れてるところ。



台北には夜市というのが何箇所もあって、夕方から夜2時頃までやってるそうで、私と友人は地下鉄で帰ってきたかったので12時頃に退散しましたが、上野のアメ横みたいな活気でした。

しかし、台北の全体図は東京の全体図よりも高層です。ハイライズです。
モダンな時代と日本の植民地化の前からあるような古い10階以上のビルも多いです。ハイライズなのに中華なので、まるで仮想都市。

ジェイムズ・ボンドが現れて暴れそうな気がしました。



お店の名前は日本ほどには横文字がはびこってなく圧倒的に漢字がメジャーな中、市内いたるところに「ワトソン」の名前が。



ドラッグストア・チェーンでした。

そうだ、ワトソンで思い出しましたが、日本語で「街」というと一区画の町じゃないですか。面積がある2次元ですよね?だからBaker Streetをベイカー街と訳すことに私は抵抗を感じます。ところが、中国語では「街」は「Street」でした!!!線の1次元でした! ちなみにRoadの方は「路」でした。


棚ぼたで訪れた台北でしたが、印象に残ったのはありとあらゆる日本の店や製品と台北の人の良さでした。

み~んな親切で優しい。

小さい店でも英語が通じる人が多い。日本語よりも英語の方が話せる人は多いと思う。おじさんでも片言の日本語で対応してくれるしなかなか通じなくても嫌な顔をしない。

男子が親切でかつ男っぽい。

そして台北は大きくて清潔(食堂の周り以外は)な街。

豊かな大都会。

そして台湾は脱原発を決定した、アジアの先進国にしては西洋的なところもあるインターナショナルなところです。



日本の美術館の歩き方

2016-09-03 10:59:00 | 異文化


「The art lover's guide to Japanese museums」(2014)
その邦訳「フランス人がときめいた日本の美術館」(2016)
この2冊の著者であるソフィー・リチャーズさんの講演が六本木の国立新美術館にてありました。海外からのアート好きのお客さんが多く、東京案内もネタが尽きた私にもってこいと思って参加しました。

著者はフランスで美術を学び、パリ、NY、ロンドンでアートリサーチャー、美術ジャーナリストとして活動、その傍ら自費にて何度も日本を旅し美術館巡りをしたそうです。

全国の特徴のある美術館として(日本の伝統的な工芸/美術にまつわるものが多い)

法隆寺宝物館
旧朝倉家住宅
河井寛次郎記念館
箱根ラリック美術館
中村キース・ヘイリング美術館
根津美術館
樂美術館
佐川美術館

最新の傾向として(日本の伝統と世界的なモダンアートの融合)

十和田市現代美術館
青森県立美術館
大分県立美術館
Benesse Art Site

を写真付きで解説してくれました。

美術館の紹介の前にソフィーさんが言いましたが、日本にはクオリティもオリジナリティも高い美術館/博物館がとても多いのに、英語による発信が少ないため、海外にその情報がほとんど無い、とのこと。そして公的機関の館だけでなく、個人や企業
設立による館も多い。

(まったくその通りで、夫の友人や親戚などが日本に来るたびに、私もまったく名前も知らない美術館に彼らを連れて行くと言って、美術館の日本語ウェブサイトを私が読まさせられるのです。たまに英語サイトがあっても、情報が日本語ほど詳しくなく、アップデートもされていないのです。)

日本の美術館は西洋に比べて短期間で展示も変わり、その入れ替えに1週間ほどクローズする習慣があり、それも注意しないといけないとのこと。
また、美術館にたどり着いても、展示品解説に英語がないと、展示物のことがわからないとも。

特に個人所有の美術館では靴を脱がなくてはならない場所もあり、外国人にとっては何度も脱いだり履いたりは大変だという意見もあるが、靴がないことで館内が静かになって、五感で建築物や展示を感じられる利点もある。

などなど90分に渡る講演とQ&Aでした。



個人的な感想(当たり前か)など

私の参加するイベントは、女性が圧倒的に多いものがほとんどなのですが、これは男性も多かった。しかも年齢層も広かった。Q&Aではおじさん二人が日本の伝統文化に関する質問をしたのが「え?」だった。フランス人の美人さんが自国の文化に興味を持っていることが嬉しいのはわかるけど、講演は英語&通訳だったのだけどおじさんは拙いフランス語を喋ろうとして的外れなのでは。Q&Aの後も、個人的な質問がある人はソフィーさんに聞いても良い、とのことだったので、私は本書出版後にできた新しいおすすめ美術館があれば聞きたかったのに、またそのおじさんが著者と話に行って待たなくてはいけなかったので、諦めて部屋を出ました。

日本語を読めない人にとってはブラックホールであろう日本の情報網中、「ベネッセの美術施設は英語発信にとても頑張っているので、おそらく世界で一番有名な日本の美術館」だという話を聞きました。実際、私の夫も友人と行ってます。と、いうことは、町おこし、国おこしには英語発信するだけでいいのでは?と思いました。「クールジャパン」でアニメとマンガを世界に売るのはもう翻訳されていて成功してるではないですか。「伝統文化」と「最新アート」を持つ日本を売るには、相手にわかる言葉で発信するだけ。経済大国じゃなくても、イタリアのように観光大国になれば世界へ対して日本が自信を持てると思うんですが。