家のWiFiは第1回目の工事を明日に控え、第2回の最終工事はいつになるやら・・・な亀の歩みです。それなら映画館にどんどん行けばいいのでは・・・とも思うものの家の片付けも貝の歩み、仕事以外の時間にゴソゴソとダンボール箱を減らしつつ「オミクロンの感染力は強いっていうしな」と出渋っておりましたので、
やっとの事で「ラストナイト・イン・ソーホー」に行けました。
前半、憧れのファッションコレッジに入学、コーンウォールの田舎からロンドンに夢いっぱいで出て行く女の子のキュートで♬ノスタルジックな♬ストーリーが、後半、サイコでゴーストなホラーサスペンスでスプラッターというさすがのエドガー・ライト節でした!!!
前作「ベイビー・ドライバー」でかなり商業的にまとまりつつエッジーなセンスはあるという、よく言うとバランスの良い、悪く言うとエドガーさん大人になったね、な作品になっていたのですが、
今度は珍しくかわいい女の子が主役なのに、「ワールズ・エンド〜酔っ払いが地球を救う」やコルネット3部作のような、半音下がって変調したままラストまで突っ走った感でした!
キャストではアニャ・テイラー=ジョイが1番楽しみでしたが、トーマシン・マッケンジーがさらに可愛かったです。田舎っぽさは彼女の味なのか演技なのか。アニャちゃんは「クイーンズ・ギャンビット」「エマ」の主役の方が断然良かったです。
マット・スミスは、イケメン枠で登場しアニャちゃんとララランドな青春のSOHOがかっこ良かったけど、それ以上に胡散臭さが大放出されていてすごいはまり役でした。
そして、ダイアナ・リグ。撮影は2019年だったとのことで遺作となりました。先日「007/No Time To Die」を見てから「女王陛下の007」を見たのですが、それに若い時のダイアナさんが出ていて、クラッシーで且つ可愛らしく、クールなのにどこか愛おしいという現代に通じる大変魅力的な女性でした。その彼女を知っててこの「ラストナイト・イン・ソーホー」を見ると感慨深いですよ。
それにしても、ロンドン/SOHOはエドガー・ライト監督もイギリスの田舎から出てきた時の印象をを出したかったと言ってましたが、極東の端っこの国から出てった私もまだ見慣れなかったっころのトキメキを思い出し、ドキドキしながら大きいスクリーンに釘付けになりました。
それというのも、さすがに60年代ではないけど80年代にロンドンに住んだ時、この映画の主人公が住んだフラットと同じグッジ・ストリートに友達が住んでいて遊びに行ったのでした。そこはSOHOから北に徒歩15~20分くらいの位置で、ロンドン大学の寮もありました。SOHOあたりでクラブで遊んでも歩いて帰れる羨ましいフラットでした。
そして60年代大好きな主人公が住むことになったそのフラットは昔のまんまのインテリア。私もつい最近までモダンな内装より昔ながらのイギリスのフラットが好きだったのですが、最近引っ越してきた家が昔のまんまの家で不便なので逆にそういうノスタルジー愛が薄れてきたところ、やっぱりあのどこか変な昔のインテリアは、特にイギリスの古い家はいいなあと愛が蘇ってきました。
ただ、60年代のSOHOで幅を利かせてるのがオジさんなのが私にはつまらないところで・・・歓楽街なのでセックス産業にはそういう客層が集まったのでしょうけれども・・・私が行った80年代SOHOはゲイパブという印象が強くオッさんワールドではないワクワク感がありました。またSOHOはレコード屋さんや生地屋さんも多いし、芸能事務所もあり、セックス産業はフリーランスの方が店を構えてるとか、スーツを着てないもっと詫びしい客の入る暗い店というイメージでしたが、この映画を見て今もある「カフェ・ド・パリ」がパリのムーランルージュ的なショークラブだったのだと知りました。