ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

スペインからの熱い気持ち

2011年06月02日 03時11分38秒 | ちょっと休憩

そむりえ亭では震災以降、節電に取り組み浮いた電気代を義援金に当てる、義援金ボックスを設置するなどして私のできる範囲の事をしてきました。

ただし、3ヶ月目に入り義援金ボックスは取り外しました。顧客が多いそむりえ亭では同じお客様にご負担をかけるのは如何なものか、と・・・・

また節電も今月半ば辺りからはセラーの電源は入れざるを得ませんし、おそらくクーラーも必要になってくると、思った程の節約にはなりません。

ソムリエ協会でも活動はしていますが、他に何か無いものか?と思っていたところにスペインから熱い気持ちが届きました。

リベラ.デル.デュエロ地方の名門中の名門「ヴェガシシリア」

テンプラニーヨという葡萄から素晴らしいワインを造っています。

中でも「ウニコ」と呼ばれるワインは普通では考えられない位の長い樽熟をしても酸化に負けない、更に瓶詰めしてからも永遠ともいえる長い熟成をするものです。

他に弟分ともいえる「バルブエナ」「アリオン」を世に出し、ハンガリーでも貴腐ワインで有名なトカイ地方でワインを生産しています。オレムスというワイナリーで甘い貴腐ワインと同じ葡萄から造る辛口の2タイプです。

この生産者は日本に向けたワインの売上げを全て被災地に対する義援金にすると発表したのです。

私はこれに乗ることにしました。

先述のアリオンの04年とトカイの貴腐ワイントカイ.アスー5プットーニョシュ99、辛口ワインドライフルミント06の3種を6月のグラスワインとして開けています。

義援金にするから飲んでください、というのは好きではありません。美味しいワインですから自信を持ってお勧めするのです。

アリオンはしっかりした赤身肉、ドライフルミントは香ばしい白身魚や白身肉、貴腐ワインはブルーチーズやタルトに如何でしょうか?

スペインの熱い気持ち。受け止めたいと思います。