赤ワイン用の葡萄品種として有名なのは何と言ってもカベルネ.ソーヴィニヨンとピノノワール。
ボルドー左岸のカベルネ.ソーヴィニヨンはタンニンがシッカリして長熟です。
世界中で栽培されているのは、ある意味判りやすい品種だからかも知れません。タンニンが豊富と言うのは他の酒類ではありませんので、その筆頭のカベルネはワインを知る一つの指標なんでしょうね。それと栽培地を選ばないサバイバルに耐える品種ということもあるのでしょう。
もう一つはピノノワール。ブルゴーニュ発信の高貴な香りと酸が特徴と言っていいのではないでしょうか?
これはブルゴーニュであれだけ成功していても、意外に広がりがありません。難しいと言われています。いや正確には育ったとして手本になるブルゴーニュとかけ離れた仕上がりになるという事で敬遠するのでしょうか?
さて、その2品種にピタッと付いて追いかけているのがメルロでしょう。
ボルドー右岸のメイン品種。カベルネ程ではないもののタンニンは多く、糖が熟すのが早めなので酸が円やかになる=早めに美味しく熟成する、と言うワインです。当然、アルコールのボリュームもでますし、兄貴分のカベルネに似たタンニンも味わえる。
カベルネ.ソーヴィニヨンが成功している土地では大概メルロも植えられており、場合によっては主役の座を奪います。イタリアはトスカーナではボルドー系品種が「スーパートスカン」と呼ばれ一気に駆け上がっていきましたが、最初の頃はカベルネが地元の葡萄のサンジョベーゼとブレンドされていました。ところが今はメルロがその椅子に座っている様です。
葡萄の段階でもワインになってからも熟すのが早く、ボリュームがあって、とくれば人気が出るのは当然です。
その中でもボルドー右岸とカリフォルニア、トスカーナが目立つ産地でしょうか?
そむりえ亭では2月、それと3月もボルドーのメルロを使う予定ですが若くても円やかで、しかし色素は多くタンニンの量も豊富。しかしニューワールドに比べてアルコールは低め。
重宝しています。
前菜にも合わせやすく、メインにもOK。これはフランスのワイン全般に言えるかもしれませんね。ま、普段からワインを飲む国柄、なのでしょう。
ですから高級品となると話は別ですけれど・・・・・
カベルネの様な強いタンニンでなく、ピノの華やかさでもなく、シラーのスパイシーさも無い、言い様によっては個性に欠けるという人もいるメルロ。実はバランスと言う点では非常に優れた品種なのです。
色々なマリアージュを試してください!!