シャンパーニュは最も伸び盛りのワインといって良い人気ですね。
昔は大手のNM(ネゴシャン.マニュピュラン)=農家からの葡萄を買ってシャンパンに仕上げるところが体制でしたが、その農家が独立して自分でシャンパーニュを造るRM(レコルタン.マニュピュラン)に変貌していっています。
当然のことですが大手とRMでは造り方が違ってきます。
使う葡萄の種類も大手は豊富な取引先の畑から複雑なブレンド、RMは自分の畑だけですからシャルドネだけのブラン.ド.ブランやピノノワールだけのブラン.ド.ノワール等が目立ちます。
また、たくさんのヴァン.ド.レゼルヴ(複数年分、取り置いていたブレンド用のワイン)も持てませんから自分の畑の力量勝負です。
或いは北のシャンパーニュならではのノンヴィンテージという発想は出来不出来の多さを逆手にとった芸術を生み出します。
これも大手が有利ですが、RMは原酒になるワインの樽熟等でそれを補っています。
どちらが良いとは言えません。それなりの良さがあるのです。
ポル.ロジェは1869年創業ですから老舗。勿論NMです。
まさに伝統的なシャンパンハウス。3種の葡萄(シャルドネ、ピノノワール、ピノムニエ9のバランスいいブレンド、樽の香りをつけない大容量タンクでの一次発酵、最後の補糖も11㌘と少なくありません。最近流行りのRMとは逆を行く王道です。
そのシャンパンを寝かせて成長させる場所は所在地エペルネの地下カーヴですが、これがシャンパン地方では最も深い所です。つまり安定した冷暗所で果実味を失わないように旨みを育みガスを溶け込ませます。
典型の味わいといっていいですね。
今月はスタンダードのブリュット.レゼルヴ、ヴィンテージの2000年のもの、最上級のサーウィンストンチャーチルが99年、の3種をグラスでご用意しています。
上記で解るように、この伝統のシャンパーニュは、グルメで酒の逸話の多いイギリスの元首相チャーチルさんの大のお気に入りとしても名を馳せています。
同じメーカーの3段階。
熟成の違い、原料の選別度、ブレンドの違い等が浮き彫りになります。
食事の流れで3種をお楽しみいただいても飽きることはないと思います。
お試しくださいね!!