シラーに関して、ちょっと前に書きました。
北ローヌ、オーストラリアが有名で、スペインにも良い産地がある、と。
今月はそれ以外にオレゴンにも面白いシラーがあるという事で使っています。
面白いシラーです。
ものすごく濃い。しかし非常に滑らか。
スパイシーさもシラーですから見つかりますが、それ以上に果実の凝縮が強いですね。その上から新樽の香りが重なって強い押し出しです。でもタンニンは溶けているのです。
酸は北ローヌよりは低めですが、カリフォルニアやオーストラリアに比べて「ある」と言えます。
使用中のヴィンテージが07年だからと言うのもありますが、デキャンタを丁寧に3回してもワインだけで美味しいとは言えません。滑らかなのに、です。
しかし、しっかりした赤見肉に例えばタプナード等のように強い風味のソースをかけて合わせると、むしろ他のシラーより合うんですねえ、これが・・・・・
ワインは料理と共に、とは私のモットーですが、そういう意味ではオレゴンのシラーはまさにそうではないかと思います。
ここのピノノワールがワインだけでも充分に楽しめるという印象があるだけに、ギャップに驚いたのは5年程前です。
熟成するとどんな成長をするのか、私の経験値にはありませんが、楽しみなシラー産地ではあります。
まずは若いオレゴンシラーをお肉と共に味わってみてください。
王道のマリアージュです。