ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

ミネラル

2012年07月22日 04時12分29秒 | ワインの事

ワインの世界では「ミネラルが豊富」とか「ミネラルの香り」とか「石のようなミネラル」などと言います。

若いうちはつかみにくい表現なのですが、慣れてくると直ぐに判りますね。

だいたいワインは葡萄からできる訳ですから、根っこが吸い上げたミネラルは必ず実に蓄えられているのです。

それはどんな風味か?というと土に由来するような風味です。特に石灰などが判りやすいですね。

「いやあ石灰は舐めたことが無い」等と言う若手がいますが、硬水を飲めば明らかに水道水に無い粉っぽい、或いはイガイガする舌触りがありますね。収斂味と言うやつです。

また小中学校時代のグラウンドで石灰でラインを引く時に風が舞って石灰の白い粉が飛び散った時にする香りです。黒板消しをはたいたときもそうです。

さて、そのミネラルはどんなワインに顕著かというと、大雑把に言えば北のワインに多い、という事が言えます。寒い所でゆっくり熟し、その長いハンギングタイム(実が木にぶらさがっている期間=開花から成熟)に長い時間を要する葡萄に蓄えられるのですね。

リースリングやネッビオーロがその代表なんでしょうか。

産地が南でも晩熟の葡萄や、涼しい風が通る寒暖の差が大きい場合はミネラル豊富なテーストが見られます。

人間もそうですね。

温暖な環境でヌクヌク育った人より、厳しい環境で育った人に芯の強さが育ちますし、若いうちに才能を発揮する人より、遅咲きの人が長く活躍を続けるのですね。私には千代の富士が浮かんだりします。

こういったミネラル豊富なワインは、実際的には早いうちに消費されることが多いのですが、実は長い熟成の後に進化を遂げます。

硬いミネラルが香ばしさや円やかな食感を呈するようになります。しかも骨格を崩しません。

アルコールが高くタンニンも多い赤が意外と早い時期に頂点を超えて下降気味になるののは酸が足りないのとミネラルの骨格が無いからではないか?と経験上感じますね。

では、そういうワインを美味しく召し上がるか?

ミネラル豊富なワインを購入しましたら赤でも白でもデキャンタをすると良いですね。場合によっては2度でも3度でも良いと思います。

で、相性はというと白なら身の詰まった白身のもの。帆立貝やミル貝、或いはしっかりした地鶏などは格別です。

赤なら鹿等の鉄分の多い赤身。

さあ、ワインもそうですが、私もミネラルの多い人間にならないとな、と思う今日この頃です。


不器用、というかモノグサなんです。

2012年07月21日 02時54分26秒 | ちょっと休憩

昨日は私の過去から現在までのワインへのアプローチについて書きましたので、ついでに私の少年期以降の趣味について書きます。

といっても、以前にも「趣味らしい趣味が無い」と言うようなことを書きました。

それは実は私の不器用さを通り越したモノグサによるものです。

いまでこそ「樋口は年の割にブログやったり、FBやツイッターもするんやな~~」と感心されたり致しますが、実際の所、40歳くらいまではPCも携帯も触ったこともないアナログ男でした。

が必要になれば出来るもんですよね。まして、自分で店をするとなれば・・・・・・

さて、そんな私は少年の頃からサッカーをしていました。中学の頃はサッカー部が無かったので器械体操部に入部。

サッカーはその後も好きで、ホテル時代も30歳過ぎまではやっていたものです。

しかし、他はと言いうと・・・

例えば音楽は吉田拓郎とアリス、前川清くらいしか聞いていませんでした。洋楽なんて全然見向きもしなかったのです。

ゴルフも麻雀も車も全く興味がわきませんでした。

これは私が「一途」とかであったからではありません。

単なる不器用で面倒くさがり=モノグサだったからです。

逆にいうと、だからワインを仕事としたときに、あまり浮気をせずに打ち込めたのかも知れませんね。

さて、そんな過去が今でも尾を引いていまして、終業後のカラオケや家に帰って音楽を聞く、と言うのも「知っている古い唄」で済ませます。殆どが30年以上前のですね。

ちなみに先程帰り着いて懐かしい唄を聞きました。

森田健作さんの名作「俺は男だ!!」の主題歌「さらば涙と言おう」です。

「あ~~あ、古くさ~~!!」って声が聞こえてきそうですね。

中に出てくる歌詞「ほほを濡らす涙はこぼしちゃいけない。こらえきれぬ時には小雨に流そう」は今でも口ずさむ名台詞です。

これをご覧になる方でも50歳以上の方なら懐かしんでもらえるんじゃないかな、と思いますが、それより若い方に聞いてほしい歌なんですね。

http://www.youtube.com/watch?v=s9hrF5ZR8N8&feature=related

自分もまだまだ若いつもり。

若い人に負けるつもりで生きていく訳ではありませんが、応援歌を捧げたい今日この頃です。


私のワインへのアプローチ

2012年07月20日 04時06分54秒 | ワインの事

以前、子供の頃からの私のワイン歴を2度に分けて書いたことがあります。

小学生の頃のサッカースクール帰りにカルピスに入れた赤玉ポートワインから、ホテル学校時代、最初に勤めたホテル時代、前職のホテルでの関わり・・・・・

今日はその続きです。

さて何故、今私がソムリエでいるか?を決定づけたのは前職ホテル日航大阪のフレンチでソムリエをする前のコーヒーショップで、です。

当時のマネージャーのⅠさんは「そろそろワインの時代だからグラスワインを沢山やらないか?」と言われました。私はそのサポート役でしたから「はい!!やりましょう!!」と二つ返事で引き受けたのです。

その理由の一つはお客様を見ての事、とは裏腹にお客様の前でボトルを開けるのが緊張した、つまりお客様の前で開けるより先に開いているボトルを注ぐだけのグラスワインの方が楽だ、と言うような部分があったのではないか、と今では感じています。

いずれにせよ、コーヒーショップであるのに、毎週違うワインに触れる訳ですから、多少なりともワインを覚えますね。

当時はPCなんてものは無い時代ですから、手書きのレジュメをバックスペースに貼って従業員様にワイン解説や料理との相性を拙いながら用意した記憶もあります。

でも「ソムリエになりたい」なんて気持ちはこれっぽっちもありません。

ただ新しくできるホテルにフレンチのソムリエが出て行くことになった時に、その補充要員として「誰かワインの勉強をしている奴はいないか?」となり、「多少」勉強していた私に白羽の矢が向いたのですね。

サラリーマンですから「やれ、と言われればやるしかない」時代。

当時の他のソムリエはずいぶん年下でしたから、負けないように勉強を始めて、それも「ホテルのフレンチなのに、グラスワイン」を貫きました。

この時は「日本で殆ど飲まれていない飲み物=ワイン」を如何に身近にするか?がテーマですから、グラスワインと言うのは譲れない一線だったのです。

お蔭でボトル中心にワインを販売しているホテル、レストランの方より自分の方が「丁度良い価格のワインのテースティングは沢山出来る」という自信がついてきます。

また、マリアージュのアジャスト経験も増えますね。(稚拙でしたが・・・・)

28歳からソムリエを始めた私は遅咲きです。

しかし、グラスでお飲み頂くことで消費量は飛躍的に伸びました。お陰様で抜栓も早くなり、「次のテーブルへのウォッチング意識も高まります。

なあんて、ちょっと良く書きすぎましたね。

でも、時代は「ワインなんて」と言う時代だったのです。

そんな時代に勉強を始められたことは幸せでした。

その後の消費が伸びたのも「時代」です。

が、「ワインが当たり前」なら、あんなに闘志は湧かなかったのではないかな、と思います。

そういいながら98年を頂点に日本人の年間ワイン消費量は2リットルを僅かに超える所から脱却できていませんでした。

ところが、ここ2,3年で風向きが上向いているようです。

「不景気」がある意味でのワイン消費を増やしているのではないか、とすら思います。

店売りで2,3000円の安いワインバー、ビストロが流行はじめていますし、家飲みも増えています。

消費が増えればピラミッドは大きくなりますから、私は中級クラスをお買得に、しかも料理と共に美味しく召し上がって頂く、というスタンスを崩さずに行きたい、と思っています。

で、頑張る若い人を応援する役割も引き受けたいですね。


4周年のご案内

2012年07月19日 02時56分47秒 | ニュース

昨日はヒマな一日でした。

しかし実はそんな日も嬉しい時があります。いや、嬉しくは無いんですが助かることもある、と言ったほうがいいでしょうか・・・

そむりえ亭は2008年8月8日に産声をあげました。間もなく4年という事です。

で、数日前に印刷に回していたハガキが刷り上がって来まして、私が一昨日までにシコシコプリントしていた宛名ラベルと合わせ「宛名貼り作業」が待ち受けていたのです。

その数2700もありまして、いつもなら3、4日掛けてする作業ですのに、今回は終日2階で交代で取り掛り一日で完了です。

ご連絡先を頂いている皆様には20日、21日位にはハガキが到着するものと思われます。

しかし、ご住所を頂いていない皆様も多数いらっしゃるかと思いますので、ここに発表させて頂こうと言う訳です。

日時:8月8日(水)~8月10日(金)の三日間

内容:4周年祈念コース:料理(シェア式)に樋口が合わせた5種のワイン(各1杯)

   (料理、ワインの詳細は7月末までにこのブログで発表いたします)

料金:お一人様10,000円(税込)

その他:21時まではコースのみのご用意になります。それ以降はアラカルトもご用意しています。

ヘルプ:期間中2名のヘルプをお願いしています。

8日(水)10日(金):三條貴光(サンジョウタカミツ)=樋口の前職ホテル日航大阪で17年ソムリエとしてコンビを組んでいた三條君。現在はワイン輸入元ヌーヴェルセレクションの西日本の責任者。お馴染みの方も多いですね。

9日(木):都司奈未香(ツジナミカ)=奈良のワインバー「コンセプト」(8月一杯で一旦閉店、移転予定)の若き店主。ワインメーカーズディナー等でもお手伝い頂いています。何しろ勉強熱心でエネルギッシュです。別嬪さんですよ!!

注:昨年は周年メニューを予約頂ければ8月中いつでもお受けしていましたが、今年は三日間のみのご用意とさせて頂きます。(ちょっと間延びした感がありましたので・・・)

またそむりえ亭は、その後のお盆時期も通常通り営業いたしております。

皆様のお越しをお待ちしております。

勿論、普段の営業でも変わらないご愛顧の程、宜しくお願い申し上げます。


運よく、また入りました。

2012年07月18日 03時17分14秒 | お勧めメニュー

昨日は久しぶりの休日をゆっくり、無理なく、身体を休められました。

今日からも元気に頑張れそうです!

さて、先日から再出荷が始まった仙鳳址の牡蠣。

お陰様で大好評でした。

出荷が安定していない、と聞いておりましたので、次の発注でどうなるかと心配しておりました。

しかし、どうにか今回もそむりえ亭に頂けるという事でホッとしています。

基本は坂本君特製の「鯛の子のカラスミ」を乗せて召し上がって頂こうか、と思います。

が、好奇心旺盛な坂本君ですので、また違った料理を提案してきましたら、またご連絡いたします。

何しろ旨味と風味、更には他の牡蠣には無い食感が売りです。

白でなく赤で合わせたい牡蠣。

「いあや、白かシャンパンで合わせたいなあ」と言う方は、お声掛け頂ければ、料理法を変更して合わせられる様に工夫しますよ!!

どうぞ遠慮なくおっしゃってくださいね。

お待ちしています!!!!


今日は定休日です。

2012年07月17日 02時30分01秒 | ちょっと休憩

今日17日は第3火曜日ですので定休日です。

といっても、やることが沢山あってゆっくりと言う訳にはいきませんね。

8月が周年ですから、そのDMの準備と各種振込をして・・・・・・と結構時間を取られそうです。

その後は久々に親の家でも行こうかな、と思います。

明日からの7月後半戦に向けて頑張って段取りを済ませたいですね。

で、それらの用事の後は、どうしようかな?と今から考えたいと思います。

 

さて、先日(15日)から告知していますように、今月中はシャンパンが多めに開いています。

酷暑を乗り切る英気をどうぞ美味しいシャンパンで養ってください。

「シャンパン多めに勧めてね!!」と料理を決める前におっしゃって頂くと合うように料理をサジェストしますよ!!

明日以降にお待ちしています!!


三連休も終わりますが・・・・

2012年07月16日 03時16分37秒 | ニュース

三連休も今日で一段落ですね。

あとはお子様にいるご家庭は夏休みを控えて、しばし休憩という事でしょうか?

昨日までは「まあまあ」忙しく致しました。

特に昨日は18時オープンと共に5組のご予約同時入店でバタバタいたしました。

遅い時間も恰好がつく営業でしたので、ホッをしています。

が、ところが今日からはヒマそうな予感ですよ!!

昨日お越しのお客様からは「ブログ見たでえ!!は日曜より月曜が多いから、今日じゃなくって明日にすればよかったなあ」と言われましたが、まさに今日月曜はヒマなんですね。

そのお客様には「今の時点では予約が無いので、やるかも(ブログ見たでえ!!のこと)知れませんよ!!来てください!!」と申し上げたほどです。

しかし、その後一件のご予約が入りまして、「予約が無い日は「ブログ見たでえ!!」をするという条件が消滅してしまいました。

が、最近「ブログ見たでえ!!」が少なくなっていますのでねえ・・・

思い切って変形で開催することに決定!!!ですよ。

「ブログ見たでえ!!の変形バージョンやでえ!!」とおっしゃってください。

下記の要領でワインがお得になりますよ!!

シャンパン:全種500円引き

白赤ワイン:全種400円引き

デザートワイン、オードヴィー:全種300円引き

如何ですか?かなりお得ですよ!!

連休最終日をお得に過ごしてくださいね!!

お待ちしています!!


今日2回目の更新はシャンパン情報

2012年07月15日 14時36分13秒 | お勧めワイン

先日の記事でシャンパンを多めに開けていると書きました。

今回はその補足です。

1:暫くの間(月末近くまで)、必ず開いているアイテム

  デュヴァルルロワ.デザインパリ            1,550円

  ローランペリエ.ブリュットロゼ              2,800円

2:残り数本=あと数日は開いているアイテム

  ジャックセロス.イニシアル               3,200円

  マイオリーニ.ミッレジマート94(フランチャコルタ) 1,850円

3:単発で開けるかも、のアイテム

  ポルロジェ.ブリュットレゼルヴ             1,600円

  アヤラ.ブリュット.マジュール              1,350円

  イヴ.ルーヴェ.キュヴェ.ド.セレクション        1,500円 

  ニコラフィアット.ブラン.ド.ノワール00         2,000円

どうぞ暑い夏、美味しいシャンパンで乗り切ってくださいね!!


いい汗かいています!!

2012年07月15日 02時44分38秒 | ちょっと休憩

なんて書くと「樋口も何か運動でも始めたか!!」とか「忙しそうやなあ」と言われそうですが、そうではありません。

そむりえ亭は実は2階席があって団体様の予約をお受けすることがあるのですが、この3日ほど連続で2階を使っているのです。

でも忙しい訳ではないのですね。

団体様でもありません。

ただご予約の段階で5名以上のグループが2件重なると、2階にご案内することになるのです。

(予約なしでは2階は使えません)

お陰様でヒマであっても階段を行ったり来たり。勿論、手には料理やワイン、下げ物を抱えて、という事ですから、いい運動になるのです。

ま、若いスタッフには「なんちゅう事は無い」のでしょうが、私位の年齢には丁度いい汗がかけますね。

出来れば続いてくれるとシェイプアップ出来るのではないかな?と期待しています。

何しろ普段、な~~んにも運動していないものですから、たるんでいるところが情けないのです。

さて、それ位ではいけないかな、とも思っていまして、ここ半月位は起きてすぐに風呂に入りながら腹筋を3分程(ゆるーく)やったりしています。

そんなことでシェイプアップされるとは思いませんが、せめて今以上に弛むことの無い様にしたな、と思います。

でも、特効薬は「忙しさ」の他にありません。

つまり皆様方にかかっていますよ!!

今日もお待ちしています!!


記憶力の続き:7月14日編

2012年07月14日 03時05分11秒 | ちょっと休憩

1789年のフランス革命を祝う、その名の通り「フランス革命記念日」=「パリ祭」です。

ホテル時代はフランス料理屋としては、この日はクリスマスに続く大きなイベントでした。

メニューもメニューのネーミングも考えに考えて、部屋やエントランスのデコレーションも凝り、テンションもアゲアゲ。

1989年はまさにバブルの最盛期で、丁度革命200周年でしたからDMもわざわざパリから投函する、という贅沢さでしたね。

さて、そむりえ亭でも昨年は即席「パリ祭メニュー」をご用意いたしました。が、やはり、、そむりえ亭では本格フレンチの要望とは違うようですし、飾りつけも出来ませんので、今年は特別なメニューは用意しないことにしました。

が、私の中には軽いパリ祭に対する憧れがあります。

せめてグラスシャンパンはデュヴァルルロワ社の「デザインパリ」というパリの街並みがコーティングされたボトルのものを使っています。

ま、日本人ですから「軽~~~く」タッチという事でご容赦頂ければと思います。

さて、しかし何故パリ祭の事を取り上げたかというと、そんな昔のお客様が今でも当時の事を覚えていらっしゃって、その頃のお子様が素晴らしい大人に育ち、そむりえ亭にもお顔を出して頂ける、のですね。

フェイスブックなどには皆様の子育ての様子がチラリホラリと拝見できます。

未だに独身で、当然ながら子供の無い私には、その喜びも大変さも体験できませんが、皆様の子育ての成果をワインという「大人の飲み物」を提供しながら、我がことの様に喜べる仕事で良かったな、感じるこの頃です。

昨日、一昨日と記憶力の話を書きましたが、実は「パリ祭」などの歳時記の中に記憶が隠れているなあ、と・・・・・・

さて、この記事は昔のお客様に向いているようですが、実はこれからのお客様にこそ向けているのかも知れません。

小さなお子様をお持ちの親御さんは、是非、遠慮なくそむりえ亭にお連れ下さい。

私も頑張って記憶造りのお手伝いをしたいと思います。