次女が映画に誘ってくれた。
子供だましと言えますか・・・なあ。
「ファインディング・ニモ」
が上映されていたころ、私は病気をしていた。
つらい治療に何度「もう嫌だ!」と思ったことだった・・・。
治療の合間に観たんだったろうか?それともDVDを誰かが持ってきてくれたのだったろうか?
定かではないが、
けたたましくおしゃべりをし、物忘れが激しくて、思い込みの強い青いドリーに釘付けになった。
ドリーはあきれるほど物覚えが悪い、ものの2秒と覚えていられない。
猪突猛進で突っ走る、考える前に動いている。
そのくせ、彼女はとても友達思いで親切で面倒見がいい。
なんだかんだドリーに振り回されるが、周りのみんなはドリーのことを嫌いではない。
そんなドリーが好きで、治療が一段落ついた年賀状に「ドリーのように生きたい」と書いた。
私の年賀状を覚えていたのだろう娘がショールームに一緒に行ったあと、
時間があるからとサクサクと携帯で予約を入れてサクサクとチケットの手配をしてくれた。
ドリーのように生きたい
今でもそう思っている。
ドリーは消えて行ってしまう「思い出」を大事にしているから、
忘れてしまったことを、何を忘れたかも覚えていないのに、それすら大事にしようとする。
それにドリーは物忘れはひどいが、嘘はつかない。
ああ、やっぱりドリーはいいなあ。
親子ずれや若いカップルに混じって、娘がいなければ恥ずかしかったなあと、
誘ってくれた次女に感謝!感謝!