つれづれおもふ

思えば遠くに来たもんだ~ぼつぼつ語る日々の出来事

ドリーム

2017年10月13日 | 映画

 

先週、旦那さんと映画に行こうと誘われたときに、

「ナミヤ雑貨店の奇跡」か「ドリーム」が観たかった。

というか「ドリーム」が観たかった。

旦那に譲った形で「ナミヤ…」を観に行き、満足したが、大満足までできなかったので、

木曜日レディースディを利用して「ドリーム」を観に行こうと考えていた。

旦那に行くことを宣言し、悪いから誘ったら、言下に「行かない」

その言いようがあまりにきっぱりはっきりしていたので、まあた旦那は怒られた。

行かないにしても言いようがあるだろう…と。

そうしたら、前の晩にある騒動が起こった。

私にしてみたら、まったくもってという感じの出来事だが、

旦那は知らない間に私は大変な苦労をし、それに対して旦那はあっけらかんと帰宅したので、

ただ、これは旦那が悪いということではなく間が悪かったということで、

私のやったことも、旦那のありようも仕方がなく、

それもあったのか旦那が「明日、映画行く」と言い出し、

レディースディではなく、夫婦割引で観に行くことになった。

 

前置きが長くなったが、この映画、ものすごく感銘が深かった。

「ドリーム」という題名がちょっと的を得ていないような気がする。

私はアメリカンドリームを想像してしまったが、アメリカンドリームではなく、

結果としてアメリカンドリームになったが、それよりも、

自分の才能を生かし、身を律して日々の生活を前向きに一日一日営んで、

苦しみ悩み傷つき、それでも努力を重ね、そうして道を進んだ、

決してドリーム…ではなかったのではないかと思う。

まして、そういう人たちがいたということさえ、周りの当事者も知らなかったという…

 

コンピューターが当たり前になった現代、その前から米ソの宇宙開発は始まっていて、

その科学的な、物理的な、数学的な理論の構築は、すべて人が計算していたのだ!!

計算係…計算士という仕事があったんだと初めて知った。

ロケットをどこから離陸させたらいいのか、どういう形状であればいいのか、

すべて人が手仕事で計算していた。そして人を乗せてロケットを打ち上げていた。

すごいとしか言いようがない。

 

それをまだ人種差別が色濃く残っている時代に、マイノリティである黒人の、

男尊女卑も大きかった中で、黒人の女性がその一翼を担っていた。

これはすごい、

この人たちがあきらめず、忍耐強く、辛抱強く、

己の才能をあきらめず結果を導き出してくれてきたから、

現代の女性の地位向上が、  「 ある 」

私は子どものころ現実としての、アメリカの人種差別の話を見聞きした。

KKKは実在していました。とても恐ろしかったのを覚えている。

アメリカって恐ろしい国だと思った。

それは「科学」「学習」という学研が出していた雑誌にも取り上げられていて、

ケネディの言っていることは当たり前のことなのに、どうしてKKKなんてあるんだろう?

そう思っていた。

「ドリーム」に出来てきた彼女たちは才能があり、努力も惜しまない人々で、

どちらかというと恵まれた存在だったのだろうと感じたが、

それでも彼女たちが進んだ道は笑い話にもならないような滑稽な差別が満載で、

そんなバカげたことに人生を割いていたのかとたまらなくなるけれど、

それが現実で、

でも中にごく少数だが、

目指す道のために合理的なものの考え方をする人間がいて、

どんな人も平等に見つめる視線を持った人がいる!

彼女たちの訴えに耳を傾けた…これは本当に奇跡としか言いようがない。

 

これは私が生まれ、生きてきているこの時間の中で起こったこと、

それは本当のことで、もう、私が今ここで穏やかな生活を送れている、

幸せでいられる、つらい思いをせずにいられる、それやこれやが言ってみれば、

彼女たちのそんな日々の上でのこともあると思えるのです。

 

非白人専用トイレの看板を壊した上司の言葉は

「これからは自分の座っている席に一番近いトイレを使うんだ。

NASAでは、小便の色は白人も有色人種も同じ色だ」

 

そこから始まらなければならなかった“国を挙げてことをなす”

私の暮らす国、日本はどうなんだろう?

アメリカがおかしいと感じることはいっぱいあるが、アメリカがすごいなあと思えるところもいっぱいあって、

なんかそのすごいところはやっぱりすごくて、大きな国ってこういうことなんだと思えちゃうんです。

アメリカを見習うのはそういうところであってほしくて、

寄らば大樹の陰ではないと…そう思うんです。

 

 

 

コメント (2)
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