つれづれおもふ

思えば遠くに来たもんだ~ぼつぼつ語る日々の出来事

「刑務所の中」と「孤独のススメ」と「トランボ」

2017年10月16日 | 映画

蔦屋が新作100円のクーポンを送ってきた。

新作も準新作も100円!!きゃあ、行かなくっちゃ!!

私どうもけち臭くて、レンタルでも100円以上出したくないのです。

だから普段は旧作ばかり、それでも、蔦屋に並ぶ棚にはまだ観たことのない映画がたあくさんあって、

困ることはない。

しかし、流行りの話題に乗れないので、この新作どれでも100円クーポンはありがたい!

早速飛んでいく!

しかし、たいてい出遅れていて、話題の映画はたいていが借りだされた後、

残っているものからぽつぽつ探していく。

 

「刑務所の中」これは、次女が薦めてくれた旧作。

これが何ということもない受刑者の日々の生活を淡々と描いているのだが、

なんとも言えない味があった。

もう名優ぞろい、ほんのひと場面でもあれこの人は?と、名前のわかる俳優さんがちょろっと出ている。

食事風景も、さっぱりとしながら美味しそうだ。

松重豊さんの食べっぷりがきれいで、ちょっと「孤独のグルメ」を思い出してしまった。

原作者の実体験をもとにしたということだが、

大真面目にやればやるほど滑稽に見え、笑えるし、感心してしまう。

懲罰房に入れられてほかと隔離された生活をこっちの方がいいとのびのび過ごし、

課せられた袋貼りを生き生きとこなす姿など、ついつい刑務所の中を忘れてほのぼのとしてしまった。

 

孤独のススメ

これは、こういう作品とは思わず、コメディ映画の棚にあったので選んだのだが、

穏やかにシュールで笑える映画だった。

 

 しがらみを取っ払えば楽になる

 

ということなのかな? 最後に主人公が「ヨハン」だったかな?息子の名前を高らかに叫んだ時には、

ちょっとウルウルきてしまった。

大笑いするような作品ではないが、え? ぐふっ と笑ってしまい、

観終わったときにはすがすがしい感じがあった。

 

そして 「トランボ」 副題が “ハリウッドに最も嫌われた男”

 

マッカーシズムによるレッド・パージ その矢面に立ったハリウッドテンと呼ばれた人たち、

その筆頭になり、偽名で名作を描き続け、偽名のままアカデミー賞を2回も受賞した脚本家だ。

赤は怖いものだ…という当時の一般的な空気を覚えている。

確かに昨今の北朝鮮の様子をみると、共産主義ではないのかあそこは社会主義なのかな?

それぞれの主義に、主張に、理想があるとして、その理想の状況からは少しというか大分に外れてしまっていると

感じるが、じゃあ今、日本で主義主張が違うからと排除する理由になりうるかというと、

それはまた違うと考える。

民主主義国家の日本で、思想が違うから追い出していいかというとそうではないだろう?

だからほかの意見に聞く耳持たない今の総理大臣を、私は嫌だなと感じているのだが、…

話がそれてしまった、

それがアメリカで、あの自由の国アメリカで、主義主張思想が違うという理由で、

“正当に”弾圧されたのだ。これはおったまげの状況だ!

何でもありなんだな…人間て、何処の国でも欲の皮が突っ張って、自分が強い、正しいと言いはってしまう…

でも、主義主張と、映画製作は別物であるべきで、

それは決してテレビや映画や小説で主義主張をしてはいけないということではなく、

よりよい未来のために、お互いの理解のために利用されるべきもので、

こういう主義のものしか作ってはいけないというのは正しくないはずで、

良い映画にはすべてを超えるものがあると感じている。

当時、ブラックリストに載った名だたる俳優が、監督が、脚本家が、

仕事を失い、追われ、苦しい時を過ごした。

そんなことがあっていいはずがない。

 

彼らはよく政治的なスピーチやコメントをする。

それは自分たちの影響力を知っているから、過去の忌まわしい時代から、

自分たちはリベラルであるべきと考えているのだろう。

私もそうありたいと思う。

 

「ドリーム」に続いてこの映画に出会った。

なんともお粗末な日本の政治のありように哀しくなっている今、こういう映画に出会ったのは、

やはりそういう縁があったのだろう。

さ、またクーポンが来るといいなあ。

映画は居ながらにしていろいろな世界に連れて行ってくれる。

いろいろな価値観を知ることができる。

楽しみ!楽しみ!

 

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする