つれづれおもふ

思えば遠くに来たもんだ~ぼつぼつ語る日々の出来事

漫画を買う

2014年07月11日 | 徒然に、

ミステリーボニータ

 

なんとまあ、分厚くて持ち重りのする漫画本。

○十年ぶりに買った。

わが子たちがその年頃の時、何しろ4人分の生活費が目まぐるしくて、

とてもとても漫画まで手が回らなかった。だから本当に久しぶり。

 

なぜか…

実は、わが高校時代の同級生が昨年ついにデビューしたというのだ。

あおり文句は「○○才の大型新人」

その三作目が掲載されるというので、本屋にいってカラフルな棚の中を目を皿のようにして探した。

彼女は当然だが当時漫研で、素晴らしい才能を光らせていた。

自分と同じ環境にこんなにすごい人がいるんだと思った。

実際高校時代から編集部に持込をし、それなりに評価をされていた。

絶対若いうちにデビューをして、人気作家になると思っていた。

それが・・・・・・・わからないものだ。

その通っていた編集部で見初められてしまったのだ。

お相手は人気の出始めていた若手漫画作家。

周りは呆然としたが、実力もあったその相手に「仕方ないか」というのが、結論だった。

お子さんにも恵まれた。 でも、幸不幸は順番に回ってくるもので、ご主人が早逝してしまった。

えっ?・・・先が出なかった。

時折、どうしているのかと漫研仲間に噂を聞いた。

それからどれくらい経っただろうか・

この春上京した折に 「○○ デビューしたんだよ!」 と朗報を聞いた。

人の生きる道を考えさせらえる彼女のこの半世紀。

「夢」 はかなう  というが、

才能と 努力と それだけではたどりつかない 「夢」 を思う。

潮の流れのような 運 や 環境 そして何より 意志の力。

 

ざらざらとした漫画特有の紙にすられた彼女の「夢」が、なんともうれしい。

ミステリーボニータ8月号 本の最終に掲載された作品。

本屋さんによられたらぜひ手に取ってみてほしい。

明日を夢見た高校生時代と同じ、はつらつとしたものがきらきらと輝いているように感じるのは、

私の欲目ばかりではないと思う。

 

 

 

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子煩悩な父

2014年07月08日 | 子育て

身の丈六尺を超えるわが末っ子くん。

初めての学校祭が今週末に近づいている。

(大きな台風が日本をなめるように北海道に向かってくるのが、ちょっと心配だが…)

ぶつぶつ文句は言っているが、実に楽しそうに学校に毎日向かっている。

本当にありがたいことだ。

そんな末っ子のことを何くれとなく気を回すのが、うちの旦那様。

子煩悩なのだ。

この旦那でよかったと思えるのが、このこと。

そして私の見る限り、四人の子どもを依怙贔屓しない。どの子も平等に“期待”している。

これは本当に素晴らしいことだと感謝している。

 

今朝の新聞に

外食時行儀の悪いわが子を店の外に連れ出し、ついぺちっとやってしまった若いお母さんの

「その場面だけ見て虐待と言わないでほしい」という投稿があった。

 

私も旦那もわが子を叩いたことがある。 ひどく  とつけてもいいかもしれない。

大声で怒鳴ったことも、トイレに閉じ込めたことも、外にほおり出したことも・・・うん、数限りなく、悪いことしたなあ(反省)

だから思わず手が出ることがあるというのは、痛いほどわかる。

私は薄情な親で叩いてもそれっきり、後に引きずることはなかったが旦那は違った。

叩いたこと、大きな声で叱ったこと、すごく反省した。

反省するくらいなら怒らなければいいと当時の私は思ったものだ。

その旦那の“反省”がひどいので、旦那に反省させないように私は旦那よりも先に子どもたちを怒った。

いっつも怒っている母親だったなあ(笑)

でも旦那のその反省が彼の“子煩悩”につながったように感じている。

 

子育ては大変で、ひりひりとした時間が永遠につながっていくように感じるものだ。

今、手のかかる時間が終わってみて思うのです。

叩いても、叱っても、怒っても、必死にやったことならばだれに「虐待」と言われても胸張っていればいい。

他人にとやかく言われるものではない。

でも自分のために言い訳したくなるようなら、それは「虐待」と呼ばれる行為の始まりかもしれない。

とっても追いつめられているかもしれないから、思い切って身近な誰かに甘えることをお勧めしたい。

プライドがあるから、難しいことだとは思うけれど、

きっとそのほうが全てが楽に動くようになると感じている。

 

学校祭準備でへろへろの末っ子が、ちょっと食欲が落ちてしまった。

「頭痛がする」という末っ子の一言で、

旦那は、体温計と腹巻とアイスノンを持ってうろうろしている。

本当に子煩悩だなと、迷惑そうな末っ子の様子に私は苦笑いをかみしめている。

でもそんなことも、家を離れた上の子どもたちにはやってやることができない。

体力的に大変なのは本当に短い時だけだ。

きびしい子育てをしてしまうにせよ、後で振り返って笑って話せるようになってもらいたいなあ・・・と、

おばちゃんは思うのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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6月の本

2014年07月01日 | 本・・・

読書メーターの、

感想を書いたら1件につき1円が寄付されるという寄付金イベントに燃えてしまった。

うちの図書委員が毎週2冊回し読みさせてくれるのだが、

あの図書委員さすがというか、読むのが早い!

迷惑かけないようにと頑張って読むのだが、間に合わないときがある。

これが悔しいから、頑張っている!

 

2014年6月の読書メーター
読んだ本の数:26冊
読んだページ数:6891ページ
ナイス数:218ナイス

塩の街塩の街感想
息子と和解する父親の心情など、もう少し書いてあったらなあと思う箇所もあるが、まだまだ荒削りな感じのする勢いのある本だと思った。
読了日:6月29日 著者:有川浩
高校入試 (単行本)高校入試 (単行本)感想
まあ、大変だった!掲示板の書き込みと並列してつづられる群像劇に、今進んでいる話が誰を起点にしているのかが、短い章の中でも変わるのでついていけなかった。この本の成り立ちを全然知らなかった。読メの皆さんの感想で、なあるほどと腑に落ちた。テレビドラマとしてはこれでいいだろうが、読み物としては面白みに欠けていると感じる。ノベライズ だというのならはっきりそううたってほしかった。
読了日:6月27日 著者:湊かなえ
世界地図の下書き世界地図の下書き感想
三作しか読んでないが、残念な事に私はこの作家の作品はあまり好きでないようだ。どうも上っ面ばかりをなでているように感じとれてしまう。だが、その上っ面は正確に描かれているとおもう。思うが、それでも足りないと感じてしまうから、面白いところまでいかない。これは好き嫌いだから、残念だが仕方が無い。
読了日:6月24日 著者:朝井リョウ
風通しのいい生き方 (新潮新書)風通しのいい生き方 (新潮新書)感想
物事にはいろいろな意味合いや状況があって、それぞれに立場の違いで受け取り方が違ってくる。自分が何をどう判断するかは、自分がどう生きていくか、自分の生き様から選び取っていくしかない。これで良しと言い切れるために、一つの考え方に凝り固まることなく、風通し良く生きていかなければならないということなんだろう。
読了日:6月22日 著者:曽野綾子
夏休み夏休み感想
私はこの本を読むには、感性が干からびてしまったようだ。何をどう受け止めていいのかさっぱり分からず、読み切るのに時間がかかった。残念。
読了日:6月22日 著者:中村航
空飛ぶ広報室空飛ぶ広報室感想
テレビドラマの再放送に触発されて原作を手に取った。原作には原作の、ドラマにはドラマの良さがあったのだと感心。また、登場人物の印象をよくドラマが再現していたことに驚いた。航空機の迫力は映像に軍配があがるが、頁をめくるということで話が進む心地よさが原作にはあった。最後の章は、この本がそういう流れで巡り合ったことに対する、それぞれへの最大の“餞”だと思う。空井二尉がもっともっと偉くなったころの物語をぜひ読みたい。
読了日:6月20日 著者:有川浩
シャイロックの子供たち (文春文庫)シャイロックの子供たち (文春文庫)感想
これでもか、これでもかと「実は…」という事情が明かされていく。登場人物が前に出たり後ろに下がったり。あれこれ誰だっけ?と、何度も頁をさかのぼらなければならない己の頭が少し悲しかったが、パズルのピースを埋めていくようで楽しかった。出世のために答えが選ばれていく中で、この物語の進む道はどうだったのだろう?想像の翼がいろいろと羽ばたいて心地よい。
読了日:6月18日 著者:池井戸潤
こねこのぴっち (岩波の子どもの本)こねこのぴっち (岩波の子どもの本)
読了日:6月18日 著者:ハンス・フィッシャー
光感想
ブラックしをん で驚きました。
読了日:6月17日 著者:三浦しをん
猫びより 2014年 07月号 [雑誌]猫びより 2014年 07月号 [雑誌]感想
「働く猫」につられて購入。‘警察犬トレーナー 合格’が面白かった。マーティン・ルイスの本を読んでみたい。前号も目に留まったが、大津わこさんの写真がいい。その姿勢を切り取られたものなのだろうが、同じ格好をしているのに、猫それぞれで、それがいろいろ想像できて楽しい。
読了日:6月16日 著者:
百まいのきもの百まいのきもの感想
再読 どんなことをどんな風に受け止めようと、ワンダの物語はそこにき然とあります。手放せない一冊。
読了日:6月16日 著者:エリノア・エスティーズ
島はぼくらと島はぼくらと感想
黒白はっきり区別のつくことなど、どこにもない…ということかな?私がもう少しピュアな心が勝った年頃だったら、はっとなったのだろうなあ。
読了日:6月15日 著者:辻村深月,五十嵐大介
MEMORY (集英社文庫)MEMORY (集英社文庫)感想
連作とは知らず、読了。なんともいえなく面白い。独特の魅力がある。小説は映像を伴わず、だからこそ読み手の頭の中でこんなに自由に描かれるのかと、そこのところが本当に楽しかった。
読了日:6月12日 著者:本多孝好
新百人一首をおぼえよう―口訳詩で味わう和歌の世界新百人一首をおぼえよう―口訳詩で味わう和歌の世界
読了日:6月11日 著者:
ヒア・カムズ・ザ・サン (新潮文庫)ヒア・カムズ・ザ・サン (新潮文庫)感想
この二つの物語が生まれた状況が説明されているのだが、私は理解できなかった。そのため、物語としてどちらもまずまず面白かったが「似たような二つの話を読んだ」という読後感に終わってしまった。読み手の力不足ということだろう。
読了日:6月11日 著者:有川浩
映像の沖田総司 (1975年)映像の沖田総司 (1975年)感想
島田順司さんの沖田総司が好きだった。結束信二さんの名前を久しぶりに読み。毎週楽しみにした「燃えよ剣」を思い出した。
読了日:6月10日 著者:山根貞男
今宵、あの頃のバーで (将棋連盟選書)今宵、あの頃のバーで (将棋連盟選書)感想
再読 棋譜の検討が多い将棋本の中、先崎九段の書かれるものは門外漢の私でもあの世界を垣間見れて、何度読んでも楽しい。クスッと笑えていい。
読了日:6月8日 著者:先崎学
親子で楽しむこども和算塾 (寺子屋シリーズ)親子で楽しむこども和算塾 (寺子屋シリーズ)感想
再読 小説ばかりを読み漁ってしまい頭の中が煮えたぎり、整理整頓のため引っ張りだした。いつ読んでも面白いなあ。昔の人は凄い。きめ細やかなルールがとても美しい。
読了日:6月6日 著者:西田知己
小夜しぐれ (みをつくし料理帖)小夜しぐれ (みをつくし料理帖)
読了日:6月5日 著者:高田郁
黒笑小説 (集英社文庫)黒笑小説 (集英社文庫)感想
くふっ!  こんな風に書かれる元になる場面があるんだ…と思ったら、笑えた。
読了日:6月5日 著者:東野圭吾
今朝の春―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-4 時代小説文庫)今朝の春―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-4 時代小説文庫)
読了日:6月4日 著者:高田郁
疾風ロンド (実業之日本社文庫)疾風ロンド (実業之日本社文庫)感想
「白銀ジャック」読んだはずが思い出せなくて、取り急ぎ復習読みしてから「疾風ロンド」にかかった。スキー場というそれほど広くないくくりの中での進行なので風景が変わらないという難点があるが、最後は007を思い起こすようなゲレンデでのチャンバラ仕立ての追っかけっこにもうびっくり!!映像にしたら楽しいんだろうなあ。でも、これを演じる人は大変だ!
読了日:6月3日 著者:東野圭吾
想い雲―みをつくし料理帖 (時代小説文庫)想い雲―みをつくし料理帖 (時代小説文庫)
読了日:6月2日 著者:高田郁
おとなの教養―私たちはどこから来て、どこへ行くのか? (NHK出版新書 431)おとなの教養―私たちはどこから来て、どこへ行くのか? (NHK出版新書 431)感想
リベラルアーツ 大学で学ぶか、社会に出てから学ぶか。即戦力が求められるようになって久しい日本だが、即戦力て大学で身につくものなのかな?どちらにも偏らない教養というのは、どこか組織に属したときに手に入るものなのだろうか?
読了日:6月2日 著者:池上彰
和菓子のアン (光文社文庫)和菓子のアン (光文社文庫)感想
何間違ったのか「あんどーなつ」と思いながら読み進んでしまい、途中までいつ和菓子職人になるのかと心配していた(笑)うらやましいくらいいいバイトに巡り合った杏子に、同じ年頃の娘を持つ親としてはいささか嫉妬してしまったが、物語は楽しかった。ジャンルがミステリーなんですね。そうか人が死ななくても成立するんだと感心しました。面白かった。
読了日:6月1日 著者:坂木司
レインツリーの国 (新潮文庫)レインツリーの国 (新潮文庫)感想
本を読んで持った思いに共感して…という出来事にうらやましいと思いながら、本としては少しいじりまわしすぎたのではないのかと感じた。有川浩さんの作品は箱庭を除いている感じが私はするのですが、もう少しいじり倒さない流れがあるものが好きです。
読了日:6月1日 著者:有川浩

読書メーター

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そういうもんかと

2014年07月01日 | 子育て

いい大学に入って、いい会社に入って・・・

そういう人生設計が一番ではないと、そうではない生き方もあると思う。

思うが、

やっぱりそうはいっても、腐っても鯛なんだなあと感じた出来事が続いてあった。

 

姉が亡くなって、手続きのためにいろいろな方に連絡を入れた。

本当に、いろいろな方と話をしたし、今も続いている。

銀行は、あちこちにいくつか口座があったので、

同じ手続きの話で、それぞれの銀行で対応を見ることができた。

そうすると、これは偏見なのかなと思うのだが、

やっぱり大きなというか、誰でもが名前を知っているメガバンクと言われる行員の方の対応が、

「きちんとしている」 感じがした。

スマートで、知識の足りないわたしのことをさりげなくサポートするさまもセンスがいい。

何を言っているか理解できない私を、困ったチャン扱いしないのだ。

これが、まあ、学校でいうところの偏差値が下がったところだと、対応に我慢をしなければならないことが多かった。

たまたまかもしれないが・・・。

手続きが二度手間三度手間にならないように工夫をしてくれるなど、

大きなところは、顧客の対応に社員教育が行き届いていると感じる。

というか、ぶっちゃけ 「頭がいいやつってすごいんだ」 ってかんじちゃったんだ!

それは、たぶん個人の頭の良さや資質の高さだけではなく、その企業の歴史がなせることなんだろう。

 

銀行だけではない。姉は名前を出せば社長の顔もわかるようなそんな会社に勤めていた。

その業界でトップとは言えないが、二番手三番手といった位置につけている。

淡々と暮らしていた姉からはそんなことはみじんも感じられなかったが、

姉が亡くなって、同僚の方の対応を見るにつけ、大きな会社の社員のしつけの良さが身に染みた。

このたびも、姉のことではなくその業務の中のことで相談に乗ってもらえないかと、

姉の名簿に載っていた方に連絡をした。

 

一番は、とにかく対応が早い。

当然だが、私がメールを出した方は、私が知りたいことの部署ではない。

ないが、すぐ、そういう旨のお返事が届いた。

「上司と相談してどのように対応したらよいか確認しますので、しばらくお待ちください」

これが朝一番。 午後一番には、担当部署につないでくださる内容が届いた。

銀行でもそうだったが、とにかく顧客であろうがなんであろうが、返事がすぐくるところがすごい。

私からの連絡を返事が出来ようができまいが、受け取ったとまず知らせてくるのだ。

そして、感じるのだ。 これが一流ということなんだろうなあ。

どんな些細なことでも、これができるかできないかが、企業として大きくなれるかなれないかの違いなのではないか?

そう感じる。

 

一流企業に入らなくても、こういうことが身についている人は山ほどいる。

それが出来れば、どんな場所でもやっていける。

思えば私も若かりし頃、従業員5人というたまらなく小さな会社で社会人の一歩を始めた。

電話の取り方、お茶の出し方、・・・・先輩にというより、取引先の方に教えていただいたというのが振り返っての実感だ。

だから、失敗も数えきれないほどしているし、恥ずかしい思いも山ほどある。

ある程度はったりが利くようになるのに、1年2年とかかったように思う。

いい会社に入らなければ人生は終わりだとは思わないけれど、

若いときにこういうことを身に着けてくれる大きな会社は、やっぱりありがたい存在だと思う。

 

腐っても鯛 

 

悔しいけれど、それは間違いない事実のようだ。

だとしたら、鯛でないものは何を矜持にすればよいか。

どうもそういう就活に背を向けがちなわが子たちに、とにかく 「頑張れ!」 としか言いようがない。

まあ、切ない親心ですわ。

 

 

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