ヘルマン ヘッセ作『車輪の下』、107年前の本です。
高校生の時、『車輪の下』の読書感想文が夏休みの宿題だった
文庫本で読んだ?・・・・と思うのですが、内容について記憶が無い。
多分最後まで読まず、文庫本だから最後に書かれている解説だけ読んで適当に感想文を書いたかな?と、今思う><;
こんな事を思い出して、今更ながら宿題をやってみよう!!という事に^^
図書館で借りたのが、1963年西義之によって訳された本。今からおよそ50年前に訳された文章なので、ちょっとこんな文章はおかしくない?と思ってしまう。原作が100年以上前のものだから文体も古典的なんでしょうね。
内容は、有能な若者が期待されて難しい受験勉強に取り組み、大人たちや学校の先生、教会の神父さん等の期待通りの優等生として勉強していくところから始まる。
そのために釣り等若者に必要な勉強以外の事をすべて取り上げられてしまう。
難しい試験を突破した神学校では順調に成績はなかなかの物だったが、友人関係などの出来事から若者特有の悩みを抱え、そして神経をさらにすり減らしていく。
神学校の生徒は将来、庶民を指導していく立場になるわけですが、勉強ばかりで先生達が望むような進路をすすんだとして、人を指導していく人としては片手落ちではないでしょうか。
このような進路は、勉強などに対する能力が十分あって、遊びや社会的なことも楽しむ余裕が持てるような人でなければ、ハンスのようにすべてを投げ打って勉強しなければならない人には酷なことです。
そしてハンスは神経を病んでしまうのです。
ヘッセの自伝的小説なんですね。とっても面白かったです!!高校生の時に最後まで読んだらどんな風に思ったのかなあ?惜しい事をしたな!!!