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道義的に大問題 手塚氏は返金へ
一方、蓮舫氏の収支報告書には中山氏らの名前はなかった。だが、逮捕後もつき合いは続いているようだ。蓮舫、中山両氏を知る永田町関係者がこう言う。
「蓮舫氏は行政刷新担当相に就任していた昨年8月に再び、青森へ家族と一緒に旅行へ行き、むつ市で開催された『大湊ネブタ』を見学しています。これは、故郷がむつ市の中山氏からの誘いで出向いたと聞いています。また、大臣就任後も中山兄弟が関係する企業のイベントに参加していました。今年に入ってからも手塚、蓮舫両氏は、中山氏が行きつけの、ミシュランで星を獲得した都内の高級料理店などでこっそり会っていますよ」
現職の民主党閣僚らがなぜ、こうした人物との交際をかくもずっと続けているのだろうか。手塚氏の事務所に取材を申し込むと、以下のような回答を書面で寄せた。
「寄付を受けた事実は収支報告書の通りです。私が落選中に善意でいただいた寄付ですが、道義的観点から返金をしたいと考えております。何度か会食をさせていただいたことがあります」
08年に中山氏の招待で蓮舫氏と一緒に青森のねぶた祭に参加した経緯なども説明してほしいと秘書に食い下がったが、「回答を送るように言われただけなので何もわからない」と、事務所側は電話を切ってしまった。
手塚氏は以前の本誌の取材に、こう答えていた。
「(本誌がすでに報じた前原氏のタニマチらは)有名政治家好きで本当、田舎もんの典型みたいな話なんだよ。悪いけど、おれの周りにはもっとまともな支援者がいるよ。(前原氏らがタニマチから献金をもらっていたことについて)前原さんは献金してもらうことに対し、躊躇のない人だからね。相手が誰であろうと」
しかし、躊躇のなさでは手塚氏のほうが一枚上手ではないだろうか?
一方、蓮舫氏からは締め切りまでに回答はなかった。さらに中山氏の豪邸も訪れ、取材を申し込んだが、「不在です」と言われるばかり。弟が社長を務める会社も訪ねたが、「政治献金については諭氏の個人的な関係のことなので、社長もよくわからないようだ」との答えだった。
政治資金に詳しい日本大学法学部の岩井奉信教授は指摘する。
「犯罪歴がある人物からの献金や接待は法で禁止されてはいませんが、道義的に問題があると言わざるを得ない。政権交代が近づくにつれて、近寄ってくる人はいるか、民主党は野党暮らしが長く、一言で言うとワキが甘い。役職者の献金については党を挙げて一度、きちんと調べるべきです」
蓮舫氏は無駄削減のため、事業仕分け第4弾をやるとぶち上げているが、まずご自身にメスを入れてはどうか。
本誌・森下香枝、神田知子、大貫聡子