2021年6月
補足 当記事の宇宙船は実験当初、中国マスコミも『神舟12号』と（神舟ミッションの連番で）伝えたため以下内容となったが、その後、当該試験艇を『神舟シリーズ』の呼称で呼ぶことは正式に取り下げられ（中国の）過去報も同名称が消失するなどした。2021年6月に打ち上げられた本当の『神舟12号』は本記事に記載の船と異なり、あくまで旧来技術型（ソユーズ派生）の有人宇宙船である。5月5日に長征5型Bで打ち上げた中国の『新型有人宇宙船』試験艇が本日8日13時49分、内モンゴル西部の回収地に無事、帰還した。
個人的には、こんな
高い位置で（すでに）底面エアバッグが全膨張する仕様だったの❔❔ と少しオドロいてる。ナンか、想像してた着地緩衝システムとは勝手が違うようだ。中国の
闇サイトの「事前解説」記事では、 大気圏に突入した帰還モジュールは 、①まず減速用の補助パラシュートが2個開き、②あとに続いて3つのメインパラシュートが開き時速50～60キロまで暫時ブレーキ、③着地する数メートル上空で逆噴射ロケット「ボンっ❕」の燃焼直後、④モジュール底部の6つのエアバッグが膨張、艇と人体に安全に軟着陸させる……と記されてた。実際はエアバックのあと（最後に）逆噴射なのか？ それじゃバッグが反動の風圧で（花びらみたく）広げられ、モジュール底部が直接地面とゴツンする危険が増すんじゃ💧 ねーかともド素人の自分は思うんだが。果たして❔これで正常なのか誤作動なのか、この写真だけじゃ判然としないや…（苦笑
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「現在、NASAのオリオン宇宙船だけが月に人を運ぶ能力を持っている。 中国の次世代有人宇宙船は、低軌道周回飛行だけでなく月への有人ミッションを実行できなければならない」─── 中国のNASA、こと中国航天科技集団の第5研究所設計局長、張白南氏が語る今回のミッション目的だ。
プロジェクトも佳境に入ったところでコロナ禍が起きると、研究所ではミッションに『突撃艇プロジェクト』（“冲锋舟”行动）なる呼称を付けて開発スタッフを鼓舞激励したんだとかァ
目的は月への有人ミッション船の開発だが、打ち上げプロジェクト自体は（ガス充填型の）大型貨物モジュールの試験ともセットになっている。中国主導の"新・国際"宇宙ステーション『天宮3号』建設を見据えたものだろう。そのための試験モジュール天州2号
も神舟12号と「同時に同梱されて」発射してる。
長征5型Bの（低軌道投入への）ペイロードは22トンと、日本のH-IIBロケット(同19トン)をしのぎ、米国ボーイング製の『デルタ IV』と肩を並べる。月着陸ミッションの本格リブート＝アルテミス計画で運用するためNASAが開発中の運搬ロケット『SLSブロックIB型』(同105トンが目標)にこそ遠く及ばないが、着陸船と司令船を小分けに飛ばす形を採れば（現時点でも）月往復ミッションが遂行可能な域にまで届いた。
どうやら中国は本気で、NASAが2014年から10年計画で（＝つまり最短で2024年7月に再着陸を目論み）進めている月面探査計画に無理くり割って入り、お得意の突貫魂で猛追して"仕切り直し"スペースレースを制したがってる
ようなのだ。
ところで、中国としては3年のブランクを開けて飛ばした今回の神舟（通算12号機）は、繰り返しになるが「新型の有人宇宙船の実証試験機」だ。基本設計が旧来と異なる新型船なのに『神舟』の船名は変えない💧 といういささか面倒クサい
方式を採ってる。中国当局の公式的には「新型有人宇宙船」とは呼ばず「新一代载人飞船」と言ってる。コトバ通りに直訳すりゃ「新・初代有人宇宙船」てこと。
つまり、今までの神舟も初代っちゃー初代だったが、今度のこそが名実ともにフレッシュな「初代」。ぶっちゃけ神舟シリーズは露ソユーズの丸パクりで出来た「旧・神舟」でなく、この"自力"開発版の神舟から歴史の幕を明けた純中華なシリーズなのだぞ❕ …とコロナ騒動のドサくさに紛れて「技術史認識を改ざん」したい想いが（屈折した命名にも）にじみ出まくってる
んである。卑屈の裏返しってか、ナンとも滑稽だよね。
最期に、もひとつオマケ。
低軌道の観測活動やステーション往復が目的の有人宇宙船、高軌道や月まで往復できるミッションをこなせる有人宇宙船の"新旧"2種類に関して、これまでは下のような比較図面
がネット界隈に出回ってた。開発が3年間と突貫で機密に包まれてた「中国の神舟"改"」は当然、この図には載ってない。
これだと、オイ どーして大中華の神舟サマを除外してやがるんだ❕ と怒り心頭な
愛国の士も出てきそーだなｗ と思ってたら、やっぱ居たよ。5月5日の発射辺りで、いつの間にか「無理やり"もう一艇"追加バージョン」が流布され出した。まさに『突撃艇』精神だねｗｗ 勇ましいこっちゃ。
けど、改めて（こうやって神舟改も）並べてみる
と、「…あれ❔ やっぱ（相変わらず今度のも）ロシアの開発船とシルエットが激似じゃね❔」 って発見もォ＾＾（クスクス笑）ちなみに、なんだが。 同じく中国の
闇サイトに上がってたロシア開発船の構造見取り図。
開発のスピード1日でも端折りたきゃ、買える研究ノウハウは（ロシアからカネで）買え、買えない西側からは盗め。……ってなあ、もはや彼らの先端技術の鉄則原理…なのか～ぁ
ついでに神舟12号の、ロケットに積む前の最終調整過程を捉えた写真を3枚 ↓ 載せとく。
あっちの検索エンジン《百度》の画像サーチとかだと、こーゆう高精細の画像は（ワザと）クロールで跳ねてんのか(❔)全然ヒットしてこない。掲載サイトは自ずと「闇サイト」「幽霊サイト」と化してしまうんで、気の毒だな。とは言え、われらがgooブログ環境でも大容量画像ファイルは自動縮小されちまう💧 んで、これ
でも「極力 解像度を落したつもり」。タップorクリックでオリジのUP画像に飛ぶよ💗
＝了＝
tag: chinese new spacecraft reentry and landing test
