関心空域 ━━ す⊃ぽんはむの日記

元「関心空間」の日記(引っ越し後バージョン)です♪

日米"幼児のしつけ"中身の差⚡事情 ─── なぜ米国では2010年代『ままごとキッチン自作ブーム』が起こったか❔

2020年05月21日 | 日記
◆本記事のポイント……まあ単純に言って、3歳の男児にキャッチボールより「ままごと遊び」をさせよう🎵って思う夫婦(特にオトコ親)がフツーに出てこない限り、永久に日本のオンナは結婚後、家事育児に縛られ続けるだろう。

知ってのとおり、米国男子は日本に比べりゃ💧 家事参画率が高い。

ひとつには住宅事情の違いがある。アメリカの住宅は売るときは当然のこと、常日頃から屋内外を問わずこまめに手入れすることが住人に求められる。持ち家なら壁紙や床板を張り替える、外壁を塗り替えるなんて大仕事も茶飯事だ。業者に丸投げするのは富裕層に限られ、中流以下なら自分たちで。その多くは「力仕事担当」の夫が担わなければならない。要は、「家の手入れは夫が」という概念だけは社会に元から根付いてる。

外から家を眺めて「窓が汚い」と思いバケツと三脚を持ち出し、窓を水拭きし始める。それは本能的なモノだ。「巣の修繕」という原始本能さえ退化した現代日本のヘタレ男子とは、そこだけは違う。
※言っとくが、本ブログ主はオトコ♂である。ただ"未婚/自炊/独居"を40年切り盛りしてきた自負ゆえに、世間の"所帯持ち"どもを機会あるたび貶(けな)してるのだ
 
さて。

そんな、男性の家事参画"優良国"アメリカで2010年代に「とあるDIY」ブームが起きた。ちょうどスマホの普及と歩調を合わせるように、SNSの追い風に煽(あお)られ山火事のごとく米国男子を燃え立たせた「日曜大工プロジェクト」とは❔

…とここで、2000年代初頭までの「典型的なアメリカ家庭のリビング」を写した写真を見ていただこう。



部屋の主たる情報端末はこの当時、まだアナログTVだけである。そして受像機に寄生するように、VHSビデオデッキTVゲーム機が連結されて繁殖。米国の各家庭には、これら3つの本体とソフト類(セルビデオ&テープ&ゲームソフト)をまとめて収納する、ご覧のような「オールインワン家具」が急速に普及してた。

ちなみに……その木製キャビネットのことを、米国消費者らの間では独自に「エンターテインメント・センター」と呼びならわし、今に続いてる。

でだ。 2009年6月、アメリカ放送網も地デジ化の節目を迎える。大画面&薄型液晶TV時代の到来とともに、アナログ受像機ともども(廃棄されたり)リサイクル市場にドドおっと溢(あふ)れ出したのが、他でもない。こうした「エンターテインメント・センター」の山、山、さらに山❕❔ だった。

2010年代初頭に米国SNS上では、「うちの廃エンタメセンター、DIYで〇〇〇に改造してみた♪」的な自慢投稿がワンサカと上がった。どこの家庭でも始末に困ったハズだから、ウケ狙うにゃ格好のネタだったんだな。ま、こないだまでの「マスク作りました」投稿ラッシュをイメージすりゃ察しがつくと思う。

その投稿のなかでも「意外性」で一番バズったリサイクル改造が、「孫娘のために ままごとキッチンを作ってみた」という画像投稿。

幼児スケールに合わせた木製ままごとキッチンは、KidKraft®とかの既製ブランド玩具を買うと数百ドル(2万円前後)かかる。廃品から手作りすれば、小物パーツやペンキ代に計5~60ドルも用意すれば十分だ。少子化で長くは遊んでもらえないモノに、リーズナブルな出費といや「その辺が家計の限度」。なおかつ何より、「ビギナー・パパとしての」「ビギナー祖父としての」株も大いに上がるぜっ🎵 ってことで全米の津々浦々、それはそれは大勢の「DIY自慢な」男性たちが今こそチャンス❕❕❕ とばかりに飛びついた。

っつワケなのだ。 以下パパたち、ジイちゃんたちの力作を並べてみよう。











いや、どの作品もスゴい気迫ww

みんな、ひたすら孫や妻の顔を想って❔ ド真剣な表情で加工作業に励んでる様子が目に浮かぶようだ。日本のダンナ諸君も、こそこそガンプラなんぞ組み立ててるヒマがあったら、こんなラブリーなキッチンの一式や二式でも作ってみせろや(爆)

ちなみに、上に並べた10枚で一番下のやつだけは、夫婦の共同作業でこしらえたそうだ。唯一、レースのカーテンやガーリーな小道具で飾ってないのは、夫婦の子供が男児だから。今はキッチンや洗濯機も「ままごと」ならぬ「ぱぱごと」の必携ツールなんだぞと教えてくれそうな逸品になってる。

なかには、いくつも(中古のエンタメセンターを仕入れちゃあ)次々ミニキッチンに改造、お手軽値段で売る副業を始めるおっさんも登場したり…と、ここらの展開も自作マスクのときと同じだね。



さ~て。 見てきたとおり元祖米国じゃ、全体的に「オトコから家庭へのアピール策」としてブームになった、自家製ままごとキッチン

一部にはオンナ(もしくは妻)の側からアンサーズ・ブーム❔も引き起こしたんで、おしまいに紹介しとく。

まず、自立する女性の多さも誇れるアメリカ。「オンナにだって、その程度のDIYは屁でもない」と勇ましいネット投稿ももちろん出現した。


末の孫娘のために自作したわ💗という、アリゾナの肝っ玉ばあちゃん作。

わざわざ「一切の男手を借りずに」と但し書き(※伴侶も存命)を記載した上で、ネットで25ドルの廃エンタメセンターを仕入れ、加工に100ドルかかったと紹介してる。自身の人件費考えたら、既製品を買うのとさほど変わりない代償払ってそうにも思うが「テイラーちゃん(孫の名)にはプライスレスよ」と至極ご満悦だ。実際、この赤×白×ターコイズの色使いはオトコの感性じゃ真似できなかったね。


◆  ◆  ◆  ◆  ◆


一方、(アメリカの)国外のお母さんは❔ 東南アジアじゃ、そもそもエンタメセンターなんて廃棄家具が巷に存在しない。

フィリピンの子だくさんママRodessa Villanueva Reyes嬢は2016年、 1歳で早くも調理の真似事を始めた娘オードリーに感動。彼女が(もう少し)成長したときのために「広いキッチンを作ってあげよう」と思い立った。どーせなら米国で流行ってるのより立派な、野望のハードルを高く❕ 定めたのだ。

で、どうしたか❔


頑丈そうな段ボール箱が余ったら(捨てずに)分けてくれとママ友に頼んだのだな。壁も、小窓も、用具棚も、全部が厚手の段ポール。


この、ナンとも微笑ましい制作過程を逐一⏲Facebook上でシェアしてったことから、段ボール製キッチンの活用テクはまたたくまに海外でも話題を呼んだ。特に、「木工細工、うちの亭主じゃ無理だな」とヘコんでた都会住まいの米国ママへの「逆輸入効果」は大きかった。

以降、あたしでも作れた🎵的な「妻メイドな」レポート投稿がアメリカでも増えるんである。


こういう発想って、90年代以降の世代だからこそ自然に沸いてくる「素材プラン」だよな。

古き昭和のジジババ感覚だと「そんなの、火遊びしたら取りかえし🔥つかない❕❕」と時代錯誤のキョーフが先に立つ。考えてみたら、今どきの若夫婦の家庭にマッチなんて置いてないし、電磁コンロなら着火ライターすら要らない。まあ喫煙者さえいなきゃ、きょうび室内に段ボール箱を放置して危険が増すとは思えんか てか、ヘタに屋外にでも積んどく方が百倍も(放火されやすく)危険だわな。


◆  ◆  ◆  ◆  ◆

 
以上、いかがだったろう。

米国の社会事情だからこそ巻き起こった2010年代『自家製ままごとキッチン』ブームと、その周辺や拡がりにスポットライトを当ててみた。

アメリカ版(木製)にせよフィリピン版(段ボール製)にせよ、室内に常設して遊ばせとくには「2畳程度の空きスペース」が必要だ。日本の都市部の住宅事情ではキビしい。既製品のキッチン玩具でも、日本の家庭でKidKraft®を買い与えようなどと思うと、「値段の高さ以上に置き場所の無さ」がネックになりそう。

実際の話、ままごとキッチンの日本の売れ筋はドール用ミドルサイズ(=幼児の等身大とドール用の中間サイズ)のキッチン玩具なようだ。でも、それっこそ❕ ガンプラ作り惚けてるダメ亭主族なら扱いなれたサイズ感なんであってええww

幼いお子さんお持ちのママ、娘か息子かは問わない。日本の男性気質改造のため、まずは身近に生息する「亭主なる生き物」にでも「ままごとキッチン、作ってほち~い~💗」とネダってみられてはいかがだろうか。そいじゃ
=了=

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