樹木の中でも柿の木が好きだ。柿の木が作り出す妖艶なフォルム。とりわけ残柿とのコラボは美しい。
残月と残柿
巻機山をバック。
「桃栗三年、柿八年と言うが、私は柿が描きたくて柿の木を育てたが、あまりに見事な柿の木なので、他人に描かれるのが嫌でその柿の木を切り倒した」と、かって私が会った画家・田中一村は厳しい顔で語ったものであるが、柿の木はそれほど妖艶である。
上越市板倉
湯沢町
妙高市 火打山
私は柿の木が好きで有る。あの饒舌で怪しい姿態は、妖艶である。特に葉が落ち、果実だけになり、白雪を背景に佇む露呈した肢体の妖艶さには言葉が出ない。だから雪の中に柿を見に行く。
十日町、湯沢
霧の中からやっっと出た妙高山 妙高市
板倉区 菰立(こもだて)
妙高市
十日町、中野辺り
毎年この季節の楽しみは残り柿の撮影である。11月末から12月中旬まで、辛うじて柿が残る。鳥に啄まれてしまう甘柿は残りにくく、残っているのは渋柿ばかりだ。その残り柿の姿形も、12月に入ると撮影には向かないから、11月中が撮影には理想なのだが、自然は、残り柿に雪の景色はなかなか具現化してはくれない。さて今年は雪を纏った残り柿を撮れるか。
水が入った棚田と残り柿
十日町、白羽