上越・町家暮らし

主に新潟県・上越市の自然、文化、風土、そして町家暮らしについて書いていきます

上越市・桑取谷の小正月「オーマラ」

2025-01-20 09:34:45 | 上越の正月、にじ

 西横山のサイの神が祀られた石祠。陽石『金精様」と陰石「女陰様」であろうか。この祠の上部の田んぼで行事が行われる

1月15日の夜上越市・桑取谷 西横山で行われる最後の小正月行事、サイノカミを訪れた。

サイノカミは色々と呼び方があり、地方によっては呼び方が違う。通常はどんど焼きと総称されているようだ。

  オーマラに使用される麻束と藁束。麻タバは松明に使われ、藁束はオーマラ本体を形成するのに使用される。

藁束は地元で手に入るが麻(大麻)は簡単には手に入らないので大麻産地から取り寄せるとのこと。以前話を伺った時には

栃木県の鹿沼の大麻産地から許可を得て取り寄せていたというが、今はどうなのだろう。今の大麻は無毒化されているらしいが。

 

 

 

                   藁束で包んだオーマラを立てる。

  麻束の松明を掲げ「オーマラ、オーマラ」と叫び松明を振り回し、叩き合いオーマラーを回る

                        飛龍の出現

今年の正月は雪の少ない年であった。


上越市 桑取谷の小正月「みそぎ」

2025-01-19 08:56:16 | 上越の正月、にじ

 15日の早朝、昨晩の「鳥追い」に続き、桑取谷・西横山集落前の桑取川にて「みそぎ」が行われた。

禊は年初にあたり体を清め、一年の無病息災を祈る行事である。

 朝7時、川に入るためふんどし一丁で待つ男達。

 

 

 連日の雨で川は増水し濁りが。危険防止のためロープが張られていたが、水流は強いし、雪代で水温も低く

男衆はそうそうに水を離れた。

  最後に礼をしてみそぎは終わった。本当に寒そうでした。


上越市 桑取谷の小正月「鳥追い」

2025-01-18 15:15:00 | 上越の正月、にじ

               満月に近い月が出ていたのだが、次第に雨に変わった。

 

 450年続くという上越市桑取の小正月の伝統行事「鳥追い」

14、5年ぶりに伺った。

これらの行事は、過去には日本全国、小正月行事は顕著に見られたものだが、今や風前の灯。

残す努力をしなければ急激に消えていくのだ。

この桑取谷は写真家・浜谷浩が「雪国」という写真集を撮った場所である。

毎年1月14日の晩に行われる鳥追いの鳥は絶滅を危ぶまれた朱鷺のことであり、過去には害鳥として扱われるほど

生息していたのである。

 15日の早朝には桑取川の清流で、「みそぎ」の行事が行われる。

褌一丁の男衆が清流で身を浄め、一年の健康を祈念するのである。

他に昼に行われる「嫁祝い」や子供たちが集める「藁集め」

嫁祝いは前年にこの地に嫁いできた嫁さんを歓迎する行事である。

そしてこの日の夜に行われる「サイノカミ」

関東ではどんど焼きと言われるものだが、桑取では「オーマラ」と言って豊作および子孫繁栄を祈念する行事である。

                         上越市桑取谷・西横山 白山神社本殿前にて

 

 前もって関係者の方に伺っていた11人の子供達ではなく8人の子供たちの参加である。

この行事を行う桑取谷の西横山では、児童がいず、日本海に近い比較的大きな集落の児童たちに、参加をお願いしているようである。

かっては観光客も見られたが、今は関係者、メディと写真をとる人間に限られてきたようだ。

 子供達は太鼓を叩きながら、大声で鳥追いの歌を歌う。

 歌の内容は以下のようである。

「こりゃぁどこの鳥追いだ。だいろうどんの鳥追いだ。しろを(尻尾)切ってかしら(頭)切って、

こんだわら(小俵)へほうらいこんで佐渡ヶ島へほ~い、こうもりも鳥のにんじょ(仲間)でほ~い、ほ~い」。

 「鳥追い」のいでたちはなんとも可愛く、郷愁を誘う!

 


虹の街・上越

2023-11-25 12:23:42 | 上越の正月、にじ

 

 

 直江津港方面

待ちに待った虹の季節。11月から12月の安定しない気圧配置は虹を生み出す。

荒天待ちで、空を眺める日々。だが荒天といっても陽射しがなければ虹は出ないのは言うまでもない!

直江津海岸

谷浜公園・一本けやきから

関川に架かる荒川橋

11月中旬の6日間で見た虹は7ヶ所。まさに虹の街である。

 

 


上越の正月

2020-01-03 08:46:44 | 上越の正月、にじ

 今年の3月で98歳になる母親が、入院になり、双子の妹との自立した生活ができなくなり、私の家に住むことになった。そうなると、認知の叔母の世話と、入院中の母の二人の面倒をみることになった。超高齢の97歳の母が、認知度1の妹を見ていたわけだから、そのストレスは大きかったのだろう。

 そんなわけで、上越の家には行けなくなり、カミさんが連休となった正月に、上越の我が家を覗きに、2泊3日の予定で出かけた。30日の夜中、湯沢インターを降り、沿道を見ながら走るが、冬の闇を照らす白雪はほとんどない。これではスキー場はお手上げであろう。31日は屋根を打つみぞれの音で目をさます。向かいの家の屋根は白い。雪らしい雪の降らないこの冬、暖冬なのだろうか。

 夕刻、キス釣りの師匠でもあり、理容店を営む佐藤さんで、散髪。私が今年最後の客となった。

 元旦の朝、佐藤さんに頂いた、お雑煮の具。桑取のお正月の雑煮は山菜ベースの具沢山。美味しくいただきました。

 桑取温泉に。元旦から営業。ただ5日までレストランは休業なので、名立・道の駅で漁師丼となった。

 漁師丼(1700円)+甘エビ汁(200円)税抜き  甘エビ汁はいつ飲んでもため息が出る旨さ。

 

 夕刻、虹のまち上越の名の通り、海上に。