満月に近い月が出ていたのだが、次第に雨に変わった。
450年続くという上越市桑取の小正月の伝統行事「鳥追い」
14、5年ぶりに伺った。
これらの行事は、過去には日本全国、小正月行事は顕著に見られたものだが、今や風前の灯。
残す努力をしなければ急激に消えていくのだ。
この桑取谷は写真家・浜谷浩が「雪国」という写真集を撮った場所である。
毎年1月14日の晩に行われる鳥追いの鳥は絶滅を危ぶまれた朱鷺のことであり、過去には害鳥として扱われるほど
生息していたのである。
15日の早朝には桑取川の清流で、「みそぎ」の行事が行われる。
褌一丁の男衆が清流で身を浄め、一年の健康を祈念するのである。
他に昼に行われる「嫁祝い」や子供たちが集める「藁集め」
嫁祝いは前年にこの地に嫁いできた嫁さんを歓迎する行事である。
そしてこの日の夜に行われる「サイノカミ」
関東ではどんど焼きと言われるものだが、桑取では「オーマラ」と言って豊作および子孫繁栄を祈念する行事である。
上越市桑取谷・西横山 白山神社本殿前にて
前もって関係者の方に伺っていた11人の子供達ではなく8人の子供たちの参加である。
この行事を行う桑取谷の西横山では、児童がいず、日本海に近い比較的大きな集落の児童たちに、参加をお願いしているようである。
かっては観光客も見られたが、今は関係者、メディと写真をとる人間に限られてきたようだ。
子供達は太鼓を叩きながら、大声で鳥追いの歌を歌う。
歌の内容は以下のようである。
「こりゃぁどこの鳥追いだ。だいろうどんの鳥追いだ。しろを(尻尾)切ってかしら(頭)切って、
こんだわら(小俵)へほうらいこんで佐渡ヶ島へほ~い、こうもりも鳥のにんじょ(仲間)でほ~い、ほ~い」。
「鳥追い」のいでたちはなんとも可愛く、郷愁を誘う!
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