高麗橋桜花 徒然日記ー料理人はどこまでできるのか ー

「高麗橋桜花」店主・「大阪食文化研究所」主宰森田龍彦のブログです。どうぞご贔屓にお願い申し上ます。

トマトを使ったお料理

2005-07-31 | 料理日記

 最近、良くつくる冷たいトマトのスープです。 
作り方はいたって簡単。トマトはへたをとり、10等分程に切る。別に不揃いでもかまいません。それをミキサーの中に入れ、(トマト3個なら半枚くらいの)食パンをみみは入れずにちぎって、オリーブオイル少々、塩・胡椒適量、コンソメスープ少々(全体の3割くらいまで)を加えて、まわします。滑らかなったら、ザルで越してボールでよく冷やします。 提供時に生クリームやオリーブオイル・タバスコ・レモン汁を少しかけたりして、自分流の味に仕上げてください。 なぜ、パンを加えるかといいますと、トロミをつけるためです。昔は、バターやバターと小麦粉を混ぜたものでトロミをつけていました。最近の健康志向で、あまりバターやオイル、生クリームなどを使わないようになってます。なので、パンを使っています。  とても簡単なので、是非試してくださいね。 

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イベント準備

2005-07-30 | 料理日記

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先日、まんでい会の和食部門の試作に参加しました。場所は大阪 北新地の川添さんのお店をお借りし、深夜一時に集合しました。参加メンバーは場所を提供してくださった川添さんをはじめ、ぶいはちさん、創庵さん、伊万邑さん、なにわ翁さんなどなど、大阪で頑張ってらっしゃるばりばりの若手料理人の方ばかり。でも、皆さん凄く気さくな方たちで、試作中も凄く和やかに進行しました。とは、言いつつも終了時刻は午前4時。なかなか熱のこもった試作会でした。今回の試作は、9月に行なわれる親子教室で実際に作られる料理です。しっかり見ておかないと、当日は指導する立場になりますので、気は抜けません。料理は揚げ蕎麦のあんかけとそば黒蜜です。詳しいことは、今はまだ発表前なので書けませんが、どちらも比較的作りやすくなっていますので乞う期待。
 あと、今日は8月に講師をすることになっている浪速野菜の料理の講義の打ち合わせ。定員が20名なのですが、もうほとんど埋まっているとか。ありがたいことです。中には専門学校で浪速野菜を授業で取り上げたいという学生や先生もいるので、責任重大です。打ち合わせの前に当日の仕入の確認をとりに、浪速魚菜の流通部に。写真は勝間南瓜と鳥飼茄子と加美縞瓜です。皆さん、なかなか個性的で、立派でしょ。加美縞瓜は初めて見ました。生でも食べられるそうなので楽しみです。 ところで、南京とカボチャの違いってしってますか?ポルトガル人が1500年代に持ち込み、カボチャは国の名前(カンボジア)が訛ってかぼちゃに。また,ナンキン(南京)という別名も中国の南の方で作られた瓜で南瓜という感じつけられたそうな。(ちなみに中国の西で作られていた瓜は、そうスイカです) いずれも,カボチャが日本に伝わった経路を示しているようです。 少しでも参加していただいた方に、食の大切さや料理に興味をもってもらえるように頑張りたいです。

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本物・旬の味3

2005-07-28 | 農業・食育・食文化について

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 もぎ立てのとうもろこしの味、ご存知ですか。
 
とうもろこしの見分け方ーヒゲがふさふさとしていて茶褐色の濃いもの。皮に張りがあり、茶色の線が入っているもの(完熟の証拠) 市販のものー皮のついているもの、粒にすきまがなく、先まで実がついていて、しっかりとふくらんでいるもの。軸の切り口が瑞々しいものをえらんでください。
 
 大中農友会の垣見さんの作るピとうもろこしはピーターコーンという種類です。とうもろこしは水を欲しがる野菜なのですが、やりすぎは厳禁です。なので、土も水はけの良さとある程度の保水力が求められます。そういう意味では、大中の干拓の土壌は、ピッタリだそうです。また、とうもろこしは鮮度の低下が非常に早く、1日に経つと、栄養価や甘みが半減するそうです。実際、もぎ立てのコーンは、ほんとうに甘くて・やわらかくて・フルーツみたいに瑞々しいものでしたが、翌日食べると前日のような感動はありませんでした。今巷で人気の味来(みらい)は皮が柔らかく、そのため収穫後少し時間が経っても生で食べられるつくられた品種だそうです。フォトアルバムにとうもろこし畑の画像もアップしておきますので。見れば、とうもろこしが何科かわかりますよ。

 続いて、道尾さんのスイカです。ここで栽培されるスイカは大中スイカと呼ばれ、県内では美味しいスイカとして有名だそうです。スイカは縞模様がはっきりしていて、お尻が黄色くずっしり重いものがよいそうです。たたいて、少し鈍い音がするのもオススメです。 市販のものは、タネが大きく太っているもの、同じ品種であれば大きいものを選んでください。(スイカは初めは大きいものができますが、後になるにつれて葉も弱り大きなものができなくなるからです) 味見させてもらったスイカはほんと美味でした。ちなみにこのスイカはふじ光という種類で、形が比較的良く・糖度が高く、路地栽培に向いている品種を選んだそうです。スイカのすぐ横の畑ではトマトやモロヘイヤは育ってましたよ。

 畑見学終了後、大中公民館で農友会の方たちが、見学者にとうもろしやモロヘイヤ、トマト、おにぎりをごちそうしてくださいました。あと、絞りたての牛乳まで。どれも素朴で、普段から良く食べるものばかりですが、みな力強い味でした。がんばっている生産者さんを見学するたびに思うことは、とてもバイタリティーに溢れていて、凄く懐が深いということです。帰りに送って頂いた際にも、大中でも60歳を超えても元気に働く方が多いそうです。それは、自然に囲まれた環境と一国一城の主という気構えがあるからではないでしょうかという話をお聞きしました。 食はこういう人たちの頑張りによって、支えられていることを改めて感じた一日でした。 大中農友会の皆さん、ほんとうにありがとうございました。

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本物・旬の味ー滋賀編2

2005-07-26 | 生産者訪問

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 この大中は元は琵琶湖の内湖の湖底です。そして、湖底の土をそのまま耕地として使用しているそうです。湖底に堆積したヨシ=葦(あし)がとても豊かな土壌を生み出しているそうです。また、この地域の耕地を深く掘ると泥炭層があり、これを丸く固めると火が引火するそうです。昔は実際に使用していたそうです。 写真の緑の稲穂は、受粉前の状態です。この稲穂は、この状態から1週間後くらいに花粉ができ、自然に受粉していくそうです。もし、受粉しないと白穂となり実はつかないそうです。 穂ができて、累計で900℃から1000℃(一日平均30度×30日)で、収穫の時を向えるそうです。肥料には、他の作物収穫後の葉や近江牛の糞を発酵させたものと使用しています。農薬は撒かず、除草などをこまめに行なうようにしているそうです。 写真の稲穂に受粉し、さらに中の穂がどんどんと伸びていき、私たちが知っている金色の稲穂と成長していくのです。ちなみに食味試験の基準米は、日本晴とコシヒカリ(共にお隣の野洲市で栽培されたもの)のブレンド米です。 毎日飽きずに食べてる米ですが、いろいろな発見がありました。 次回は有機で作られるとうもろこしとスイカについて書きますので、よろしくおねがいします。 

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本物・旬の味ー滋賀編1

2005-07-25 | 生産者訪問

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 今日は滋賀県は安土で頑張ってらっしゃる生産者さんを訪問しました。大中農友会さんです。まずは、大中農友会の説明をしたいと思います。大中農友会は、滋賀県蒲生郡安土町の大中干拓地の農家の組織の一つです。大中干拓地は昭和41年に国営事業によって琵琶湖最大の内湖(1200ha)を干拓し、そのうち1000haを耕作地にあて、入植者1戸4ha、216戸(半数は地元から、残りの半数は全国から入植してきた)により営農が開始されました。(4ha=縦200m×横200mの面積) 干拓とは堤防で周りを囲み、堤防内の水を抜いて陸地をつくり出すことであり、埋め立てることではありません。恥ずかしながら、私はこの違いを今日初めて明確に理解しました。また、このとき作られた堤防は、今は幹線道路として使用されています。また、水をくみ出す際に湖底から弥生時代の遺跡が発見され、鎌倉時代までこの地で稲作がされていたことを確認できるものが出土したそうです。 干拓直後は、稲作中心であったが、昭和45年から減反、添削が強力推進されたため、畜産、施設園芸(ハウス栽培)、露地野菜栽培などが広まり、稲作は75%までになりました。 また、干拓地であるため、田畑の海抜は琵琶湖よりも低く、平均で1m、最大で3mも低いそうです。そのため、水門を開くと琵琶湖から自然と水が流れ込むようになっているそうです。また、台風による水没を防ぐために、数本の巨大なポンプによる排水機場で田畑と琵琶湖の水量を調節するそうです。 初回は少し堅苦しくなってしまいましたが、このことを説明しないと大中の農業を理解してもらえないと考えました。 実際に触れた稲やとうもろこし、すいかの話は次回に書きますので、もう少しお待ちください。 追伸ー写真に写っている山の頂上に織田信長が築城した安土城があったそうです。

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