風邪をひいたりして、少し時間が経ってしまいましたが料理教室の続きをご紹介したいと思います。
今回ご紹介させて頂いたお料理は下記の4品です。
○どんこ椎茸と旬の味覚蒸し
季節の野菜とどんこ椎茸の組み合わせです。野菜は他にも銀なんや栗、南瓜など、その時の旬の食材を
使って頂けます。野菜のやさしいう味とどんこ椎茸の力強い風味が広がる一品です。
○寒大根のステーキ こうしん椎茸のソース
椎茸と相性の良い鶏肉と牛蒡を合わせて餡かけを作りました。煮付けタレは、お魚炊くときにも応用できます。
○どんこ椎茸と蓮根の酢の物
こうしん椎茸と蓮根・胡瓜の食感の違いを楽しんでください。乾し椎茸を酢の物に使うと、更に椎茸のバラエティーは増えます。また、焼くことで香りが更に引き立ちます。
○こうしん椎茸の炊き込みご飯
どんこ椎茸を使って、とてもシンプルな炊き込みご飯を作りました。炊き込みご飯の具材は、旬の野菜などを使っての応用も出来ます。
調理の時間は料理説明を入れても90分ほど。事前に下準備したもののありますが、それでもギリギリの時間。生徒さんにゆっくり試食して頂けなかったのは、少し心残りです。それでも、参加した頂いた方から「とても美味しく出来た」「家でも作ってみたい」「こういう料理を私たちも広めていきたい」とお褒め頂いたので、とても嬉しく思いました。
2回の料理教室の講師を務めさせて頂いて、改めて伝えることの難しさを痛感しました。今までにも仕事で部下の指導や料理説明やプレゼンなどは行うことはありました。それは料理の知識があるプロに向けての指導で、一般の方には「これくらい解るだろう」というのは通用しないのである。
プロの料理人にとって、一般に出回っている料理研究家の料理本はほとんど勉強の対象になりません。自分ももっとこだわった料理を伝えたいと思っていました。でも、ここに大きな勘違いがありました。毎日主婦の方は、忙しい時間の中で家族の食事を支えているのです。美味しくても、手間がかかってしまうと実際には作ることができない。なので、できるだけ「シンプルで、美味しく」が大切になってくるのですね。しかも料理の説明はできるだけ丁寧に、しかも1つのタレやソースでも多様性のある使い方ができる方が役に立つ。
1回目の料理教室終了後に、この問題点に気付いてかなり落ち込んだし、考えました。現実と理想とのギャップ、みたいなものですかね。でも、長い時間考えているうちに、少しずつ整理が出来てきて、改めて主婦向けの料理書を見てみる。すると、プロが作るみたいに純粋に美味しさを追求したものではないけど、とてもシンプルで少し頑張れば簡単に作れそうなお料理になってます。いつの間にかプロのエゴ(手間=美味しさへの美徳)を家庭にも持ち込んでしまったのですね。なので、2回目の今回は、そのようなことを意識しながら、シンプルで、多様性があって、身近な食材で、しかも美味しい料理を考えました。そして、これからはシンプルさの中に、プロに料理人らしいこだわりやコツみたいなものを少しずつでも伝えて行きたいと思っています。
今回の料理教室は生徒さんよりも私のほうが多くのことを学ばせて頂いたかもしれませんね。今回のような機会を与えてくださった方々に感謝・感謝です。