11年前父が亡くなってから母は一人暮らしになった、それか
ら9年間母が亡くなるまで月2回離れた実家に通い続けた、一
緒に同居という提案もしたこともあったが母は乗り気でなかっ
た。
90歳になってからの転居、それまで住んでた場所での友人や
近所、デイサービス、ケアマネジャー、かかりつけ医との関係
が途絶えてしまう、そして見慣れた景色馴染んだ食べ物の味、
生活のリズムやスタイルの違い、今思えば半世紀以上も住み慣
れた街を離れることは間違いなくストレスになったことだろう
、結局母は今までどうり一人暮らしを選択した。
私自身同居が必ずしも幸せとは限らないと思ったことも確かで
る、ただ毎日一定の時間に安否確認の電話は高齢者施設に入居
するまでの7年間一日も欠かさず続けた、距離を取りながら精
一杯寄り添う、母にとってギリギリまでひとり暮らしだったこ
とが正解だと思っている。