さて、45年目の太陽の日(放送開始7/21)の太陽放送は、前にも書きましたが、20世紀には考えられないラインナップです。
そもそも、本放送時やその後暫くについては、日本テレビがある意味太陽放送権を握っていた感じですからね。
▼ファミリー劇場 マイコン登場編 HD初放送
第651話 60.06.07 号泣 (ラガー)内藤武敏 川田あつ子 堺左千夫 三川雄三
抱きつきスリの常習犯が絞殺された。
どうやら財布を奪おうとして逆襲に遭ったらしい。
現場に残されていた指紋から、犯人は逃走中の殺人鬼・田島と判明したが、田島は十数年前に顔を整形後、担当医を殺害したうえ未亡人殺しを最後に姿をくらましていた。
ラガーたちの捜査の続く中、タクシー運転手が殺される。この殺しも田島の仕業で、どうやら田島の顔を目撃してしまったことにより殺されてしまったようだ。田島は第一現場付近に潜伏していると見たラガーたちはその行方を追った。
それから間もなくして、ラガーは聞き込み中に矢口秋子に出会った。
彼女の様子が気になったラガーは彼女の勤め先である喫茶店の店主・小池から衝撃的な事実を聞かされる。
彼女は田島によって未亡人だった母を目前で殺され、そのショックでその時の記憶を失っていた。つまり、整形後の田島の顔を知る唯一の生き証人だった。近所に突如現れた田島に彼女は慄いているという。
ラガーはそれであればと秋子をガードする体制をとるが、不審な男が現れ、ラガーにけがを負わせ逃走した。
その男は喫茶店の常連・室田という男だったが、翌日ガソリンをかぶって焼死した。
また、室田の部屋から田島の指紋が発見され、室田=田島ではないかということになったが、指紋があまりにも明瞭なため、田島の工作と考えられた・・・ラガーは何かにつけて秋子を庇おうとする親代わりの小池に、何か違和感を覚えていた。もしかしたら、小池が田島であるのか。しかし身元は確認できたので、架空の人物ではなかった。
そして室田焼死現場の周辺を聞き込みしていたラガーは現場近くに止まっていた車の特徴が小池のものと合致することに気付き、すぐさま喫茶店や秋子のアパートに向かったが、二人とも行方が分からなくなっていた・・・・。
ラガー殉職が正式発表された頃のようですが、私は殉職シーンが報道される一月後まで知りませんでした・・・。
次はラガーだというのは頭にはあったのですが、スーツ組に変わり、今までとは一味違った味が出てきた矢先だったので、かなり残念に感じてしまったのは事実です。撮影現場的に行けば、かつての沖さんのように掛け持ちでもなんとかやっていけるような恰好はとられていたようなので、続投は可能だったとは思いますが、当時の徹さんの忙しさを考えると致し方ないことだと納得したわけですが・・・。
そんな中のラガーのほのかなロマンス編は、スタッフに評判のいい川田あつ子さんを迎えますが、これが結構サイコパスな内容で、どちらかというと田島の行動に観るこっちにはウエイトが強い感じになってしまうわけで(^_^;)
それでも、前作からの緊張感は逆に引き締め的な部分もあり、ラガー殉職への流れとしては順当だったと思います。
第652話 60.06.14 相続ゲーム (ドック)中村明美 根岸明美 川口敦子
ガラス工場の経営者・北原が釣りに出かけた河原で何者かにスパナで殴られ殺された。
丁度その頃、たまたまパトロールで河原を覆面車で走っていたドックとブルースが第一発見者となった。
その直後、工場の事務所で北原の養女である志保も何者かにスパナで襲われたが、物音に気付いた工員たちが駆けつけた為犯人は逃亡、志保は軽いけがで済んだ。
二つの犯行共、直後に車の大きな排気音が聞こえていた。
犯人はどうやら、北原と志保を亡きものにして、北原の3億円の遺産の恩恵にあずかろうするものの仕業ではないかと一係では推理、北原のきょうだいの犯行ではないかと捜査を開始した。
北原は長男、下の妹で長女の知子は車の運転ができず、夫婦の車は夫が会社に乗ったまま泊まり込んだので家には無かった。次女の恵子は運転免許は持っているが、犯行時間には夫婦ともに寝ていて、車は修理に出していた。次男の信夫は運転免許は持っているが車を所有していないなど、それぞれ犯人としての決め手に欠けていた。
そんな状態でその面々が集まる初七日行われることとなったが、志保はドックに自分の婚約者に成りすまして欲しいと頼んだ。父の遺産が欲しい犯人は、志保が結婚すると解れば、結婚前に志保を殺そうと動き出すだろう、そこを狙って逮捕・・・という筋書だ。
果たして、ドックは志保の婚約者として、親戚に紹介されたが、その翌朝に早速志保の飲み物に毒が混入されていたが、犯人はまたしてもわからなかった、その後一同は寺に納骨するため伊豆に向かい、宿をとった。
その宿でドックたちが割り当てられた離れでまたもや志保が狙われた。彼女が入浴しようとした風呂に青酸ガスが仕込まれていたのだ。
一係では一連の志保を狙った事件は、逆に志保が狙われたということを示すために仕組むことも可能で、養父は誰かに依頼して殺したのではないかという意見が出てきたが、ドックはそれを否定し、親戚たちの犯行の可能性を考えたが・・・・。
ドック探偵主演作という感じで、2時間サスペンス風(というか、金田一&明智風)な作風です。
亜槍さんのご執筆なので、なるほどと頷ける部分はあります。
3億円の財産を持つ初老の男が殺され、遺産相続に巻き込まれた若い女性(これがまた養女)が、実際に老人を殺したかも知らない殺伐とした(^_^;)親戚たちに囲まれる中、有事を防ぐためにドックが彼女の婚約者として潜入、色々と事件が起こるわけです。
ヒロインの中村氏はNHK朝ドラ出身の清純派で、太陽ゲストとしてはフレッシュな方ですが、囲む親戚の面々が強烈・・・根岸明美、川口敦子、塚本信夫、高岡一郎、小笠原弘、井上肇(敬称略)という面々・・・塚本さんは優しげですがねぇ・・・。
神田さんがこの年の5月にリリースした「思い出のキーラルゴ」も挿入歌として使用されるので、 ドック独壇場といった感じです。
ところでこの曲、インスト版がラガー殉職まで結構流れていたんですよね・・・欲しいっす。
まあ、風呂場付近で怪しい行動をとる太い眉毛の若い男というのもあるのですが(^_^;)
▼チバテレ ボン&ロッキー編
第301話 53.05.05 銀河鉄道 (山さん)水野哲 高原駿雄 渥美国泰
早朝、城西小学校6年生の健一が水死体で発見された。
他殺・自殺の両面で捜査は開始されたが、山さんは状況から自殺ではないかと考えていた。というのも、山さんは前日の夕方偶然にも健一と会話を交わしていた。健一は「お母さんに会いに行く」と去って行ったが、健一の母は7年前に他界していた。
しかし、遺書やその類のものは発見されず、自殺としてもその動機が不明だった。
山さんは健一の親友である威にあい、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を愛読していたことを知る。
それに基づいて健一の部屋を捜索したところ、銀河鉄道を題材にした絵に「五月一日 午後七時 銀河ステーション発」と健一の自殺した日時が記されているのを発見した。
一方、威が健一となにか約束をしていると感じた山さんは威の部屋を訪れ、「五月四日 午後七時 銀河ステーション発」と後追いを匂わせる健一が持っていたのと同じような絵を発見した。
そのころ威は団地の屋上に居た・・・・。
太陽的に意欲的な#300とは「意欲」は継続し、方向性を社会問題に向けた作品。
本放送が「こどもの日」ということで、当時から問題視されていた若年層の自殺を、太陽なりにけん制しお茶の間で考えてもらえるような一助を目指しながら、それを全面には出さず、あくまでもキャラクターの表現でそれを訴えようとするデリケートな姿勢が伺える、太陽らしい作品でありながら、露口さん=山さんの熱演でいつもより「突き抜けた」何かを感じることができる不思議な作品でもあります。
▼TVQ マカロニ編
第38話 48.04.06 オシンコ刑事誕生 (シンコ・山さん)天田俊明 川合伸旺 真木沙織 大泉滉 綾川香
友人の結婚式に出席した後、他の友人と自分たちの結婚観について話しをしていたシンコだったが、何となく自分が婦警をやっていることが特別なのかな・・・とふと思った帰り道、偶然こちらも結婚式帰りの署長と会って、車で送ってもらいながら話をしたのだが、その中でシンコが結婚するつもりが無く警察の仕事を続けると言うと、なぜか署長が喜んだ。
実は、少年係の肩書で一係の手伝いをしていたシンコを正式に一係の刑事として辞令を出すというのだ。
シンコも驚いたが、一番動揺したのは、父・宗吉だった。
一係部屋に乗り込んできた宗吉の口が乾かないうちに、ボスは既に署長へ反対意見を申し出たが、警察のイメージアップという狙いもあり、全く聞く耳を持っていなかったので、シンコが一係刑事として配置換えになるのは確定した。
余りにも宗吉やボスまでも反対し、先輩刑事も及び腰の状況にさすがにシンコも頭に血が上り「私だって刑事になる資格は持ってます!」とふくれてしまった。
その時、連れ込み宿で意識不明の男が発見され、同伴していた女が姿を消したという通報が入った。
女性だから危険な場面に毅然と対応できるのか、先輩刑事たちが面倒を見ることが出来るのか・・・そんな様々な問題がありながら、全くそんなこと意に介さない山さんがシンコを見習いとして事件現場へ引っ張っていった。
シンコは連れ込み宿に初めて入ったふうで、居づらそうにしていながら、キャバレー・ピンキーのマッチを発見、さらに姿を消した女とともにこの宿に何度か来たことがあるという。どうやらホステスのようだ。
意識不明の男の身元がわかった。緒方というアートデザイン研究所に勤めており、生命に別状はないという。
初めての刑事としての活動があまりにも思う通りにいかなかったシンコだったが、山さんの励ましでやる気をとりもどし、緒方の勤め先へ聞き込みに行く殿下と合流した。その前、勤め先の公園で、遊ぶでもなく一人佇んでなにかを待っているような子供が居たことが気になっていた。
アートデザイン研究所の菊地所長によると、緒方は将来を有望視されているアーチストであり苦労人で新婚であるので、今回の事件自体が信じられないようだ。またシンコが何気なく応接室で見つけた「世界文化博」のシンボルマークは緒方のデザインで、半年前一般募集の中から1位入選し、1千万の賞金を貰ったのだという。
殿下は菊地とのやり取りの中で、シンボルマークの話で菊池が動揺したように見えたことがひどく引っかかった。
一方、キャバレー・ピンキーで消えたホステス風の女を捜していたマカロニは、ミミというホステスを署に連れてきて事情を訊いたが、緒方はミミに心中を持ち掛け、自分は薬を飲んだふりをして、緒方の正体が無くなった後で逃げ出したという。
さらに緒方は勤め先のツケで飲んでるヤクザ風の男とも交流があったという。
緒方の意識が回復、山さんとシンコが事情を訊くが、緒方はただ何となく嫌になっただけだと、それ以上何も語らない。
落胆した緒方の新妻は病室を飛び出し、シンコが付き添ってそれとなく話をきくと、緒方はシンボルマークが入選した半年前から様子がおかしくなったのだという。それ以来、外泊したり深酒したりの生活だったと嘆いた。
その一方で緒方の病室に医者が入ってきて、注射を打とうとしたが、遅れて入ってきた看護婦が「あなた誰!?」と叫んだため逃走、病室に帰ろうとしていたシンコたちにぶつかり、若妻は動けなくなってしまう。山さんが騒ぎを聞きつけてニセ医者を追ったが逃げられてしまう。
緒方も妻も生命には別状はなかったが、シンコはニセ医者についてまったく覚えていなかった為、マカロニたちに責められる。
ボスも必死にフォローした山さんをよそに、シンコに帰宅するように言うが、シンコが足手まといなのかと反論すると、ボスに叱られてしまう。
帰宅してもシンコは宗吉に「一度や二度の失敗で泣くようだったら、警官を辞めて結婚しろ」と叱られたが、その反面、俺の娘だったらこの事件の責任は果たせという。そんなやり取りの中で、ニセ医者が手にケガをしていることを思い出した。
山さんはミミが証言していた研究所のツケで飲んでいるヤクザ風男のことが気になり、菊地に問うと、ヤクザではなく飲み友達だが名前は知らないという。限りなく怪しいがこれ以上何も話さないだろうとふんだ山さんはその質問で切り上げた。
研究所を出て、そばの公園に昨日見た男の子がまた居て、シンコは色々と話しかけるが何も答えようとしない。そおに養護施設の保母が彼を探してやってきた。
事情を訊くと、半年前、彼=進はここの公園で父親に置き去りにされたところを保護されたのだという。父親は行方不明、それ以来、進は施設から遠いこの公園で父親を待ち続けているのだという。父親はデザイナーの中尾で、既に妻を亡くしていたため進は一人ぼっちの状態が続いていた。
半年前のデザイナー失踪ということで、ひょっとすると今回の事件に関連があるかもしれないとにらんだ一係では、かつて中尾たちが住んでいたアパートで、襖の破れを隠すために貼ってあった手造りのポスターを発見する。それは、世界文化博のシンボルマークとほぼ同じような原図だった。
失踪事件と今回の事件が結びついた、山さんは一気に緒方に調べ上げたこれらの事をぶつけてみることにした・・・・・。
番組編成改編期+ショーケンさんの出番減少(欠場)の補強という意味合いでシンコは改めて一係の刑事として「誕生」するわけで。
マカロニ出番減少期(~#44)はシンコの出番が多くなり、シンコが出演できない時等はゲストが豪華になったりします。
今回はチョロっとマカロニが登場する印象ですが、宗さん久々の登場(それもかなりおかんむり・・・)などで盛り上げていきます。
ボスら一係の連中はシンコの刑事昇格にあまり良い顔ではないというのも・・・(^_^;)
シンコの先生は山さん、事件は心中事件からデザイン盗作疑惑に殺人疑惑と、結構入り組んだ感じ。
女性刑事としてはシンコは先駆けですが、アクションものとしては『キーハンター』の野際さんがエポックなんですよね。
ただ、シンコが刑事になったことによって、東映作品中心に多くの刑事ドラマで女性刑事が活躍するようになります。
しかしゲストが「七人の刑事」「特別機動捜査隊」っぽい。
そもそも、本放送時やその後暫くについては、日本テレビがある意味太陽放送権を握っていた感じですからね。
▼ファミリー劇場 マイコン登場編 HD初放送
第651話 60.06.07 号泣 (ラガー)内藤武敏 川田あつ子 堺左千夫 三川雄三
抱きつきスリの常習犯が絞殺された。
どうやら財布を奪おうとして逆襲に遭ったらしい。
現場に残されていた指紋から、犯人は逃走中の殺人鬼・田島と判明したが、田島は十数年前に顔を整形後、担当医を殺害したうえ未亡人殺しを最後に姿をくらましていた。
ラガーたちの捜査の続く中、タクシー運転手が殺される。この殺しも田島の仕業で、どうやら田島の顔を目撃してしまったことにより殺されてしまったようだ。田島は第一現場付近に潜伏していると見たラガーたちはその行方を追った。
それから間もなくして、ラガーは聞き込み中に矢口秋子に出会った。
彼女の様子が気になったラガーは彼女の勤め先である喫茶店の店主・小池から衝撃的な事実を聞かされる。
彼女は田島によって未亡人だった母を目前で殺され、そのショックでその時の記憶を失っていた。つまり、整形後の田島の顔を知る唯一の生き証人だった。近所に突如現れた田島に彼女は慄いているという。
ラガーはそれであればと秋子をガードする体制をとるが、不審な男が現れ、ラガーにけがを負わせ逃走した。
その男は喫茶店の常連・室田という男だったが、翌日ガソリンをかぶって焼死した。
また、室田の部屋から田島の指紋が発見され、室田=田島ではないかということになったが、指紋があまりにも明瞭なため、田島の工作と考えられた・・・ラガーは何かにつけて秋子を庇おうとする親代わりの小池に、何か違和感を覚えていた。もしかしたら、小池が田島であるのか。しかし身元は確認できたので、架空の人物ではなかった。
そして室田焼死現場の周辺を聞き込みしていたラガーは現場近くに止まっていた車の特徴が小池のものと合致することに気付き、すぐさま喫茶店や秋子のアパートに向かったが、二人とも行方が分からなくなっていた・・・・。
ラガー殉職が正式発表された頃のようですが、私は殉職シーンが報道される一月後まで知りませんでした・・・。
次はラガーだというのは頭にはあったのですが、スーツ組に変わり、今までとは一味違った味が出てきた矢先だったので、かなり残念に感じてしまったのは事実です。撮影現場的に行けば、かつての沖さんのように掛け持ちでもなんとかやっていけるような恰好はとられていたようなので、続投は可能だったとは思いますが、当時の徹さんの忙しさを考えると致し方ないことだと納得したわけですが・・・。
そんな中のラガーのほのかなロマンス編は、スタッフに評判のいい川田あつ子さんを迎えますが、これが結構サイコパスな内容で、どちらかというと田島の行動に観るこっちにはウエイトが強い感じになってしまうわけで(^_^;)
それでも、前作からの緊張感は逆に引き締め的な部分もあり、ラガー殉職への流れとしては順当だったと思います。
第652話 60.06.14 相続ゲーム (ドック)中村明美 根岸明美 川口敦子
ガラス工場の経営者・北原が釣りに出かけた河原で何者かにスパナで殴られ殺された。
丁度その頃、たまたまパトロールで河原を覆面車で走っていたドックとブルースが第一発見者となった。
その直後、工場の事務所で北原の養女である志保も何者かにスパナで襲われたが、物音に気付いた工員たちが駆けつけた為犯人は逃亡、志保は軽いけがで済んだ。
二つの犯行共、直後に車の大きな排気音が聞こえていた。
犯人はどうやら、北原と志保を亡きものにして、北原の3億円の遺産の恩恵にあずかろうするものの仕業ではないかと一係では推理、北原のきょうだいの犯行ではないかと捜査を開始した。
北原は長男、下の妹で長女の知子は車の運転ができず、夫婦の車は夫が会社に乗ったまま泊まり込んだので家には無かった。次女の恵子は運転免許は持っているが、犯行時間には夫婦ともに寝ていて、車は修理に出していた。次男の信夫は運転免許は持っているが車を所有していないなど、それぞれ犯人としての決め手に欠けていた。
そんな状態でその面々が集まる初七日行われることとなったが、志保はドックに自分の婚約者に成りすまして欲しいと頼んだ。父の遺産が欲しい犯人は、志保が結婚すると解れば、結婚前に志保を殺そうと動き出すだろう、そこを狙って逮捕・・・という筋書だ。
果たして、ドックは志保の婚約者として、親戚に紹介されたが、その翌朝に早速志保の飲み物に毒が混入されていたが、犯人はまたしてもわからなかった、その後一同は寺に納骨するため伊豆に向かい、宿をとった。
その宿でドックたちが割り当てられた離れでまたもや志保が狙われた。彼女が入浴しようとした風呂に青酸ガスが仕込まれていたのだ。
一係では一連の志保を狙った事件は、逆に志保が狙われたということを示すために仕組むことも可能で、養父は誰かに依頼して殺したのではないかという意見が出てきたが、ドックはそれを否定し、親戚たちの犯行の可能性を考えたが・・・・。
ドック探偵主演作という感じで、2時間サスペンス風(というか、金田一&明智風)な作風です。
亜槍さんのご執筆なので、なるほどと頷ける部分はあります。
3億円の財産を持つ初老の男が殺され、遺産相続に巻き込まれた若い女性(これがまた養女)が、実際に老人を殺したかも知らない殺伐とした(^_^;)親戚たちに囲まれる中、有事を防ぐためにドックが彼女の婚約者として潜入、色々と事件が起こるわけです。
ヒロインの中村氏はNHK朝ドラ出身の清純派で、太陽ゲストとしてはフレッシュな方ですが、囲む親戚の面々が強烈・・・根岸明美、川口敦子、塚本信夫、高岡一郎、小笠原弘、井上肇(敬称略)という面々・・・塚本さんは優しげですがねぇ・・・。
神田さんがこの年の5月にリリースした「思い出のキーラルゴ」も挿入歌として使用されるので、 ドック独壇場といった感じです。
ところでこの曲、インスト版がラガー殉職まで結構流れていたんですよね・・・欲しいっす。
まあ、風呂場付近で怪しい行動をとる太い眉毛の若い男というのもあるのですが(^_^;)
▼チバテレ ボン&ロッキー編
第301話 53.05.05 銀河鉄道 (山さん)水野哲 高原駿雄 渥美国泰
早朝、城西小学校6年生の健一が水死体で発見された。
他殺・自殺の両面で捜査は開始されたが、山さんは状況から自殺ではないかと考えていた。というのも、山さんは前日の夕方偶然にも健一と会話を交わしていた。健一は「お母さんに会いに行く」と去って行ったが、健一の母は7年前に他界していた。
しかし、遺書やその類のものは発見されず、自殺としてもその動機が不明だった。
山さんは健一の親友である威にあい、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を愛読していたことを知る。
それに基づいて健一の部屋を捜索したところ、銀河鉄道を題材にした絵に「五月一日 午後七時 銀河ステーション発」と健一の自殺した日時が記されているのを発見した。
一方、威が健一となにか約束をしていると感じた山さんは威の部屋を訪れ、「五月四日 午後七時 銀河ステーション発」と後追いを匂わせる健一が持っていたのと同じような絵を発見した。
そのころ威は団地の屋上に居た・・・・。
太陽的に意欲的な#300とは「意欲」は継続し、方向性を社会問題に向けた作品。
本放送が「こどもの日」ということで、当時から問題視されていた若年層の自殺を、太陽なりにけん制しお茶の間で考えてもらえるような一助を目指しながら、それを全面には出さず、あくまでもキャラクターの表現でそれを訴えようとするデリケートな姿勢が伺える、太陽らしい作品でありながら、露口さん=山さんの熱演でいつもより「突き抜けた」何かを感じることができる不思議な作品でもあります。
▼TVQ マカロニ編
第38話 48.04.06 オシンコ刑事誕生 (シンコ・山さん)天田俊明 川合伸旺 真木沙織 大泉滉 綾川香
友人の結婚式に出席した後、他の友人と自分たちの結婚観について話しをしていたシンコだったが、何となく自分が婦警をやっていることが特別なのかな・・・とふと思った帰り道、偶然こちらも結婚式帰りの署長と会って、車で送ってもらいながら話をしたのだが、その中でシンコが結婚するつもりが無く警察の仕事を続けると言うと、なぜか署長が喜んだ。
実は、少年係の肩書で一係の手伝いをしていたシンコを正式に一係の刑事として辞令を出すというのだ。
シンコも驚いたが、一番動揺したのは、父・宗吉だった。
一係部屋に乗り込んできた宗吉の口が乾かないうちに、ボスは既に署長へ反対意見を申し出たが、警察のイメージアップという狙いもあり、全く聞く耳を持っていなかったので、シンコが一係刑事として配置換えになるのは確定した。
余りにも宗吉やボスまでも反対し、先輩刑事も及び腰の状況にさすがにシンコも頭に血が上り「私だって刑事になる資格は持ってます!」とふくれてしまった。
その時、連れ込み宿で意識不明の男が発見され、同伴していた女が姿を消したという通報が入った。
女性だから危険な場面に毅然と対応できるのか、先輩刑事たちが面倒を見ることが出来るのか・・・そんな様々な問題がありながら、全くそんなこと意に介さない山さんがシンコを見習いとして事件現場へ引っ張っていった。
シンコは連れ込み宿に初めて入ったふうで、居づらそうにしていながら、キャバレー・ピンキーのマッチを発見、さらに姿を消した女とともにこの宿に何度か来たことがあるという。どうやらホステスのようだ。
意識不明の男の身元がわかった。緒方というアートデザイン研究所に勤めており、生命に別状はないという。
初めての刑事としての活動があまりにも思う通りにいかなかったシンコだったが、山さんの励ましでやる気をとりもどし、緒方の勤め先へ聞き込みに行く殿下と合流した。その前、勤め先の公園で、遊ぶでもなく一人佇んでなにかを待っているような子供が居たことが気になっていた。
アートデザイン研究所の菊地所長によると、緒方は将来を有望視されているアーチストであり苦労人で新婚であるので、今回の事件自体が信じられないようだ。またシンコが何気なく応接室で見つけた「世界文化博」のシンボルマークは緒方のデザインで、半年前一般募集の中から1位入選し、1千万の賞金を貰ったのだという。
殿下は菊地とのやり取りの中で、シンボルマークの話で菊池が動揺したように見えたことがひどく引っかかった。
一方、キャバレー・ピンキーで消えたホステス風の女を捜していたマカロニは、ミミというホステスを署に連れてきて事情を訊いたが、緒方はミミに心中を持ち掛け、自分は薬を飲んだふりをして、緒方の正体が無くなった後で逃げ出したという。
さらに緒方は勤め先のツケで飲んでるヤクザ風の男とも交流があったという。
緒方の意識が回復、山さんとシンコが事情を訊くが、緒方はただ何となく嫌になっただけだと、それ以上何も語らない。
落胆した緒方の新妻は病室を飛び出し、シンコが付き添ってそれとなく話をきくと、緒方はシンボルマークが入選した半年前から様子がおかしくなったのだという。それ以来、外泊したり深酒したりの生活だったと嘆いた。
その一方で緒方の病室に医者が入ってきて、注射を打とうとしたが、遅れて入ってきた看護婦が「あなた誰!?」と叫んだため逃走、病室に帰ろうとしていたシンコたちにぶつかり、若妻は動けなくなってしまう。山さんが騒ぎを聞きつけてニセ医者を追ったが逃げられてしまう。
緒方も妻も生命には別状はなかったが、シンコはニセ医者についてまったく覚えていなかった為、マカロニたちに責められる。
ボスも必死にフォローした山さんをよそに、シンコに帰宅するように言うが、シンコが足手まといなのかと反論すると、ボスに叱られてしまう。
帰宅してもシンコは宗吉に「一度や二度の失敗で泣くようだったら、警官を辞めて結婚しろ」と叱られたが、その反面、俺の娘だったらこの事件の責任は果たせという。そんなやり取りの中で、ニセ医者が手にケガをしていることを思い出した。
山さんはミミが証言していた研究所のツケで飲んでいるヤクザ風男のことが気になり、菊地に問うと、ヤクザではなく飲み友達だが名前は知らないという。限りなく怪しいがこれ以上何も話さないだろうとふんだ山さんはその質問で切り上げた。
研究所を出て、そばの公園に昨日見た男の子がまた居て、シンコは色々と話しかけるが何も答えようとしない。そおに養護施設の保母が彼を探してやってきた。
事情を訊くと、半年前、彼=進はここの公園で父親に置き去りにされたところを保護されたのだという。父親は行方不明、それ以来、進は施設から遠いこの公園で父親を待ち続けているのだという。父親はデザイナーの中尾で、既に妻を亡くしていたため進は一人ぼっちの状態が続いていた。
半年前のデザイナー失踪ということで、ひょっとすると今回の事件に関連があるかもしれないとにらんだ一係では、かつて中尾たちが住んでいたアパートで、襖の破れを隠すために貼ってあった手造りのポスターを発見する。それは、世界文化博のシンボルマークとほぼ同じような原図だった。
失踪事件と今回の事件が結びついた、山さんは一気に緒方に調べ上げたこれらの事をぶつけてみることにした・・・・・。
番組編成改編期+ショーケンさんの出番減少(欠場)の補強という意味合いでシンコは改めて一係の刑事として「誕生」するわけで。
マカロニ出番減少期(~#44)はシンコの出番が多くなり、シンコが出演できない時等はゲストが豪華になったりします。
今回はチョロっとマカロニが登場する印象ですが、宗さん久々の登場(それもかなりおかんむり・・・)などで盛り上げていきます。
ボスら一係の連中はシンコの刑事昇格にあまり良い顔ではないというのも・・・(^_^;)
シンコの先生は山さん、事件は心中事件からデザイン盗作疑惑に殺人疑惑と、結構入り組んだ感じ。
女性刑事としてはシンコは先駆けですが、アクションものとしては『キーハンター』の野際さんがエポックなんですよね。
ただ、シンコが刑事になったことによって、東映作品中心に多くの刑事ドラマで女性刑事が活躍するようになります。
しかしゲストが「七人の刑事」「特別機動捜査隊」っぽい。