仕組みとアプローチ － テスラとＥＶ車、そして交流送配電

　当時、交流送配電を唱えたニコラ・テスラ、そして直流送配電に拘ったエジソン。
　両者の戦いはニコラ・テスラに軍配が上がりました。
　長距離での送電ロスをなるべく防ぐには高圧、特別高圧、超高圧などにして送電電流をなるべく少なくする事が必要であり、当時の技術では低圧に変換するのには高圧、特別高圧、超高圧などの電圧を通常使う低圧にするのには変圧器(トランス）を使える交流でないと困難だったからです。
　今では超高圧、特別高圧、高圧などを直流で送電しても技術的に低圧にする事は可能となりました。
　ＥＶ車で有名なテスラモーターズですが、この名前の由来があのニコラ・テスラによるとの事のようです。
　しかしＥＶ車の普及の鍵がバッテリーを主とする技術の向上が鍵となっていると言うのは裏を返せば「自立分散型発電、蓄電が鍵」と言う事でもあるわけで、そうなると長距離の送配電系統は価値が無くなって来るとも解釈できなくも有りません。
　ＥＶ車と言うのはElectric Vehicle、つまり電気　車両でこれが電気自動車と翻訳されるわけですが、それならばElectric House（電気住宅）、Electric　Building（電気建物）なども有っても良くなってしまい、そうなるとこれらが単独とは限らなくても周辺地域でのソーラーや風力、水力、バイオなどによる自立分散型蓄電や送配電、或いはそこまで行かなくても狭いエリアでの地域自立分散型発電や送配電系統でクリアできてしまう、と言う事にもつながり、そうるとニコラ・テスラが当時有利に立った長距離向きに有利な交流送配電系統というものの価値が疑問視されて来るのではないでしょうか。
　現在の技術では「テスラ」と言う名には対立する様々な意味が有るようです。