引越し屋さんに頼んでの引越しは、したことありません。
荷押し車の荷物を前に笑っているヒロクニさん。
震災後、明石に在ったヒロクニさんの家から、引越しをした。
その時は、ギャラリー島田のスタッフだった、Tさんの乗用車一台に乗るものだけ持って。
実家の団地に居候させて貰っていた。そこを出て借家を借りた。
明石にある冷蔵庫や、必要なものをわたしの弟にトラックを借りてもらい運んだ。
団地にある荷物も少量運んでもらった。
それから、家計の状態が悪くなり、家賃を滞納した。同じ広さで3万円家賃の安い物件を見つけて引っ越すことにした。
敷金の高い家だったので、借金にならない内に出て、清算しなければ危ない状態だった。
借りていた家と移り住もうと思った家賃の安い家の距離は、徒歩5分くらい。
大きな荷物は、弟にまたもやトラックで来てもらい運び、その他の荷物はヒロクニさんと2人で荷押し車と自転車で運んだのです。
トホホホと苦笑いのヒロクニさん。
そう、笑っている場合ではなかったのだ。季節は真夏。
その中を、行ったり来たり。その上、折りたたみのきかない大きい木のちゃぶ台が残っていたりして大変だった。そのちゃぶ台は縦にして荷車に乗せ、1人が押しながら、もう1人が片方から倒れないように手で持っていた。近所のブラブラしているおじいちゃんが、私達を奇異に見ているのが分かったが、暑いのと必死だったのが先立ち実行するのみの心境だったせいか、その時は、恥ずかしいという感情は無かった。
荷車と自転車で運ぶ荷物ので、多量に荷物をのせられないので、本気で『リヤカー、どっかで借りられないかしら?』と思いながら荷物を運んでいたのです。ヒロクニさんもわたしもお互い疲れてきて、運びながら喧嘩と厭味の言い合いをしながら荷物を運んだ。「もっと、積まんか!」「頭はどこについてるんや?」「考えんか!」これは、わたしのセリフだ。(怖い・・・)「これを持てというてるやろ!」とヒロクニさんは、わたしに荷物を持たせる。わたしは、重たい荷物をぶるぶると腕を震わせながら持っているうちに、何でこんな思いをしなくちゃいけないのだと思い「わたしの人生どうしてくれる!!わたしの人生を返せ!!」と言った。ヒロクニさんは黙っていた。運ぶのはヒロクニさんの荷物ばかり。怒っていた。
今、時間が経って今思うことの1つは、お互い火事場の馬鹿力を出していたコト。
「わたしの人生はなんなのだ!!」と言った言葉は天にも届いていたのか?
最近、神様はわたしの人生に意味があることを教えてくれています。
リヤカーを借りることが出来なくて良かったと思っています。
だって、そのリヤカーを引くのはわたしに決まっているし、そこまで恥ずかしいことをしなくて良かった。
昼間の出来事ですが、これって夜逃げなのかしら?
9年前の出来事です。
引っ越した今の家は気にいっていて、ご縁が続くまで住みたい家です。
キタハマちゃん(猫)とジルも楽しそうに過ごしています。
ホームページ
http://www.hirokuni.com
のTシャツの申し込みのページから入って、お便り下さい。本とか入力して。申し込みとは思わないから。その方が確実みたい。時々、メールがどっかに行ってしまう人がいます。