タイトルは、「コップの水」。
雨の日なので、アトリエから、この絵を取り出してきました。
たぶんこういう絵は、個展会場には、並べないのでは?と思っています。
普段、なにげない絵も時々、描いているのですが、
個展での絵を選ぶ時、選別から大抵外すことが多い絵柄です。
11月19日(土)
朝から、雨がふり一日中どんよりした天気。
ヒロクニさんは、「晴れがやっぱりいいね」。と言う。
「どうして人は、天気でこんなに気持ちが左右するのかねぇ」。と。
天気で気持ちが左右されるのは、自分の精神は、たるんでいるのであろうか?と
疑問に思うわ。
ヒロクニさんに、「天気で気持ちが左右されるってどういうこと?」と聞くと、
「人間ってオートマチズムな面があるからね。」と、
不思議な答えが・・・・・。
そんな一日のはじまり。
しかし、ヒロクニさんはいつも判で押したような行動で、いつも同じである。
制作、制作です。
天気が悪いといつもより、文句は多い・・・・・。愚痴とかを言うの。
問題は、私である。
この日は、何もする気が起こらず、時間が過ぎていった。
台所で座って、「枕草子」の本を、開いてみる。
読んでいると、「枕草子」に『雨のうちはへ降るころ』という章がありました。
その内容は、
雨がひきつづいて降るころ、主上のお使いとして、式部の丞信経(じょうのぶつね)が中宮様のところに
参上している。その参上している丞信経は、敷物(毛の座布団のようなもの)出しているにもかかわらず、
その敷物を遠くへおしやって、床の上に座っている。
清少納言は、それを見て、「この敷物はだれが使うものですか?」と問う。
(問うているが、何故そこにすわらないのだという意味)
すると、丞信経は「こんな雨の時に座れば、足の跡がついて、きたならしくなるでしょう」と笑っていう。
そんなことを言う丞信経に、追い討ちをかけるように
「そのきたない足をきれいにする役に立つでしょう」といいかえすのだ。
丞信経は、「そのしゃれた言い返しは、私が足跡のことを言わなければ、おっしゃれなかったでしょう?」と返す。
その返答が、とても面白かったと清少納言は、締めくくっています。
わたしもこのやりとりが面白く、2人ともユーモアがあり、いい感じと思ったのでした。
現在の男と女もユーモアを持っている人は、人生を楽しくするであろうなぁ~と思い
ちょっと微笑んでしまった。少し、更年期を過ぎたあたりから、日本の古典を読むのはお勧めです。
田辺聖子さんが、「若いお嬢さんに、古典を読んで欲しい」といつもいってらしたけれど、
それが、50代になってやっと分かってきた。
ぼんやりした一日の有意義な時間を清少納言からちょっと与えてもらったという感じ。
ヒロクニさんは、私とは別世界を同じ家の中で、送っており時々ちぐはぐなかみ合わない会話があり、
そういう時、お互いしらけています。お互い「えっ!!」という顔で。
しかし、夕食を共にすることで、帳消しになります。
我家の夕食(たいしたことないですが)
小芋の煮付け(ごぼう天1本、小芋、にんじん、鶏肉、こんにゃく)
牛肉の細切れを焼肉のたれでからめたもの(たまねぎ、にんじんを少量一緒に)
湯豆腐(昆布の出しで煮る、そこへ春菊とおぼろ昆布を添えて)
だいこんおろし
きゅうりのスティック(金山時味噌をつけて)
チーズかまぼこ(お酒のあてに)
夕食を一緒に食べるのが、つどいの時間になっています。
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